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米国vsイラク、『12・8開戦』へ!〜25万人投入、バグダッド制圧に1カ月(ZAKZAK 2002/11/11)
投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 11 月 11 日 17:53:55:

完全な核施設の査察は疑問で、『12・8開戦』へ−。イラクは現地時間の11日午後7時(日本時間12日午前1時)、国民議会を緊急招集し、国連安保理決議への対応を協議する。イラクは表向き査察受諾の意向だが、米政府は「経済封鎖のなか、『核カード』を温存してきた嘘(うそ)つきフセインは徹底的に隠すはず」と断じる。湾岸戦争以来の宿敵・ブッシュ大統領は、25万人規模の兵力投入計画を承認ずみ。受け入れに伴う大量破壊兵器の開発計画の提出期限は30日間で、虚偽報告があれば来月8日にも、米国は対イラク攻撃に突入する。
イラク国民議会(国会)は、8日に国連安保理が対イラクの新決議を採択したことを受け、核査察受諾の是非について緊急招集される。11日午前中(日本時間同日夜)は、受諾に向けた非公開での協議も行われる。
安保理決議は採決に参加しない可能性を示唆していたシリアのほか、ロシアや中国も含め、全会一致で採択された。
イラクは、決議案に対し、1週間以内の15日までに意思表明をする必要があり、取りあえず受諾する公算が大きい。
カイロで10日開かれたアラブ緊急外相会議に出席したイラクのサブリ外相は、非公式に「国際社会は、米国が安保理を隠れミノにして攻撃に利用することを拒否した」と、米政府に強烈な皮肉を交えながらも、決議を肯定的に評価。査察の受諾を示唆している。
『アラブの大義』に立つ緊急外相会議も日本時間の11日未明、安保理決議がイラクへの当面の武力行使回避を保証するとの観点から「歓迎」を表明。イラクには「国連との協力」を促す共同声明を発表、閉会した。
このため、大量破壊兵器の査察は4年ぶりに実施される公算が大きいが、米国はイラクの姿勢に極めて懐疑的である。
これまでも同様の問題で、一旦受諾したにもかかわらず、さまざまな時間稼ぎや妨害策とみられる行為で、ゴネ続けてきたのがフセイン大統領に他ならないからだ。
ブッシュ大統領によるイラク攻撃作戦計画の承認は、10日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じたもので、長年のイラクに対する猜疑(さいぎ)心に起因する。
同紙によると、米国の対イラク攻撃は、陸海空合わせて20万−25万人規模の投入が想定され、陸軍や海兵隊の師団数個と空母艦隊や空軍部隊を動員する。
緒戦は少数兵力での「電撃作戦」になる。イラク国内に後続部隊の出撃基地を確保する拠点を北部や西部、南部に設け、さらにイラクの大統領施設など政権中枢、主要軍施設なども空爆する。ただし、都市全体の壊滅は避ける方針だという。
いずれも短期間で行われ、1991年の湾岸戦争時の43日よりも短期間の空爆作戦が想定されている。米政府筋は「1カ月以内」の速攻で首都バグダッドの完全制圧を示唆している。
アフガニスタン戦争でのウサマ・ビンラーディン包囲網でも、その存在がクローズアップされた「デルタフォース」などの特殊部隊も既に現地に潜入。大量破壊兵器の貯蔵施設などを特定したうえで、空爆と並行し地上戦を展開するという。
湾岸戦争時、全体の約9%導入された超ハイテク誘導爆弾の量を大幅アップ。60%超の大量導入で短期決戦に出る。
イラクは今月15日までに受諾意思を示すと、次はサリンやマスタードガスなど生物・化学兵器も含め、大量破壊兵器の開発計画の申告義務が生じ、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)に正確な報告書を提出しなければならない。
この提出期限が、決議案採択から30日の「12月8日」である。
報告書には「完全でかつ正確な」という条件が盛られる。虚偽申告や漏れといった「完全でかつ正確」でないものは、国連安保理決議への「重大な違反」とされる。
米軍関係者によると、この時点で米国の対イラク攻撃が始まる可能性が高い。つまり、クリスマス前の「12・8開戦」の公算が大きくなる。
ブッシュ大統領は、対イラク戦略と対北朝鮮の対応について、「それぞれ、脅威には違った対応が必要だ」と述べ、表向きは両国への対応の違いを鮮明にしている。
だが、米高官筋は「『悪の枢軸』としてというだけでなく、査察を受け入れるとしても口先だけの可能性が高い。軍事偵察衛星の情報も査察団に提供されるが、イラクは既に、大統領宮殿も含め、核と施設を徹底的に隠したはず。『核カード』を温存し、国際社会に脅威を与える手口は北朝鮮と同じだ」と話し、ブッシュ大統領のイラクに対する不信を裏付ける。
実際、査察が無条件で受け入れられるかは、「大きな疑問」(同筋)。『核カード』を使った駆け引きは、イラクの常套(じょうとう)手段ともいえる。
湾岸戦争以来、約12年間の経済封鎖に耐えながらも、イラクが『アラブの大義』を主張してやってきたのも、この『核カード』を持っていたおかげなのは明白だ。
「査察を受け入れることは、イラク国内での米国の諜報(ちょうほう)活動を許すことになる」というのがイラク政府の見方である。
『核カード』の放棄は『アラブの大義』の放棄にもつながり、「イラクが完全な査察を受け入れることはあり得ない」との見方に帰着する。
パウエル米国務長官は現地時間の10日夜、「イラクは平和的に大量破壊兵器を廃棄させられるか、武力で廃棄させられるかの問題だ」と最後通告。対イラクに強硬姿で臨むことを示した。
湾岸地域など、イラク周辺に約6万人の兵力を配置完了し、日増しに圧力を強める米軍。『クリスマス前の開戦』となれば、原油などへの影響は避けられないが、もはや米vsイラクは一触即発のところに来ている。

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