第一家庭電器(8172)は16日、東京地裁に民事再生手続き開始を申し立てたと発表した。負債総額は2月末現在で339億円。バブル期に社債発行で調達した資金で首都圏を中心に新規店舗を出店して事業拡大を進めたが、バブル崩壊後は売り上げが伸び悩んで社債償還資金などで借入金が膨らんだ。2001年2月期に債務超過に陥って以降も経営状態の好転もみられないことから、自助努力での再建は難しいと判断した。
第一家電は1947年の創業。58年から家電販売を始め、関東の1都4県で直営店47店、フランチャイズ店48店(2月末現在)を展開していた。第一家電株式は17日から整理ポストに割り当てられ、7月17日付で上場廃止となる。なお、関連会社2社も同時に再生手続き開始を申し立てた。