現在地 HOME > 掲示板
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
★阿修羅♪
|
|
(回答先: Re: もう東アジア諸国の過去に歴史を議論するときではない、新たな危機が到来しつつある。 投稿者 モルモット 日時 2002 年 8 月 21 日 13:51:27)
モルモットさん、こんにちわ。
「新たな危機が到来しつつある」という認識は共有しています。
だからこそ、“過去の問題”も、「ごめんなさい」ではなく、論理的な反省が必要だと思っています。
東アジア諸国の近代的経済システムの確立は、『経済的離陸の条件：「米国との良好関係」＋「日本の旧支配地域」＋「独裁統治」』（ http://www.asyura.com/2002/hasan11/msg/288.html ）でも書いたように、日本の政治的経済的支配が条件になったと考えています。
しかし、それはあくまで経済論理の話であって、それが善であったのか悪であったのかは日本人が判断することではないと思っています。支配されていた地域の人たち（子孫を含む）と現在そこを支配している国家が判断することだと思っています。
そして、その判断に基づいて過去の日本の行動を非難するのなら、国家は、「事実に基づくこと」・「論理的に正しいこと」・「国家が公言している価値観に照らして非であること」を謝罪すべきだと思っています。
（いつまでも繰り返してうっとしいと思っても、先方が言うのが嫌になるまで、謝罪し続ければいいのです。それで気持ちが鎮まっていったり、言うのが恥ずかしくなるはずですから、けっこうなことではないでしょうか）
その対象は、同等の論理や価値観が生きている近代史以降に限定しなければなりません。
そして、そのようなことをきちんとできるようにするためには、日本国家としての歴史認識を明確にする必要があります。
昨日も「議論・雑談」ボードに書き込みましたが、大東亜戦争を“自存自衛の戦い”か“侵略戦争”かという対立軸で論議すること自体が不毛だと思っています。
どちらであれ、掲げた目的が達成できず、３百数十万人が犠牲になり、６年近くも占領される敗戦で終わったのです。
１９１０年に併合した旧大韓帝国地域も、３５年間で分離された上に分断までされてしまい、朝鮮戦争まで経験することになりました。満州国も解体され、中国は共産主義政権になりました。台湾も、内戦に敗れた国民党政権が強権的な制圧過程を経て支配するようになりました。
そして、北朝鮮とは今なお国交さえありません。
言ってしまえば、日本は、それらの旧支配地域に対して責任をとりきれなかったことになります。
現実が近代国家をベースにしていることから、「敗戦責任問題」を議論の出発点にすべきだと考えています。
近代に対する根底的な批判と克服方法を提示しない「侵略論」は、「自存自衛論」や「大東亜共栄圏構想」に立ち向かえないものであり、現在の国際関係においても有効な外交政策や経済政策を打ち出せないものと思っています。
過去の問題はきわめて重要ですが、歴史的に同じ枠にある過去を歴史的に同じ価値観や論理の枠内で裁断しても、有意義に前に進むことはできないと考えています。
そして、現実そのものが、近代的な論理や価値観が桎梏となってしまう段階にまで達しています。
そのために、戦争が拡大し、経済的災厄も広がるという極めて深刻な歴史状況にあります。
＞一体いつまで、韓国政府、共産中国政府、韓国人、中国人は日本国民を批判するの
＞か？いまでは、大日本帝国主義的日本人は全て死んだのである。
分離独利した国家やあの歴史を経て樹立された政権が、なんらの国民国家的統合の価値観を求めるのはやむを得ないでしょう。
そのための格好の標的になったのが、１９４５年までの大日本帝国の行動だったということでしょう。
まだ、腹の虫が収まらず、それを主張することに恥ずかしさを覚えないのであれば、理に叶ったことに対しては謝罪し続ければいいのだと思っています。
韓国や台湾そして満州国を統合した中国の近代化の基礎として日本の政治的経済的支配が有効であったと同時に、現在までの日本経済の発展が、大日本帝国として築いてきた経済基盤の延長線上にあることも忘れてはなりません。
＞日本人が特に残虐だって、米国人、韓国人、中国人も残虐ではないのか？今現在、残
＞虐行為、独立運動の弾圧を行なう国家を避難するべきではないか。現在の日本人が韓
＞国人に残虐行為を働いたか？中国人を虐殺したか？寧ろ、資金援助と技術移転を行
＞なって韓国経済と中国経済の発展に貢献している。この韓国と中国の国益に貢献して
＞いる日本国民を非難する者は、道理を解さぬ、恩知らずの大たわけものである。日本
＞国民に対して妬みしかもてない大馬鹿である。
中国のチベットやシンチアンウイグルに対する弾圧は非難すべきです。
そのためにも、日本は、歴史認識を明確にしなければならないと思っています。
中国政府にしてみれば、日本が朝鮮半島や満州に進出した以上の“高貴な理念”でそれらを支配しているということになるでしょう。
中国へのずるずるべったりの資金援助は、平和条約時にきちんと賠償金を支払わなかったことに責任があります。たとえ当時の中国政府がいらないと言っても、「それでは申し訳が立たないし将来に悔いを残すことにもなりかねない」ときちんと決着を付けるべきだったのです。（外交能力の問題ですね）
技術移転については、お互いが利益を考えた上でのビジネスライクなものだと考えているでしょう。
韓国や中国に対しては、世界第２位の経済大国の日本として、もう少し鷹揚な対応をしてあげればいいと思っています。（どうのこうの言っても優位な位置にいるんですから）
一部韓国人の汚い商売の仕方や中国人犯罪者の残虐性もそれなりに知っていますが、それに騙されたり、その被害にあわないようにすることが先決だと思っています。
＞日本人の民族性を批判する前に己の民族性を反省するべきなのだ。太平洋戦争以前の
＞日本支配があったからこそ、今韓国は存在しているのだ。歴史の必然である。そして
＞日本が韓国を支配する事となった。当時の東アジアに大日本帝国が存在しなかった
＞ら、今の北朝鮮と韓国はソビエト連邦の支配下にはいり、今はロシアの領土であるだ
＞ろう。
これを言ったらお終いです。
「ソビエト連邦の支配下にはいり、今はロシアの領土である」ことが善か悪かは日本人が判断することではありませんし、国際関係が現実の世界史と異なることを意味しますから、経済的にも良いか悪いかわからないことです。
こんな言動を吐くから、韓国や中国の“反日的言動”が続くとも言えます。
＞現在の善良、勤勉、平和的な多くの日本国民が合理的根拠の無い批判をされる謂れは
＞ない。20世紀の国家間の歴史をもっと勉強しなさい。東アジア、東南アジア諸国の独
＞立には、旧日本帝國軍人は命を捨てて貢献したのである。これは日本人にしかできな
＞かったことである。中国、韓国にはできはしなかったのだ。すべての歴史的現象に
＞は、善と悪が織り成されているのである。人類の発展のための人知では計り知れない
＞仕組みである。
「すべての歴史的現象には、善と悪が織り成されている」と思っていますし、同じ事象に対して、善と悪が対立するとも思っています。
「これは日本人にしかできなかったことである。中国、韓国にはできはしなかったのだ」という判断は、「人知では計り知れない仕組み」がゆえにそうは断定できないと思います。
最後に、米国を中心とした勢力のアジア分断政策・アジア諸国間対立政策に乗らないことが、緊要な心構えだと思っています。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。