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【ウィーン30日=佐々木良寿】国際原子力機関(IAEA)は30日、核施設の再稼働準備を進める北朝鮮が、兵器級プルトニウムを抽出できる再処理施設の放射化学研究所について、1、2か月以内に再稼働させると通告してきていたことを明らかにした。朝鮮半島情勢は一層、緊迫の度を増しそうだ。
放射化学研究所では、米朝枠組み合意に基づく凍結以前の93年、すでに再処理ライン1本が完成していることがIAEAによって確認されている。同研究所が再稼働すれば、封印が除去された貯蔵プールに保管されている使用済み燃料棒約8000本から原爆6個分前後のプルトニウムの抽出が可能になる。
使用済み核燃料棒からの高純度のプルトニウム抽出は、硝酸などを用いた化学処理のみで実施でき、原子爆弾のもう1つの素材である高濃縮ウランを製造するよりもはるかに容易だ。
北朝鮮は、今回の核関連施設の再稼働は発電目的と主張しているが、同国にはプルトニウムを燃やすのに適した原子炉はない。
北朝鮮は今月12日に核施設の再稼働を宣言した後、実験用の5000キロ・ワット黒鉛炉など主要施設の封印を除去。27日には、IAEAあての書簡で、IAEAの監視要員を国外追放するとともに、放射化学研究所の再稼働に踏み切る方針を表明していた。
(12月31日01:16)