(回答先: 米国:ペルシャ湾岸地域の米軍を強化〔毎日新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 30 日 11:44:26)
【エルサレム海保真人】
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラのアラファト・パレスチナ自治政府議長府に突入したイスラエル軍は29日、議長府の議長執務室を除くすべての建物や部屋を占拠し、護衛ら約70人を拘束した。議長執務室近くで銃撃戦が起きたが、議長は地下室に避難し、無事だった。30日に入っても、同軍は議長府占拠を続け、議長を執務室に閉じ込め、電話線や電気を遮断するなど、外部から完全に隔離した。
イスラエルの報道機関などによると、アラファト議長は執務室など数室しか行き来できず、通路ではイスラエル兵が監視し、事実上の「幽閉状態」に置かれた。テレビは見られず、来訪客も許されていないという。議長は自分の携帯電話を使ってアラブ諸国首脳や一部メディアと辛うじて交信している。
イスラエル政府によると、この隔離策は議長の外部への指令網や接触を完全に遮断し、議長の立場を弱体化させるのが狙いとみられる。これまでの3カ月余、戦車を議長府の敷地周囲に展開させていた「軟禁策」に比べて、格段に厳しさを強めた。作戦は少なくとも数週間続く見通しだ。
一方、この軍事作戦で拘束されたパレスチナ人約70人の大半は、議長の側近役の親衛隊「フォース17」のメンバーだとわかった。イスラエル政府は昨年12月、「フォース17」を「テロ組織」に指定、解体の機会をうかがっていた。議長孤立化策の一環とみられる。
AFP通信によると、29日深夜(日本時間30日早朝)、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のベイトジャラにイスラエル軍の戦車が侵攻した。目撃者によると、侵攻時に交戦はなかったという。
[毎日新聞3月30日] ( 2002-03-30-11:24 )