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http://www.asahi.com/international/update/1217/009.html
国連世界食糧計画(WFP)の職員が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で開いていたアマチュア無線局が、11月末に突然、閉鎖された。北朝鮮が交信の規制を強化したためとみられる。常設局としては北朝鮮で唯一の無線局として知られ、愛好家の間で貴重な交信先とされていた。アマ無線ファンたちが残念がっている。
米国アマチュア無線連盟などによると、WFP平壌駐在員のグルジア人エディシャー・ジョーガッゼさんが昨年11月開局した。約3年がかりで交渉し、昨年秋に政府関係者から許可を得て、アパート屋上にアンテナを立て交信を始めた。
勤務の合間、朝と夜に1〜2時間ずつ開局し、1年余りで世界の1万6000局と交信した。会話は数十秒から数分程度で、主に通信ができたという実績を相手に与えるための交信だ。交信記録は米国の代理人に電子メールで送り、代理人がテキサス州から交信を証明するカード(QSLカード)を交信相手に送っていた。
代理人が運営しているホームページに載っているジョーガッゼさんの声明によると、今年11月22日、北朝鮮の通信を規制する当局に呼び出され、交信を停止し機材をかたづけるよう求められた。同氏は今月10日、機材を持ち国外に出たという。「最近の北朝鮮での政治状況の変化をみても、残念ながら再開の望みはまったくない」と記している。
北朝鮮では、訪朝した外国人が臨時局を開設した例はあるが、常設局はほとんど例がない。
アマ無線愛好者にとって、呼び出し符号で区分された世界のすべての地域と交信し、米国の連盟から証書を得ることが大きな目標になっている。このため通信が難しい北朝鮮の常設局は世界の愛好者に歓迎されていた。
世界の335地域全部との交信を達成した一人の吉田武史さん(67)=兵庫県西脇市=の場合、今年5月19日に交信に成功した。「世界中から希望が殺到しており、私も交信できたのは20〜30秒間。お互いのコールサイン(無線局呼び出し符号)や電波信号の強度を確認し合っただけ」という。閉鎖については「交信達成を目標としていた人にはありがたい存在だったので、残念です」と話している。
(15:18)