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今朝のTVニュースでも見たが、添付する新聞記事のように、小泉首相は、「世論に従って政治をすると間違う場合もある。それは歴史の事実が証明している」と国会答弁で語った。
発言内容が、政治学者や評論家から出たのなら、「世論に逆らって政治をして間違うことも多い」という補足を加えて、その通りですねと言うこともできる。
しかし、それが小泉首相の口から国会という場で出たのなら話が変わってくる。
この発言で、小泉氏は、首相のみならず国会議員として適格性を失ったと断じる。
選挙を通じて選ばれた議員は、どんなに心のなかでそう考えていても、世論の動向に左右されずに政治を行うと口に出すことは許されないのである。
まず、衆議院議員を代議士というように、選挙区有権者を代表して政策論議を行うのが衆議院議員の役目である。
そして、「世論が誤る」という発言は、議員いう自分の身分の正当性が不確かなものだと公言することである。
なぜなら、小泉首相は、「誤った世論(有権者)」によって代議士に選ばれたかも知れないことになるからである。
小泉首相が首相及び代議士として適格性を維持したいと思うのなら、発言内容を胸に秘めながらも、世論が“正しい”方向に変わるよう説得を行い、それでもダメな場合は最終的には世論に従うしかないのである。
私と違って、小泉首相なら国民に説明する機会をふんだんに持てるし、説得すための情報もくさるほど手に入れられる。
小泉首相が、世論の反対を押し切ってでも、自分が正しいと信じる判断を貫きたいのなら、解散総選挙に打って出て多数派を形成するしかない。
小泉首相やその発言に反応しない国会議員たちに聞きたい。
世論に逆らって政治をして間違ったとき、どういう責任をとるというのかと。
小泉首相やそれを見逃した国会議員たちが死をもって責任をとったとしても、「大東亜戦争」で死んだ人たちは生き返らないし、その間ほとんどの国民が背負った労苦や精神的苦痛も消えないし、失われた諸外国の人々の命も甦らないし、失った国家の尊厳や名誉も回復にはとてつもない努力と時間を必要とするのである。
世論が間違っていたのなら、国民の多くは自らの誤りを責め、それによって降りかかる災厄も甘んじて受けるだろう。
小泉首相やその発言を問題視しない国会議員とマスコミは、それが正しい政治のあり方だと言うのなら、民主制を廃止して、世論に従わない政治を行っても正当性が主張できる政治制度への変更をめざす政治運動(憲法改正運動)を行うべきである。
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イラク問題:小泉首相「世論に従えば間違う場合もある」 [毎日新聞]
参院予算委員会で5日午前、03年度予算案の審議が始まった。小泉純一郎首相は、国内世論の圧倒的多数がイラク攻撃に反対していることについて「戦争か平和かと問われれば、だれだって平和を望む。世論に従って政治をすると間違う場合もある。それは歴史の事実が証明している」と述べ、世論の動向に左右されずに対応を判断する考えを示した。直嶋正行氏(民主)の質問に答えた。
首相は、国連安保理の新決議採択なしに米英両国が攻撃に踏み切った場合の対応について「北朝鮮問題を考えても、日米安保条約が大きな抑止力になっている。今後も日米同盟と国際協調態勢の重要性をよく考えながら、対応していきたい」と述べた。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核兵器開発問題に対する日米協力も考慮して、米国支持を打ち出す姿勢をにじませたものだ。
首相はまた、坂井隆憲自民党衆院議員の秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された事件を受け「(政治資金の)一定の制限がどうあるべきか、大変大事な問題だ。今国会中に、少しでも改善できる措置を講じなければならない」と述べた。
[毎日新聞3月5日] ( 2003-03-05-11:36 )