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(回答先: 【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明:通貨・物価変動論など 〈その2〉 投稿者 あっしら 日時 2002 年 7 月 05 日 16:26:47)
他に最新の労働価値について研究された論文など読んでないので、あっしら氏の論理の概要は勉強となりました。否定するものではありませんが、部分的疑問に思うところ少々。
本文:かつて貨幣として金が使用されたのは、非腐食性・分割容易性・細工容易性といった物理的特性と使用価値が低いという経済的特性によるものと考えている。
ローマ時代に世界最古の金貨が発行された時点で考えれば、違うと思う。当時、金ほど、使用価値の高い金属はなかったと思います。加工しやすく、腐食しにくい。たとえば、京都の東寺の金堂を拝観した時に思ったことですが、なぜ、仏像はなぜ金箔で飾られていたか?電気がなく、暗い室内では金箔の効果は絶大。暗いロウソクの炎でも、ずいぶんと明るくなる。金が、希少性が薄かったら電気がない時代だったら、部屋中金箔したかったでしょう。金も銀も有効な金属だったからこそ通貨となりえたと思う。確かに現在は、本文:工業用で使われるのは少量で、宝飾や工芸では奢侈的に使われている。:でも、金価格が下落したら、もっと工業用に利用されているでしょう。金ほど使用価値が高い物質がなかったからこそ、金銀に代わる物質を求め、現代の素材は開発された、中世錬金術師の研究の上に近代科学が成立発達した歴史はご存知と思う。
本文:金の生産をベースにした「労働価値」の算定式]
(1gの金価格−1gの生産で磨耗した生産設備価格−1gの生産で消費した原材料価格)/1gの生産に要した労働力量
ということは、裏の川で砂金すくいをして得た金と、佐渡の金山で、幾多の生命を犠牲にして掘った手掘りの金が、同じ価格の場合、砂金すくいのほうが、労働価値が高いことを示すわけですか?
本文:金は、経済的な意味でも“非腐食=非消費”という特性を持っている。 これは、金が、株式(証券)や土地といった非労働成果財と同じ経済的意味を持っていることを意味する。新産金は労働成果財だが、蓄蔵された金は非労働成果財と考えなければならない。
金が、証券と同じなら、日々鉱山より生産される金は、日々増資されているのと同じでことを意味しますね。世界が、古い言葉で、ゼロサム社会の場合、採金が継続されれば、日々金の価値は減価していくことを意味しますよね。世界経済における採金ペースと、工業製品としての消費量も考慮すべき要素としないと・・・。
本文:物々交換→金貨(金属貨幣)制→金本位制→管理通貨制という流れは、「労働価値」を「労働価値」で表現する世界から、「労働価値」をより無価値の物で表現するようになっていく“倒錯化”の歴史過程であったことを示唆している。
倒錯化とされるのなら、吉本隆明氏の共同幻想論を哲学的解釈と断ずるのはちょっと?
今回の、あっしら労働価値説で補足してもらいたい私の疑問は、楽観派氏の言うところの経済学で、経済事象を説明できないとの主張も理解できますが、世界が、密度が濃い地球社会へ推移していく過程で起こりうる、矛盾についての説明です。上記した、砂金すくいと、佐渡金山の労働価値での矛盾、ウォール害のアナリストの労働価値と、中国の青海省の農民を同じ土俵で比較していいのか?(為替の仕組みが、万能かという説にもなりますが)コンゴ共和国の奥地の住民と、ウォール骸のトレーダーは同じ労働価値で計る土俵まで世界は究極的に近づくのか?そのことを、特殊労働価値説理論とするのか、一般労働価値説理論と分けるべきか。いや、統一理論だよ、とされるかも興味が湧くところです。