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須田慎一郎氏:外資と提携、“攻め”に出た三井住友FG 外資から資金引き出した意味大きい [株ZAKZAK]
投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 16 日 16:18:35:

(回答先: 三井住友、国有化より外資の危険な賭け 米投資銀のゴールドマンの野望とは…? [株ZAKZAK] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 16 日 16:17:23)


 「マーケットから自助努力によって自己資本を調達した。今回、ゴールドマン・サックスとの間で結ばれた資本・業務提携はいくつかの項目にまたがるが、その最大のポイントはまさにこの点にある−」

 三井住友フィナンシャルグループ(三井住友FG)経営中枢幹部がこう断言してみせる。


 昨日(15日)午後、三井住友FGは、2月中に転換型優先株による総額で1503億円にのぼる増資を実施、その全株を米大手投資銀行、ゴールドマン・サックスが引き受けると発表した。


 記者会見には、西川善文三井住友FG社長自身が臨んだことから考えても、今回の“資本・業務提携”の持つ意味合いが三井住友FG内部でいかに高く位置付けられているかが、よくわかるだろう。


 今回の増資によって、三井住友FGの自己資本比率はトータルで0.48%程度上昇することになる。この結果、三井住友FGでは今年3月末時点において、10%前後の自己資本が確保できる見通しがたったのだ。


 とはいえ、今回の増資によって三井住友FGの負担−−具体的には“配当負担”が増大することも事実だ。


 前述の転換型優先株の配当率は、年4.5%という高率なものとなった。しかも、ゴールドマン・サックスとの間の契約では、この高率配当を最長で25年間継続しなかればならないという内容になっている。


 去る99年3月に三井住友銀行は、優先株を発行する形で公的資金の導入を図ったが、その際の配当利回りは最も高いもので年1.4%弱という水準だった。そうしたケースと比較しても、今回の“年4.5%”という水準は、極めて高いといえるだろう。


 「そうした指摘があるのも事実だが、極めてビジネスライクな判断しかしない“外資”が出資に応じたという事実をもっと評価すべきだろう」


 こう言ってみせるのは、公的資金による資本増強を図っていない東京三菱銀行役員だ。そしてこう続ける。


 「今回の三井住友FGの決断は、公的資金投入論議−−特にメガバンクを対象とした−−に間違いなく一石を投じることになるだろう。さらに三井住友FGは、将来的な公的資金返済に道筋をつけたといえる」


 金融庁幹部が言う。


 「忘れてはならないのは、今回の増資が三井住友FGの信用補完に大きく寄与するということだ。三井住友FGとしても単に自己資本比率をアップさせることだけが目的ではないだろう。そうした意味において、今のタイミングで年利4.5%というのは妥当なラインではないだろうか」


 西川社長自身、こう断言している。


 「(資本を)自助努力で調達することにこそ意味がある。(三井住友FGを)きちんと評価する外資から(資本を)調達することに意味があった。今後の増資も広く市場で調達することを優先させていく−」


 こうした三井住友FGの“経営方針”は最大限評価されてしかるべきだろう。


 三井住友FGは、今回の増資決定によってまさに“攻めの経営”に打って出たと見るべきだ。


 「攻めに回ったときの三井住友は怖い−」(大手都銀役員)


 今後の三井住友FGの動向には要注目だ。

2003/1/16

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