(回答先: パレスチナ:アラファト議長 米CNNを叱責〔毎日新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 30 日 11:47:25)
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラに侵攻したイスラエル軍は、29日夜までに自治政府議長府の敷地を制圧した。アラファト議長のとどまる建物は電気を止められ、発電機も破壊された。電話回線も切断され、執務室で事実上の監禁状態となっている。真っ暗な部屋の中で、アラファト議長は、外部とつなぐ残された唯一の手段、携帯電話で各国首脳やメディアに電話をかけ、窮状を訴えている。
アラファト議長は30日未明、米CNNテレビとの電話インタビューで、「周りの建物は完全に破壊され、執務室に対しても、あらゆる武器で攻撃された」と述べた。
湾岸戦争で名をはせた女性キャスターのアマンポール氏が、「パウエル国務長官はあなたに、パレスチナの暴力を抑制するよう求めているが」と問いただすと、イスラエル軍に電気も水も切断され、暗闇の中に追いやられたアラファト議長の不満が爆発した。
「私が完全に包囲されている時にそんなことを聞こうというのか? すばらしいジャーナリストだな。アラファト将軍に話す時は正確にものを言え。黙れ。そういう質問でイスラエルの犯罪行為を覆い隠すのか。公平にやれ。サンキュー、バイバイ」。一方的に電話を切った。
パレスチナ通信によると、アラファト議長は銃撃を避けるために窓のない部屋に移り、携帯電話でモロッコ国王やエジプト大統領など、アラブ諸国の首脳に次々と電話をかけている。
イスラエル軍スポークスマンによると、議長府の敷地内の建物のうち北側の3棟はブルドーザーなどで完全に破壊された。議長執務室のある建物は3階建てで、このうち二つの階をイスラエル軍が占拠している。
イスラエル軍筋は、議長がわずかな側近とともにとどまっている執務室には侵入の指示は出していないとしている。しかし、自治政府のアベドラボ情報相は、建物の入り口には2台の戦車が威嚇するように止まっているといい、議長は外には一歩も出られない状態だ。
制圧に伴う銃撃戦での死者はパレスチナ側が7人、イスラエル側が2人となったほか、負傷者もパレスチナ側で50人、イスラエル側も5人に上った。イスラエル軍は敷地内の建物を捜索し、パレスチナ人70人を拘束し、治安部隊が尋問した。(11:06)