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日本道路公団が建設中の主な高速道路十三路線のうち、東京外郭環状道路(外環道)など十路線は、開通当初の二〇二五年度の時点で、建設に要した金利負担が年間収入を上回り、累積債務が増大していく見通しであることが十日、道路関係四公団民営化推進委員会(今井敬委員長)の試算で分かった。
建設中の路線ごとの収支見込みが明らかになったのは初めてで、現行の高速道路整備計画路線(九千三百四十二キロ)のうち、この十三路線を含む未整備区間(約二千四百キロ)は、採算性の点で厳しい状況にあることが裏付けられた格好だ。
試算は金利を年4%と想定して行った。財政投融資資金などで賄った建設費の金利が、年間収入を上回るのは外環道のほか、第二名神や日本海東北道、東北中央道、東海北陸道など。
特に、一キロ約一千億円の建設費を要する外環道は、年間八十億円の収入に対し、三倍以上にあたる二百九十億円の金利負担が生じる。この結果、百円の収入を得るのに、三百七十五円のコスト(収支率375%)がかかる赤字路線になる。
収支率が最も悪かった日本海東北道の場合、年間六十億円の収入に対し、四倍近い二百三十億円の金利負担がのしかかることが判明した。
当初の年間収支が赤字でも、金利が収入の範囲であれば、元金を返済していく余地が生まれる。しかし、金利が収入を上回った場合、元金が減らないまま債務は膨らむ一方となり、将来の黒字転換は絶望的だ。
十三路線のうち、金利が収入の範囲内だったのは第二東名と北関東道、北海道横断道の三路線。ただし、収支率を見ると、二〇二五年度時点では北関東道だけしか黒字は見込めず、ほかの十二路線は赤字路線という試算結果になった。