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http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/f32/20seiki18.htm
――仏大手スーパーのカルフールの日本初出店、米会員制スーパーのコストコの首都圏一号店と、相次いで巨大外資が日本に攻勢をかけている。
「世界の流通業界は合併や商品仕入れの共同化などが進み、大きく三つに集約されつつある。一つ目は世界最大の米大手スーパー、ウォルマート。二つ目は仏カルフールや独メトロを中心としたグループ。もう一つは米Kマートや英テスコのグループで、ジャスコもこれに参加している。いずれも巨大な売り上げ規模を背景に、仕入れコストを下げようとしている。カルフールは今月、日本に進出した。ウォルマートも関心を示している。金融や証券、自動車業界で起こったことが流通業界でも起こる」
――国内の流通業界も再編の時代に入るのか。
「そうだ。以前ドイツに行ったときに、メトロの役員が『欧州では大手小売業者は全部互いに声を掛け合っている。日本も例外ではない』と言っていた。外資を交えてまさかと思うようなことが起こるだろう。例えば、カルフールはフランス国内のライバルのスーパー、プロモーデスと昨年合併した。プロモーデスはジャスコと比較的懇意で、『一緒にカルフールをやっつけよう』と言って来ていたのに、ライバルと合併だ。一月にアメリカでカルフールのCEO(最高経営責任者)の講演を聞いたら、『二十一世紀に生き残るために合併した』と言っていた。日本でも住友銀行とさくら銀行が合併する時代だ。今までの非常識が、これからは常識になる」
――日本のスーパーも外資と合併する時代になる。
「むしろ日本のスーパーは外資に買収されるのではないか。ウォルマートの年間売上高は十八兆円に達する。本気で考えたら簡単に買収できるはずだ。欧米のスーパーはすでに韓国やタイなどアジア各国に進出している。三年から五年の間に日本の流通業界はすっかり変わるだろう」
――そうなると、日本の流通業界は外資に席巻されてしまうのか。
「日本の流通業がいかに奮起するかだ。カルフールは香港から今年撤退した。外資がどこでも勝つわけではない。外資はもうからなければ、見極めを付けるのも早い」
◆コスト削減・規模拡大で競争に備え
――勝ち残りのためには何をすべきか。
「国際的な価格競争が起きているのだから、システム化してコストを下げなければならない。日本の食品スーパーは大きいところでも単体で売上高三千億円だが、アメリカは三兆円だ。まず、規模が大きくならないと。そして、商品を絞り、大量生産、大量仕入れする必要もある。さまざまな商品を作る時代は終わった。インターネット取引の進展でメーカー、問屋、小売りの垣根や国際間の壁がなくなり、消費者は最も安く買えるのはどこか簡単に調べられるようになっている。問屋に頼らずに自主マーチャンダイジング(適切な品ぞろえ計画)をきちんとやって、自信のある商品を出して行かないと、競争にならないだろう」