自公保の3与党幹事長は19日、自民・山崎拓氏が提案した整理回収機構(RCC)による不良債権の簿価買い取り案について(1)買い取り価格は簿価から、金融機関が貸し倒れに備えて積んだ引当金を差し引いた「実質簿価」とする(2)RCCが引き取った不良債権を売る際、2次損失(ロス)が発生した場合は金融機関が負担する−−案で検討することを決めた。
山崎氏は20日、小泉首相に対し、2月末に政府がまとめるデフレ対策に同案を採用するかどうかの検討を促す。そのうえで3与党の幹事長・政調会長で細部を詰める考えだ。
しかし、この案は昨秋の臨時国会の時も検討されたものの、2次ロスを税金負担にすることへの反対が強く見送られた経緯がある。また、現行の時価買い取り方式は臨時国会の金融再生法改正で導入されたばかりで「朝令暮改のそしりは免れない」(冬柴鉄三公明党幹事長)などと政府・与野党から反発も予想され、実現するかどうかは不透明だ。
3氏は19日、RCCの鬼追明夫社長から不良債権処理の現状をヒアリングした。RCC側は99、00両年度に計1兆700億円余を処理、01年度には2500億円余の不良債権を処理できる見通しを述べたが、鬼追社長は「(首相が掲げる)今後2〜3年間での12兆円の不良債権処理は無理だ」との考えを示した。
# 時価にしなさい、しつこいな、もうー。