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「2003年4月1日の“ペイオフ完全解禁”をスケジュール通りに進めるのであれば、金融庁は総務省との間で『郵便振替口座』のあり方について是非とも協議すべきだろう。ここ数カ月の同口座の伸びは、あまりにも異常。このまま現状を放置したならば、絶対に禍根を残すことになる」
大手都銀役員が「郵便振替口座」の推移を示す資料を前に、こう言ってみせる。
とりあえず、この“資料”から今年3月以降の「郵便振替口座」の推移を月度ごとに追ってみることにする(単位は億円)。
3月末…18300
4月末…25100
5月末…26400
6月末…28100
「この“資料”からも明らかなように、わずか3カ月間で約1兆円も残高を増加させているのです。また昨年3月末時点の残高が約1兆3000億円だったことを考えると、ペイオフ解禁の影響がストレートな形で出てきている、ということができるでしょう」(前述の大手都銀役員)
そもそもこの「郵便振替口座」とは、郵貯版当座預金とでもいうべきものだ。
「その実態は、利息がつかない決済専用口座なのです。決済専用口座という性格から、他の郵貯口座とは異なりその預け入れに関しては、限度額は設定されていません」(大手都銀幹部)
従来、この「郵便振替口座」は、税金や公共料金の収納口座や通販業者などの代金決済口座として利用されてきた。
「つまり、本来ならばこの口座は法人専用口座なのです。ところがここへ来て、個人での利用が急増しつつあるのです」(前述の大手都銀幹部)
大阪在住のタレント、“ハイヒール”のモモコさんが言う。
「実は私も、その『郵便振替口座』を利用しています。利用のきっかけは、子供の同級生のお母さんから、『ペイオフ対策をするなら、郵便振替口座が一番』というメールが送られてきたことです」
このコメントからも明らかなように、こと金融にかんしては全くのシロウトの人たちの間で、クチコミで「郵便振替口座」の存在が爆発的に広まりつつあるのが実情なのだ。
「対前年同比ベースで見ると、今年6月末の『郵便振替口座』の残高は、ほぼ倍増しているのが実情です。まさに異常としか言いようがありませんが、こうしたトレンドが、ペイオフ解禁の影響にあることは明白でしょう」(冒頭の大手都銀役員)
東京在住の老夫婦が言う。
「タンス預金や金庫に入れておくぐらいなら、『郵便振替口座』のほうがはるかに安全。お国がバックについているだけに、100%安全といってもいいでしょう。実は、この『郵便振替口座』の存在については、郵便局の職員から教えてもらったのです。『利息はつきませんが、100%安全です』とね」
注目すべきなのは、このコメントからも明らかなように、一部の郵便局職員が意識的に「郵便振替口座」の存在を広めているという事実だ。
「こうした状況を放置したならば、2003年4月の“ペイオフ完全解禁”を前に民間金融機関の預金が郵貯に流出する可能性が高い。金融庁は早急にその対応に乗り出すべきだ」(前述の大手都銀役員)
ところがこの問題に関して、金融庁は極めて弱腰、あるいは消極的な対応に終始しているのが実情だ。金融庁は早急な対応が望まれよう。