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(回答先: １１９米売り進行 投稿者 日時 2002 年 11 月 09 日 08:55:03)
☆貸し渋り輸出で世界デフレ不況は一段と加速する？
みずほ、三井住友、ＵＦＪ、三菱東京の４大金融グループが貸し出しなどリスクのある資産の一段の圧縮に乗り出す。自己資本比率が国際基準の８％を割って、国有化の恐れが生じるのを避けるため、分母となるリスク資産を減らす必要があると判断した。０２年度中の資産の削減額は貸し出し債権の売却などを中心に、合わせて３０兆円を上回る見通しだ。欧米企業向け貸し出しの削減や国内でも大口先貸し出し債権の証券化を中心に進め、貸し渋り批判はかわしたい考えだ。
４大金融グループによると、０２年３月時点のリスク資産の総額は２７３兆円。前年の同時期より約２８兆円減ったが、０２年度の削減幅はこれを上回ることになる。単純に計算すると、３０兆円の削減で自己資本比率が全体として１％余り上昇する。
政府の「金融再生プログラム」は、銀行に貸出資産の価値を厳しく見直させる方針で、貸し倒れ引当金が増えて自己資本が目減りする可能性が高い。銀行の自己資本が不足になった場合に公的資金を注入することも明記しており、銀行にとっては自己資本比率の維持が課題になっている。
削減幅は、みずほグループが最も大きく、当初予定の２〜３倍にあたる１５兆円程度を見込んでいる。ＵＦＪグループは７兆〜８兆円となる見通し。三井住友銀行も、当初５兆円程度と見込んでいた削減幅を数兆円拡大する。三菱東京グループは他グループに比べて小規模で２兆〜３兆円の見通しだ。各グループとも、不良債権処理の加速をにらみながら、削減幅のさらなる上積みも検討する。
大手行による資産圧縮には、与党などから「中小企業などへの貸し渋りではないか」との批判が強い。このため、大手行は欧米の日系企業以外への貸し出しを減らしたり、債権を証券化して投資家に売ったりする考えだ。金融の新手法であるクレジット（信用）デリバティブも活用し、保険料に相当する金利を払って外国系金融機関にリスクを肩代わりしてもらう方式も拡大する。
ただ、削減できる欧米向け債権には限度があり、信用デリバティブも金利払いが高くなる難点がある。資産圧縮の必要性が増していけば、国内融資への悪影響も否定できない。
◇
自己資本比率とリスク資産 「自己資本」を「リスク資産」で割ったものが自己資本比率。「自己資本」は資本金、利益の蓄積である剰余金などの合計。「リスク資産」は単純な総資産額ではなく、資産を種類ごとに貸し倒れや価格変動の「危険度（リスク）」を掛け直して算出したもの。一般企業向けの貸し出しや保有株式は１００％（全額）、住宅ローンは５０％（半額）を算入する。
たとえば自己資本比率が８％の銀行の場合、損失などで自己資本が減った場合、リスク資産をその１２．５倍（１００÷８）減らさないと、８％は保てない。掛け目が１００％の貸し出しの圧縮はリスク資産を減らすのに有効だ。
(07:51)
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朝日新聞社から |
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