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(回答先: Re: 米国デリバティブの正確な状況を把握している人間は、いません。 投稿者 Ｄｄｏｇ 日時 2002 年 9 月 02 日 12:41:32)
http://www.amri.jp/information/honma/honma_backnumber.html#020221
アメリカの会計疑惑 平成1４年６月１７日 本間 宗究
６月は要注目の月になると思ったが、とりあえずは「株の下落」から始まってしまった｡アメリカ株の急落を受けて、世界的に株価が急落したのだが、この大きな背景には「アメリカの会計疑惑」があるようだ｡そして、世界有数の監査法人である「アーサーアンダーセン」が、実質上消滅するという大事件が起きた｡ほとんどの人は、この出来事をまだ重要視していないようだが、昨年来の流れから言えば、エンロンに端を発した「デリバティブ崩壊」を象徴するような事件だと思っている｡また、その他にもいろいろな大企業が会計疑惑をもたれているのだが、このことは、バブルを経験した国の特徴であるようだ｡
1０年程前の日本が同じような状況だった｡料亭の女将に一兆円もの貸し出しをしたり、損失補てん疑惑が続出したりしたのも、皆様の記憶に新しいのではないのだろうか。このように、バブルの時には人々は堕落し、今まででは考えられないような「愚かなこと」をしてしまうようである｡このことも「人間の性（さが）」なのかもしれないが、今回の会計疑惑は、これからまだまだ多くの、新たな問題を生み出していくのではないかと思っている｡というのは、監査法人が虚偽の報告をするのでは、投資の根幹である「企業の業績」そのものがまったく信用できなくなってしまうからである｡そして、この「信用崩壊」が別の方向へ発展する可能性が出てきたようだ。
アメリカの場合には罰則規定が日本よりもはるかに厳しいために、これから「監査法人問題」という、似たような問題が出ないことを祈っているが、いよいよ、今回一番重要である「デリバティブ（派生商品）」に火が付くのではないかと思っている｡そして、総額で1京４０００兆円にも達すると言われているデリバティブが混乱し始めた時の衝撃は、大変大きなものになるようだ。
１０年程前の「日本の土地バブル」の時には、日本の土地は時価総額で２５００兆円に達したと言われた｡そして、日本の金融機関はその土地を担保にして、3００兆円程度の「貸し出し」をしたのではないかと思っている｡「絵に描いた餅」にすぎなかった「２５００兆円の時価総額」を信じて、大量の貸し出しをしたのである｡しかし今回は、その時価総額をはるかに上回る「１京４０００兆円」という金額である｡しかも、多くが「簿外取引」と言われている｡すべてのことは、現在のお金が「単なる数字」になり、コンピューターネットワークの中で自己増殖したことにあるのだが、お金を信用できなくなった時に、人々がどんな行動を取るのか、あるいは、銀行が大きな損失を被った時に、世界の政府がどのような手を打つのか、いよいよ「待ったなしの局面」に入ってきたようである｡
●総額で1京４０００兆円。想像を絶する数字です。９１１テロで破壊されたNWTには、多くの金融業社のオフィスが存在しておりましたが、ビルの崩壊とともに、デリバティブ関連のデータも失われてしまったのではないでしょうか。バックアップがとってあればよいのですが。もし、データが紛失しているのであれば、値あらいも不明なので、現在の損益すらわからないという恐ろしい状態が続いていることになります。そして有る日、嘗てのLTCMのような巨大な金融破綻が発生するのでしょう。前回、LTCMの場合は、米の大手銀行が資金投入して、影響が波及しないようにすばやく手をうちました………
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。