現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
政府・日本銀行は2日、1万円、5千円、千円の各紙幣を20年ぶりに一新することを決め、新しいデザインを発表した。00年7月に発行された2千円札は除く。04年上期をめどに流通させる。2千円札以外の現行紙幣は発行されて17年以上たち、偽造が増えていることに対応する。最新の印刷技術を採り入れるとともに、「お札の顔」である肖像画も変更し、5千円札は明治の女性小説家の樋口一葉、千円札は細菌学者の野口英世を採用する。1万円札の福沢諭吉は現行のまま、デザインを変える。
紙幣のデザイン変更は、サイズを一回り小さくしたり肖像を入れ替えたりした84年11月以来で、切り替えは20年ぶり。
新札は、表側にあたる肖像のほかに、裏側の図柄も変更。1万円札が現在のキジから、京都府宇治市の平等院の鳳凰(ほうおう)像に、5千円札が、富士山から尾形光琳の燕子花図(かきつばたず)に、千円札が丹頂鶴から富士山と桜になる。大きさは5千円札がわずかに大きくなるほかは現行通り。
政府・日銀によると、樋口一葉の登場で一般のお札である「日本銀行券」の表の肖像画としては初めて女性がモデルとなる。ただ、日銀券とは別に政府が発行する補助的な紙幣に1880年代、神功皇后が登場した例がある。
切り替えの対象となる紙幣は6月末現在、1万円札が62億1千万枚、5千円札4億2千万枚、千円札31億9千万枚が市場で流通しており、100億枚近くが順次入れ替わることになる。
新札への切り替えにともなって、金融機関の現金自動預入払出機(ATM)や自動販売機、両替機などが大量に更新されることが見込まれることなどから、政府内や経済界には、紙幣刷新を景気刺激策として活用できるとの判断もある。 (11:27)