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(回答先: 次期日銀総裁に福井氏、副総裁には武藤、岩田両氏−政府が提案【ブルームバーグ】 投稿者 ご破算に願いましては 日時 2003 年 2 月 24 日 16:30:37)
ショック吸収するのが中央銀行の役割
福井氏は昨年12月17日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、金融政策の役割について、「短期金利はほぼゼロ%で、金融面からの資源再配分機能は低下している」としたうえで、「それでも資金を量的に十分供給することで、市場の期待の安定化を図ることはできる。たとえば、長期金利を直接意のままに操作することはできないが、人々の将来の経済に対する予測に見合って安定的に推移するよう、金融調節を通じて働きかけることは可能だ」と述べた。
さらに、不規則なショックが及び場合は「それが市場に及んで不安感が増幅するのを避けるため、最大限努力するのが中央銀行の重要な役割だ。株式市場も同じことが言える。企業は将来の収益の姿を株価が素直に映し出すことを望んでいる。市場に不規則なショックが及ぶ場合、できるだけそれを吸収するような金融調節上の工夫が求められる」と指摘。株式市場における日銀の金融調節の可能性を示唆した。
福井氏はその一方で、「長期金利を特定の水準に抑えたり、株価を持ち上げようとしても、瞬間的な効果を及ぼせたとしても、持続的な効果を持たせることは不可能だ」と言明。日銀が国債市場や株式市場で人為的な価格操作を行うことには反対を表明した。
国債買い入れ上限撤廃には慎重
日銀が日銀券発行残高を長期国債買い入れの上限としていることについては「政治改革が進み、世の中全体の規律に心配ないのであれば、中央銀行が一歩踏み出すことのリスクはそれだけ小さくなる。しかし、中央銀行が何らかの歯止めを持つことが世の中全体の規律にとって扇の要のような役割を果たしているのだとすれば、そう簡単に取り払うわけにはいかない」と述べ、その撤廃には慎重な見方を示した。
福井氏は日銀と政府との関係については「政府においては、財政規律の維持を常に念頭に置きつつ、財政政策が本来有している資源再配分機能をフルに発揮させる。一方、日銀においては、市場の期待の安定化に全力を尽くす。そういう役割分担でなければ、長期金利のマネジメントは難しくなるばかりだ」と指摘。
さらに、政府と日銀が明示的なアコード(政策協調)を結ぶべきだ、という主張に対しては「日銀の手足を縛り、政府の言いなりにさせるためのアコードであれば、これはダメだ」と言明。さらに「恐らく日銀からすると、政府の手足を縛るというのは、歳出削減や財政支出の方向性を大きく変えてくれ、ということになる。しかし、それは最終的には政治の問題なので、財務省との合意ということでは満たされない」と述べ、懐疑的な見方を示した。
竹中氏の主張に近い岩田氏
岩田氏は、日銀に対しては、竹中平蔵経済財政政策・金融担当相の主張に近く、インフレ目標の導入などを求めており、1月30日付の東京新聞で、「日銀が銀行から買い入れる国債の額を思い切って増やせば、日銀の中にある各銀行の当座預金口座にはお金が積み上がり、銀行も貸し出しや為替に回してみようとするはずだ」と指摘。そのうえで「外債などにお金が回れば、円を売ってドルを買う動きになり円安も期待できる」と述べている。
岩田氏はさらに「私の計算では1ドル=160円の円安が1年続けば輸入物価の上昇などでデフレは解消できる。日本が不良債権処理に本気で取り組むための円安ならば米国なども容認するだろう」と述べている。
東京 日高 正裕 Masahiro Hidaka
浅井 秀樹 Hideki Asai