(回答先: 米政府、「自爆テロ」を「殺人テロ」と表現変更〔日本経済新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 13 日 13:42:58)
テロを無条件に悪とも思っていないので、ブッシュ政権の“言葉遊び”には浅知恵が見えて笑ってしまう。
日本語では“自爆”になっているが、英語の直訳としては「自殺爆破テロ」である。
それを聞いた英語理解者は、「自分の命を絶つことを覚悟して爆薬を爆破させて敵を殺したり傷つけるテロ行為」とイメージするだろう。
“自殺”という言葉については歴史文化(宗教)的な基盤によって評価が異なるが、戦いにおいては、死にたくないと思っている兵士も「自分の命が絶たれる覚悟」を持っているはずだ。
そうなると、「自分の命を絶つことを覚悟して爆薬を爆破させる」ことは、自殺というより、「自分の命が絶たれる覚悟」を先取りした自己犠牲的で勇敢な戦い方だと評価する人も多いだろう。
ブッシュ政権の呼称変更も、そのようなプラス評価を打ち消したいという思いから出たものだろう。
しかし、12月にあったテロのように、自爆しても、自分だけが死んでしまい敵には怪我を負わせただけということもある。
ブッシュ政権は、これを、ただ「テロ」と呼ぶか、「傷害テロ」と呼ぶことになるのだろうか。
フライシャー報道官の理由付け発言は、「国家も軍隊もない彼らは貧弱な武力を補うために自分の身体までも武器とし、自己を犠牲にしてでも自分たちから不当に土地と共同体を強奪した他人を殺している。これは自殺ではなく、強奪者を追い出すための一つの戦い方だ」と置き換え、イスラエルに対しては、「彼らは強奪相手の反撃から自分自身の命をできるだけ守るために、重装甲で重装備の部隊を侵攻させて意図的に誰構わず他人を殺し、見境なく建物を破壊している。これはたんなる戦争ではなく、国家が行っている殺人と破壊だ」と表現する。