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米景気対策 刺激的過ぎ、修正の可能性も・ジョンソン氏
【NQNニューヨーク=渋谷淳】ファースト・アルバニーの最高投資責
任者、
ヒュー・ジョンソン氏 ブッシュ大統領が発表した経済対策の規模は67
00億ドルと当初伝わっていた想定に比べ非常に大きくなった。内容も
株
式配当課税の撤廃という、株式相場に直接働きかけて上昇を促すもので
、間接的に景気を押し上げる効果も期待できる。ただ、回復過程にある
今の景気情勢を考慮すれば、規模も内容も刺激的過ぎる。多くのエコノ
ミストがこれほどの規模は必要ないと指摘するだろう。おそらく、今後
の議論を経て修正されるのではないか。
株式相場は景気刺激策をすでに織り込む形で上昇してきた。意外感は
なく、むしろ利益確定売りのきっかけになった面もある。いわば「うわ
さで買って現実で売る」動きだ。S&P500種株価指数の業種別で配当
利回りが高い業種は、上から順に公益、通信、そして化学など素材だ。
これに対して過去4週間の業種別上昇率は公益、通信、素材の順になっ
ている。すでに投資家は配当利回りに注目してこうした銘柄を物色して
きた。今から飛び乗るのは正しい投資行動とは思えない。
米景気対策 株高で景気押し上げ効果・グリーンロー氏
【NQNニューヨーク=小山文】モルガン・スタンレーのエコノミス
ト、デー
ビッド・グリーンロー氏 ブッシュ大統領が7日発表した景気対策は67
00億ドルと、数週間前の予想よりも大幅に増額された。2001年の減税
措
置(10年間で1兆3500億ドル)に比べて規模は小さいものの、かなり
の
景気浮揚・株価押し上げ効果が期待できる。特に配当二重課税の撤廃は
株高を通じて景気を刺激する最も重要な部分だろう。減税の直接的な景
気押し上げ効果は即効性に乏しいが、株式市場は即時に反応する。
ただ、大統領が示した案が修正されずに米議会を通過するかどうかは
不透明感が強い。多数党とはいえ共和党も民主党の反対を押し切れるほ
どの議席数を持っていないからだ。コストがかかる配当課税撤廃が最も
反発を招きそうだ。景気対策案の大部分はここ数日で最終調整された可
能性が高く、共和党内でも反対する声が出ているという。米議会も法案
への対処にとまどっているようだ。
米景気対策 ドル下支え長続きせず・リーマンのマコーミック氏
【NQNニューヨーク=遠藤大義】リーマン・ブラザーズの通貨ストラ
テジス
ト、ジム・マコーミック氏 ブッシュ大統領が7日に発表した10年間で
総額6700億ドルに達する景気対策を手掛かりにしたドル買いは長続き
し
ないだろう。長期的には景気刺激効果が見込まれるものの、即効性に乏
しいうえ、議会で反対も予想され、どの対策が実際に実施されるか不透
明だからだ。配当への課税撤廃は米国株式相場に好材料となろうが、ド
ル相場と米国株式相場の相関性は薄れている。
総じて景気対策はドルに対する緩やかな支援材料だが、ドルの下落リ
スクが高いと見ている。ドル相場の現在の焦点は景気対策よりも米国の
経常収支の赤字や内外金利差にあるからだ。また対イラク戦争も引き続
きドルのマイナス材料だ。ドルは対ユーロで2003年前半は下落傾向が続
き、ドルの下値のメドは1ユーロ=1.10ドルと予想している。一方、
円はド
ル下落の恩恵を受けづらいと見ている。円の今後12カ月の予想は横ばい
圏の1ドル=120円だ。
米景気対策 長い目で見てドルの下支え要因・RBSの花生氏
【NQN】花生浩介・ロイヤルバンク・オブ・スコットランド東京支店
外国為替部長 国際情勢が緊迫する中では反応しにくい面もあるが、長
い目でみると、今回の経済対策は米景気やドルにとってプラスだ。米国
がイラク攻撃に踏み切ったとしても、短期間で終結できれば、その効果
は一段と高まるだろう。
景気対策が財政赤字の拡大につながるとして、ドルにとっての売り材
料視するエコノミストらも多い。しかし1990年代からの米国は、経常・
財政赤字に対する「耐久力」ができている。米政府や金融当局は機動的
に対応し、ドル建て資産の魅力を高めようとするはずだ。資金流入の拡
大は望めないにせよ、財政赤字の増加がドル離れにつながるとの見方は
誤りだと思う。
ドルからの資金流出が進んだ場合、米通貨当局もドル安をそのまま放
置するはずがない。緩やかなドル安進行は容認するだろうが、ドルの急
落は阻止しようとするだろう。円が1ドル=118円近辺まで急伸すれ
ば、
日本の通貨当局も大規模な円売り介入を実施する公算が大きい。ドルの
下値余地はそれほど大きくなく、円相場は1ドル=118―122円程度の
レ
ンジ内で一進一退の動きを続けそうだ。
米景気対策 債券、効果不透明で短期的な影響は限定・道家氏
【NQN】道家映二・UFJつばさ証券シニアストラテジスト ブッシ
ュ米大統領が10年間で総額6700億ドルにのぼる大規模な景気対策を発
表
したが、国内の債券相場への影響は目先は限定的なものにとどまるだろ
う。米議会の審議を経て景気対策の規模が削減される可能性があるうえ
、仮にブッシュ大統領が提案した内容が実現したとしても減税効果が米
国の実体経済に影響するまでには時間がかかる。むしろ減税で歳入が減
る分を国債増発で補うとすれば、米国債の利回りが上昇して景気回復の
足を引っ張る懸念もある。米国景気の先行き不透明感がすぐに払しょく
されるとは考えにくく、国内景気への影響も未知数で、債券相場の売り
材料として強く意識されるとは思わない。
7日の米国株式市場などでも景気対策への反応は鈍かった。8日の国
内債券市場でも影響は限られよう。むしろ、為替相場の円安傾向や、あ
す9日に10年債(1月債)入札を控えていることが相場の上値を抑える
要因になるだろう。
米景気対策 効果に時間 低金利政策が国債下支え・コンスタム氏
【NQNニューヨーク=小山文】クレディ・スイス・ファースト・ボス
トンの
金利ストラテジスト、ドミニク・コンスタム氏 ブッシュ大統領が7日
、総額6700億ドルの景気対策を発表した。配当課税撤廃の恩恵を受け
る
納税者が限定され、所得税減税などの効果が実体経済に波及してくるま
でには時間がかかることから、景気浮揚効果は市場の期待ほど大きくな
いとみている。
米国債相場は年初から大幅な調整が進んでいただけに、大規模な景気
対策が出てきたからといって売り急ぐ水準とはみていない。本格的な景
気回復にはまだ時間がかかりそうだ。景気対策を受けて2003年度の財政
赤字は3000億ドル前後に膨らむと予想され、長期債を中心とした国債
の
増発は避けられないが、低金利政策が債券相場を下支えする。長期債よ
りも短期債が買われる形で利回り曲線が鋭角化する傾向が続くだろう。
米景気対策、「配当」軸に物色鮮明 オラクルに思惑も
【NQNニューヨーク=渋谷淳】米国株市場で企業の配当政策に注目が
集まっ
ている。ブッシュ大統領が7日に発表した景気対策に、予想通り株式配
当課税の撤廃が盛り込まれたためだ。完全撤廃の方針が伝わった6日に
は配当利回りの高い通信サービス、電力、ガスなど公益事業株が軒並み
上昇。7日は無配当企業のオラクル首脳が配当政策の見直しを示唆した
ことで、物色を集めた。
「われわれの(配当)政策を見直すことになるだろう」。米報道機関
によると、証券会社主催の投資家説明会に出席したオラクルのジェフリ
―・ヘンリー最高財務責任者は質疑応答でこう明言した。マイクロソフ
ト、シスコシステムズなど豊富な現預金を保有するハイテク株の多くは
現在、無配当で、配当実施へ政策を転換するのではないかとの観測が出
ている。収益の伸びが鈍化するなか、配当実施を買い材料と受け止める
声は多い。
共和党が上下両院を制した昨年11月の中間選挙以降、株式配当課税の
軽減や撤廃の観測は根強かった。6日時点のS&P500種株価指数の業
種別指数を選挙投票日だった11月5日と比べたところ、通信、公益、素
材の上昇率が他を大きく上回った。米格付け会社のスタンダード・アン
ド・プアーズによると、昨年12月27日時点の配当利回りは公益が4.8%
、通信が3.1%、素材が2.6%。S&P500種の平均(1.8%)に比べいず
れも高く、配当目当ての物色が進んでいた可能性は高い。
ただ、7日は業種別で公益株が下落。通信株にも軟調な銘柄が目立っ
た。「配当課税の撤廃は織り込み済み」との見方は多く、一段の株価上
昇に慎重な見方も出始めた。ハイテク株の配当政策見直しについては「
ハイテク企業は成長株で、余剰資金は配当より再投資へ回すべきだ」(
ファースト・アルバニーの最高投資責任者、ヒュー・ジョンソン氏)と
の見方が根強い。このため必ずしも買い材料とは言い切れない。
S&P500種株価指数の業種別指数の6、7日の動向 は以下の通り。6日については米中間選挙の投票日だった昨年11月5日と比べた
前日比 昨年11月比 2002年
<業種別指数> 7日 騰落率 6日 騰落率 11月5日
……………………………………………………………………………
エネルギー 183.05(▲ 3.5%) 189.65( 2.8%) 184.44
素材 127.13(▲ 0.6%) 127.85( 8.2%) 118.16
一般産業 199.09(▲ 1.0%) 201.03( 2.2%) 196.62
消費循環 187.82(▲ 0.2%) 188.27(▲ 4.0%) 196.07
消費安定 207.56(▲ 0.7%) 209.08(▲ 1.0%) 211.13
ヘルスケア 318.97(▲ 1.4%) 323.47( 1.0%) 320.32
金融 313.47(▲ 0.9%) 316.24( 1.7%) 310.98
IT 244.68( 1.9%) 240.15( 2.4%) 234.47
通信 121.08(▲ 1.1%) 122.39( 9.8%) 111.46
公益 102.79(▲ 2.3%) 105.25( 9.6%) 96.07
……………………………………………………………………………
S&P500 922.93(▲ 0.7%) 929.01( 1.5%) 915.39
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