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【カイロ17日=平野真一】反ユダヤ本として有名な「シオン
長老の議定書」を主題にしたエジプトのテレビドラマをめぐり、
「ユダヤ人憎悪をあおる」と批判する米国と、「文化政策への介
入」と反発するエジプトの間で摩擦が起きている。このドラマは、
民放ドリーム・チャンネルが制作した「馬のない騎士」(全41
回)。19世紀末から20世紀初めにかけて英植民地支配と戦っ
たエジプト人ジャーナリストが、ユダヤ人の世界征服計画を発
見、真の敵は英国でなくユダヤ人と知る――という物語。ラマダン
(イスラム教の断食月)の特別番組として、同局と国営テレビで
同時放映されている。
米ユダヤ人団体「反中傷連盟」は先月、「典型的な反ユダヤ主
義宣伝」と抗議。これを受けて米国務省は、番組の審査権を持つ
エジプト政府に放映中止を求めた。だが、エジプト側は「他国の
番組に口を出すのは文化的テロ」と拒否した。
「議定書」は、ユダヤ人指導者が19世紀末に世界征服の陰謀
を決めたという内容。ロシアの秘密警察が1920年代に偽造し
たと言われ、ナチス・ドイツ時代にはユダヤ人迫害の口実にもな
った。
――ユダヤ人団体が抗議するのは分かるが、アメリカの国務省が他国に放映中止を要求するとは何ごとか。文化政策への傲慢な介入だ。さすれば、シェークスピアの戯曲「ヴェニスの商人」なんかも、世界の国々に上演、出版の禁止を求めればよい。