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対話劇「ザ・ガイズ」映画に 脚本・ネルソン教授に聞く 舞台と同じシガニー・ウィーバー主演、犠牲者の家族も出演
http://www.asahi.com/culture/movie/K2002121200438.html
「9・11」の犠牲となった消防士たちに対する悲しみを描いて評判を呼んだ対話劇「ザ・ガイズ」が、舞台初演時と同じくシガニー・ウィーバー出演で映画化され、米国で近く公開される。脚本を書いたコロンビア大ジャーナリズム大学院のアン・ネルソン教授=写真=に研究室で話を聞いた。このような悲哀が繰り返されないよう、祈りをこめたと語る。
舞台はオフ・ブロードウェーで昨年末から上演が続いている。「9・11」で多くの部下をなくした消防隊長の弔辞作りを、女性編集者が手伝う話。消防士の生活や責任感、ニューヨークを包んだ傷嘆の思いが浮かび、感動を呼んだ。
「ほぼ私自身の体験。モデルとなった隊長は読書家で知的な人だが、大きなトラウマで言葉の表現が困難になっていた。彼には話を聞いてくれる人が必要だった」
「9・11」の影響で観客が減った悩みを、ウィーバーの夫で演出家ジム・シンプソンから聞いたとき、劇を思いついた。グラウンドゼロ現場の片づけ作業のボランティアにも加わった。友人となった消防隊長にさらに細かな内輪話を聞いた。
ネルソンさんはかつて、ラテンアメリカ各地の戦争特派員だった。戦争や圧政の恐ろしさ、身近な人を暴力に奪われる悲しみを知っている。
「事件のあと、ニューヨークの人は大きな悲嘆にくれていた。報復への憎しみではなかったと思う。ホロコーストでユダヤ人が、広島や長崎で日本人が感じた、大きな悲しみと共通するものだったのではないか」
『ザ・ガイズ 消防士たち』(平凡社)を高橋由紀子さんと共訳した田中宏明さんは教授の教え子。ヒロと呼ばれ、結婚パーティーの様子が劇中のタンゴダンスの場面として生かされている。
映画も、大手からの話を断りシンプソンが監督した。低予算で、現実の消防隊員たち、犠牲者の家族、それにネルソンさんの子どもたちも出演、いわば手作りの映画となった。「世界のどこでもいろんな暴力に苦しみ、傷ついている