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(回答先: 西武百貨店再建策で「実質合意を確信」…社長説明【読売新聞】 投稿者 ご破算に願いましては 日時 2003 年 2 月 21 日 22:15:11)
2300億円の金融支援を柱とする西武百貨店の再建策が21日、取引金融機関の間で合意に達した。「私的整理に関するガイドライン」に基づいて同日開かれた第2回債権者会議の席上、出席した関係金融機関が、西武が1月に提示していた要請内容について基本的に合意を表明した。26日の合意書提出を経て手続きを完了する。西武再建問題はこれで一段落し、今後の焦点は、そごうとの経営統合作業に移る。
西武が要請していたのは▽2202億円の債権放棄▽98億円の債務の株式化▽04年2月期から3年間の金利減免と残高維持。この見返りとして西武は、既存株主の一定割合の減資と100億円の新たな第三者割当増資を実施するほか、人員削減や不採算4店舗の閉鎖、堀内幸夫社長らの引責辞任などを提示していた。
東京三菱銀行など準主力各行は当初、主力取引行のみずほコーポレート銀行の負担が少ないなどと反発。みずほ側は、みずほアセット信託銀行が保有する債権の一部放棄や、新生銀行の債権の肩代わり放棄を追加するなど、準主力行の負担を約80億円軽減する修正案を提示し、“着地点”を探る作業が続いていた。
準主力行の一部には依然として債権放棄に対する不満があるが、要請を断った場合には法的整理を迫られ、負担の増大や取引先への影響などが現実化しかねないと判断した。 【増田博樹】
取引金融機関から再建策の合意を得た西武百貨店は、「負の遺産」の処理に一定のめどをつけたことで、今後は、そごうとの経営統合を通じ、社長に就任予定の和田繁明・十合(そごう))社長の下、攻めの姿勢に転じる。しかし、収益性が疑問視される地方店舗が残されたうえ、有利子負債は高水準のまま。デフレと競合激化という逆風の中で、西武がかつてのような輝きを取り戻せるかは不透明だ。
そごうと合わせた店舗数は30と、最大手の高島屋や三越をしのぎ、売上高も1兆円の巨大百貨店になる。しかし、依然として赤字の地方店舗を抱えており、関係者の間では、西武と主取引行のみずほコーポレート銀行が、店舗閉鎖の費用負担を懸念して、本来閉鎖すべき地方店舗の存続を決めたのではないかという観測も流れている。
一方、西武とそごうの債権放棄額は合計1兆7000億円とダイエーの3倍超。これだけの借金棒引きを受けても、連結ベースの有利子負債はなお計約6000億円に上る。ほぼ同じ売上高の高島屋、三越の2倍超だ。
有利子負債返済の源資になるのは本業の営業利益だが、池袋店など主力店舗の営業利益を地方店舗の赤字が食いつぶす構造的な問題は、今回の再建策で完全に解決したとは言えない。
構造問題の根は、元オーナーの堤清二氏が掲げた理想が破たんしたことにある。90年代にセゾングループの再建をめぐる対立がもとで、堤氏から西武を追われたとされる和田氏にとっては、堤氏の「亡霊」との戦いが再び始まることを意味する。 【増田博樹】(毎日新聞)