現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
来年4月のペイオフ(預金の払戻保証額を元本1000万円とその利子とする措置)の全面解禁について、日本経団連の奥田碩会長=写真=は「正直迷っている」と述べ、急速に高まる延期論に含みを持たせた。
奥田会長は8日の記者会見で、「ペイオフの完全実施で地方、中小企業に予想外の影響が出る可能性がある」としたうえで、「政府を含めどう動くのか注視しており、今秋にも提言したい」と語るにとどめた。
今年4月に定期預金のペイオフが解禁された後も普通預金へのシフトは止まらず、来年4月の全面解禁で信用金庫や信用組合、第2地銀などから都銀や有力地銀への預金流出が一気に進みかねない。
また、全面解禁を前に中小企業への貸し渋りや貸しはがしがより進行しているほか、老夫婦のペイオフ対策のタンス預金が奪われるなど事件にまで発展している。
日本商工会議所の山口信夫会頭がペイオフ延期を要請したほか、保守党の野田毅党首もペイオフ延期の議員立法を提出する構えを見せている。
日本経団連の前身である経団連の今井敬前会長は「ペイオフは国際公約」と全面解禁を主張していたが、こうした実情を受けて奥田会長も慎重な発言を余儀なくされたようだ。
小泉純一郎首相は「政府としては延期しないで実施する方針だ」と強調。財界でも経済同友会の小林陽太郎代表幹事は全面解禁を主張する。
こうした中、“新・財界総理”がどのような見解を示すのか大きな注目が集まっている。