(回答先: 日本の長期格付けを「AA−」に格下げ、アウトルックは引き続き「ネガティブ」(スタンダードアンドプアーズ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 16 日 16:00:46)
格下げ
今回 前回
A+ AA− 長期発行体格付け
アウトルック:ネガティブ
スタンダード&プアーズは本日、日本道路公団の長期発行体格付けおよび長期債格付けを「ダブルAマイナス」から「シングルAプラス」に引き下げた。アウトルックは「ネガティブ」である。
格下げは、日本道路公団が政府支援に一部依存していることから、日本の長期ソブリン格付けが「ダブルA」から「ダブルAマイナス」に変更されたことに伴い、同公団の信用力も低下するとの判断に基づいている(詳細は15日付のニュース・リリース「Japan Long-Term Ratings Lowered to 'AA-'; Outlook Remains Negative」を参照)。同公団の格付けには、政策運営機関としての役割の縮小、全国的な高速道路網の建設と運営を司る国内唯一の事業者としての地位、有利な規制環境、および高い有利子負債も織り込まれている。
アウトルックは「ネガティブ」である。道路4公団の再編が同公団の事業および財務体質にマイナスの影響を及ぼす場合、さらに格下げとなる可能性がある。スタンダード&プアーズは、既存の高速道路網の強みや有利な規制環境が継続される可能性が高いことから、同公団は投資適格級の中でも上位の格付けに相当するだけの信用力を維持できるものと考えている。しかし、政府が再編の舵取りを誤れば、同公団の信用力は大きく低下することとなろう。新規道路建設の計画が十分に検討されず、抜本的なリストラ対策を講じることなく他の不採算の道路系公団との合併に至るようであれば、特にマイナスの要因とみなされることになろう。また、日本のソブリン格付けがさらに引き下げられることになれば、同公団も格下げとなる可能性がある。