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東南海・南海地震:
死者1万2000人想定 防災会議・調査会
中央防災会議の「東南海・南海地震に関する専門調査会」(座長・土岐憲三立命館大教授)は21日までに初の被害想定をまとめた。東南海地震と南海地震が同時発生した場合、建物倒壊による死者が、最大1万2000人に達すると予想している。東海地震の想定死者数8100人を大幅に上回っており、津波被害を加えると、最終的な想定死者数は大幅に増える可能性がある。
愛知―三重県沖を震源とする東南海地震と、紀伊半島―四国沖を震源とする南海地震は、過去のパターンから、同時発生か、短い間隔で連続発生することが知られる。
調査会は、二つの地震が同時に発生したと想定。約6400人の死者が出た阪神大震災(1995年)のほか、300人以上の死者が報告される鳥取地震(43年)▽東南海地震(44年)▽南海地震(46年)▽福井地震(48年)の被害事例を分析し、被害規模を予測した。
国の地震調査委員会によると、二つの地震による揺れは関東から東海、近畿、四国、九州など38都府県に及び、震度6を超える強い揺れが起きるとされる。この揺れに伴う被害者数を、早朝、正午、夕方の3パターンで検討。その結果、屋内にいる人口が最も多い早朝に発生した場合、建物の倒壊による圧死などで最大1万2000人が死亡すると想定した。
24日に開かれる調査会後に、建物倒壊に伴う死者数のほか、各地の震度予測、津波の波高予測について公表する予定だ。過去の地震では、10メートルを超す大津波が太平洋岸に押し寄せ、多数の死者、家屋流失の被害が出たことがある。調査会は今後、津波による想定被害者数の検討を進め、今年度末の最終報告前に公表する方針だ。
44年の東南海地震(マグニチュード=M=7.9)では1223人、46年の南海地震(M8.0)では1330人の死者が報告されている。国の地震調査委は、二つの地震の30年以内の発生確率を東南海(M8.1)が50%▽南海(M8.4)が40%と予測している。同時に発生するとM8.5となり、阪神大震災(M7.3)の64倍の日本最大規模になる。
[毎日新聞12月22日] ( 2002-12-22-03:01 )