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(回答先: Re: 年金資金による株価買い支え&空売り規制 投稿者 baka 日時 2002 年 5 月 18 日 10:14:49)
bakaさん、こんにちわ。
米国や日本で顕著な過剰公的債務など将来に極めて深刻な苦境をもたらす問題をまともに解消しようとしないのは、問題“先送り主義”と言えます。
しかし、先送りしたからといって解決できるものではないことは当事者も理解しています。
ざっくばらんに言えば、初めから解決する気がないということです。それは、破綻して苦境に陥るとしても、支配層がバチとしてかぶる損失は、先送りしたことで得られる利益に比べれば微々たるものだからです。
米国にしろ日本にしろ、破綻的な状況になれば、「みんなの生活を何とかしようとして膨らんだ政府債務だ」とか、「みんなが景気対策を求めた結果だ」などと言って、“良心”的な場合でも国民均等的な負担を強いるか、酷い場合には、破綻を予測できないまま銀行・郵便局・生保にお金を預けた人たちが負担を強いられることになるでしょう。(ペイオフなど)
インサイダーなど破綻を予測できる人たちは、それまでに資金を避難させています。
近代が驚異的な経済発展を遂げた基礎は、金貸しを通じた膨大な「信用創造」とそれを破綻させないための世界規模での収奪です。
収奪は、ざっぱくに言えば、アメリカなど外部共同体の破壊と土地の強奪→アジア・アフリカなどの植民地化→自由貿易主義(商品市場の確保)→グローバリズム(金融までを含むあらゆる経済取引の自由化)という流れで進んできました。
近代経済の支配層は、このような仕組みで、ある国民経済(共同体)が“まとも”に歩んだら千年(比喩)かかるような量の富を200年足らずで手に入れたわけです。
世界規模での収奪が条件としてあったがゆえに、はじめから国民経済(共同体)を需要を超えるとわかっている量を生産する仕組みである機械制大工業が成立し得たのです。
「信用創造」は将来の経済活動成果の先行消費です。このような意味で、近代経済は、“歴史先取り主義”で突っ走ってきたと言えます。
現在の世界は、「金貸しを通じた膨大な「信用創造」とそれを破綻させないための世界規模での収奪」という条件を失いつつあります。
それは、“近代の終わり”が始まったということを意味するものです。