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死者最高1200万人と 印パの核戦争発生の場合
2002.06.01
Web posted at: 14:48 JST
- CNN/REUTERS/AP
ワシントン――米国防総省高官は5月31日、カシミール問題をめぐり軍事対立が深まるインド、パキスタン両国が全面核戦争に踏み込んだ場合、最高1200万人が死亡、600万人が負傷するとの極秘報告書の一部を明らかにした。
「最悪のシナリオ」が現実のものになった場合の数字と指摘。国防総省がつかんでいる印パ両国の核兵器の保有数が正しく、破壊目標物が正確に攻撃された事態を想定しての被害規模としている。気象条件や、核弾頭が破裂するのが地上か空中かで被害程度は変わるとも指摘。空中でさく裂した方が放射能汚染の範囲が広く、犠牲者は拡大するとしている。両国が保持する核兵器の数の詳細は不明だが、インドが約50個、パキスタンは約25個との推定数字もある。国防総省高官は、通常兵器でインドはパキスタンの2.5倍の戦力を持つと述べ、「パキスタンはこの劣勢に対抗するため核兵器を開発している」と説明した。
米国のプリンストン大学の核専門家は最近、印パ両国の主要都市を標的に核10個程度が使用される限定戦争でも、300万人以上が死亡するとの推測結果を発表していた。
核弾頭は、インドがロシア製ミグ27型機もしくは弾道ミサイル、パキスタンが米国製F16型機もしくは弾道ミサイルに搭載するとみられている。