公的年金の積立金の一部を運用している年金資金運用基金(旧年金福祉事業団)は12日、2002年度の運用計画を発表した。2002年度は市場運用額を前年度に比べ約9兆円拡大し、国内株式は投資額を約1兆7000億円増やす。政府の特殊法人改革で財投債の発行規模が縮小、同基金の財投債引受額も減少するため株式など市場での運用を拡大する。
同時に発表した2001年度4-12月期の運用成績は株価低迷などの影響で9253億円の赤字となった。運用利回りに換算するとマイナス3.5%、年率ではマイナス4.7%に達した。その後、株価はやや持ち直しているが、日経平均株価でみて前年度末の水準(1万3000円弱)を回復できず、年度を通しても赤字となる見通し。