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白川日銀理事は、手段がないために流動性を供給できない状況ではない、と述べた。
衆院財務金融委員会における日銀半期報告質疑の中で、中川委員(民主)の質問に答えたもの。
株式や不動産を購入して資金供給を行うことについて、白川理事は、「議論としては承知している。中央銀行として、きちんとやるべきことは、経済全体にしっかり流動性を供給して、経済全体に染み渡るように努力することだと思っている。その面では、手段がないために流動性を供給できない状況ではない」と述べた。
一部の学者やエコノミストが言っている(非伝統的な)政策が持つメリットや副作用については、議論や勉強をしながら検討している、としたうえで、「効果があるか不確定だが、それ以上に副作用があると思っている。また、そうした政策は中央銀行としてやるべきか。ミクロの部分の資源配分にかかわるため、財政政策の領域に近い。そうした政策は本来、国会の意志としてやるべきものに近い」と述べた。
さらに、白川理事は、「そうした政策も含めて、ありうべき効果と副作用を一生懸命考え、政策決定会合で議論して、現在の政策スタンスが最も適当だと考えている」と述べた。