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(回答先: 【究極】金融緩和の手法「日銀の国債買い切り増額」の意味 苺BBS経済版より 投稿者 招き猫 日時 2002 年 10 月 29 日 09:52:30)
招き猫さん、こんにちわ。
日銀保有国債問題やインフレ抑制策はともかく、デフレ解消としての「日銀の国債買い切り」増加策は無効です。
「日銀の国債買い切り」は、日銀から商業銀行への通貨供給手段の一つに過ぎません。
この間のデフレ不況は、商業銀行から先に通貨が流れ出さないことから生じています。
国債の買い切りオペは、商業銀行が保有する不良債権を実質簿価で購入したり下落すると考えられている保有株式を日銀が購入するような経済効果は得られません。
なぜなら、商業銀行は、預金の払い戻しが殺到するということでもない限り、日銀券が不足しているわけではないからです。
それどころか、貸し出し・株式投資・民間債券投資で思うような収益が得られない経済状況のなか、商業銀行は、国債を重要な収益源としています。
長期国債については金利上昇という不安を感じていますが、短期国債を含めて国債で得られる利益を少しでも積み上げて不良債権処理の原資にしようとしています。
日銀の買いオペで札割れが出ているのもこのような実情の反映だと考えていますし、国債以外に安全な運用先がない現状で月間1兆円を超える買いオペがどこまで継続できるのか大きな疑問を持っています。
銀行が日銀券や日銀当座預金口座のかたちで資産を持っていても、収益を生むことはないという視点が重要です。