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＜カドミウム＞「準汚染米」一部市場に　国のチェック体制甘く

　食用に流通しないよう国が買い上げている米と同程度のカドミウムを含む米が、東京都内の卸業者などの倉庫でたびたび発見されている。これらの米は出荷を停止されるが、一部は調査結果が判明する前に流通しているという。調査対象外の米に含まれるカドミ米もそのまま流通し、消費者の口に入っているとみられる。国が米のカドミウム濃度の安全基準の強化を打ち出したことで、カドミ米の検査体制が改めて問われそうだ。
　カドミウムが体内に入ると腎臓の機能が低下し、骨をつくるカルシウムやリンなどがどんどん尿に溶け出し、体外に排出される。このため徐々に骨がもろくなり、ひどくなるとイタイイタイ病になる。
　米に含まれるカドミウム濃度の安全基準は、食品衛生法で「１ｐｐｍ未満」と定められ、基準を超える「汚染米」は自治体が全量買い上げて焼却している。０・４ｐｐｍ以上の米も「準汚染米」として国が買い上げ、工業用ののりの原料などに回している。００年産米では汚染米はなかったが、準汚染米は２１６７トンを約５億円で買い上げた。
　しかし、国の検査は、約１７０万戸の稲作農家がつくる米から、過去にカドミ汚染が確認された地域を中心に約５００サンプルを抜き取るだけで、全量をチェックする体制にはない。
　東京都立衛生研究所は毎年、都内の米穀倉庫の米のカドミ濃度を調べているが、０・４ｐｐｍ以上のカドミウムを含む準汚染米が発見された年が８０年代に３回、９０年代には７回あった。８６、９６年には安全基準を上回る１ｐｐｍ以上の米も見つかった。
　８１〜９９年の１９年間の４３００サンプルの０・３５％が準汚染米だった。都内の米消費量（年間約６５万トン）にあてはめると、このうち約２３００トンが準汚染米となる計算だ。
　大阪府の調査でも、過去１０年間に９３年と００年の２回、準汚染米が見つかっている。
　準汚染米と分かった米は出荷を停止するが、検査結果が出るまでに２週間程度かかるため、この間に出荷されてしまうものもあるという。
　準汚染米について、食糧庁流通課は「食べても健康に影響はないが、消費者の感情に配慮して買い上げている」としており、自治体の検査で準汚染米が発見されていることについても「米のカドミ濃度は晴天が続くと高まる。全量検査してから流通に回すのは予算上難しい」と話す。
　これに対し、日本消費者連盟の水原博子事務局長は「安全といいながら買い上げて工業用にするという対策は中途半端。カドミウムを多く含んだ米を知らずに食べている消費者の立場になってほしい。万全の検査体制を整えるべきだ」と話している。　【カドミウム汚染取材班】（毎日新聞）
[5月26日3時20分更新]
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/9789/article.html

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• カドミウム：食糧庁、調査データ公表せず てんさい（い） 2002/7/10 23:28:42 (0)

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