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大阪 １月30日（ブルームバーグ）：大阪府は30日、東京都が導入した外形標準課税（銀行税）に対し東京高裁が同日午後、都の「敗訴判決」を言い渡したのを受け、大坂府が１年間徴収を延期している銀行税の導入を、さらにもう１年間先延ばしする方針を固めた。鈴木重信副知事がブルームバーグ・ニュ ースに明らかにした。

鈴木副知事は「議会にはもう１年の（銀行税徴収の）延期を提案することになる」と語った。また、大阪府の銀行税導入に対する大阪地裁の判決は「10月ごろになるのではないか、と聞いている」とした。

大阪府は今年度から５年間にわたって銀行税を徴収する予定だった。しかし、昨年３月に東京地裁が東京都の銀行税に無効判決を下し、その後に大阪府自体も大手銀行16行から条例の無効確認を求める行政訴訟を起こされたことから、昨年５月の定例議会で銀行税徴収を１年間延期する条例改正案を提案し、可決された。

導入方針は変わらず−自民党

自民党大阪府連の北川イッセイ幹事長は30日、ブルームバーグ・ニュースの取材に対し、「今の段階では、銀行税を導入するという方針は変えていない。府から何か提案があれば、党として協議する」と述べ、自民党としては引き続き銀行税導入を主張していく考えを示した。

そのうえで、北川幹事長は「中小企業に対する銀行の貸し渋りや貸しはがしは強まるばかりで、好転していない。中小企業向け融資を見ても、保証協会などの制度融資が大半だ。これでは銀行が社会的使命を果たしているとは言えない」と中小企業に対する銀行の姿勢を強く批判した。

大阪府の銀行税条例案は、議会最大会派の自民党大阪府議団が議員提案し、 2000年５月の定例議会で成立した経緯がある。このため、昨年５月の条例改正案の採決をめぐっては、自民党がぎりぎりまで改正反対を主張した。

最終的には、府側が銀行税徴収の延期期間を「１年」と明示したことで、自民党もこれを受け入れ、改正案が成立した。この際、北川幹事長は「あまり伸びると、条例の精神が薄れてしまいよくない。延期はぎりぎり１年だろう」と語っていた。

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