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「今月21日に発表されたみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)の収益計画だが、極めて甘いと言わざるを得ないのではないか。果たしてこんな計画が本当に実現可能なのかどうなのか、金融関係者達の間ではこの収益計画を疑問視する声が数多く挙がっていると言っていいだろう」
メガバンク経営中枢幹部がこう指摘してみせる。
この経営中枢幹部の言う“みずほFGの収益計画”とは、みずほFGが明らかにした実質業務純益に関する計画のことを指す。そして、ここで言う“実質業務純益”とは、有価証券の運用益等を除き、銀行本業であがった利益のことを意味する。
みずほグループが公表した計画を、以下に列挙する(注、みずほ銀行、みずほコーポレート銀行合算)
14年度見込み……7800億円
17年度計画……1兆2500億円
19年度計画……1兆5900億円
「みずほFGの計画では、5カ年で実質業務純益を2倍強に引き上げることになっていますが、果たして実現の見込みはあるのだろうか。現在の経営環境下で、これほど強気の計画を立てている大手銀行は、みずほFG以外では他に見当たりません」(前述のメガバンク経営中枢幹部)
しかもみずほFGは、この強気の収益計画をどのような形で実現させるのかについて、その具体的な方策については現時点ではまだ明らかにしていない。
別のメガバンク役員が言う。
「まさに、“絵に描いた餅”となりかねない状況にあると言えるだろう」
それではなぜ、みずほFGはこうした高いハードルを自らに課したのであろうか。
みずほFG役員が言う。
「はっきり言ってしまえば、この収益水準をクリアできなければ、みずほFGの経営は完全に行き詰まってしまうからです。まず第一点目として税効果会計の問題が挙げられるでしょう」
この“税効果会計”とは、不良債権処理を進めるにあたって、有税処理の形がとられたものに関して、支払い済の税金が将来戻ってくることを見込んで、その戻り分を自己資本に繰り入れることを指す。
「しかしその“戻り分”を実際に実現させるためには、一定水準以上の利益を挙げていなくてはなりません。そこから逆算して、どうしても将来的に計画で示したレベルの利益を出さなくてはならないです。従って、計画で示した自己資本比率を実現させるためには、何が何でも計画にある利益水準をクリアする必要があるのです」(前述のみずほFG役員)
ちなみに計画では、みずほFGは以下に示す自己資本比率を実現するとしている。
14年度見込み……9%以上
17年度計画……11%以上
19年度計画……12%以上
「14年度で見込んでいる自己資本比率9%台の水準では、メガバンクのそれとしては物足りない。やはり2ケタ台はキープしないと…」(メガバンク役員)
どうやら、とてもではないが、現時点では“みずほ危機”は去ったとは言えないだろう。
2003/1/23