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(回答先: 歴史認識をめぐって 投稿者 書記長 日時 2002 年 8 月 25 日 19:47:19)
書記長、こんばんわ。
> これらは、「投影」「主客の転倒」「分離」「抑圧」などの
>典型的なフラストレーションに対する自己防衛の心理機制であ
>る。
> 要するにこういった心理は敗北・占領・従属という状態に自
>分たちが置かれているという事実から自分をごまかすために、
>自国とその歴史を徹底的に自分たちから切り離しそれらを悪者
>・劣等者扱いして非難することによってあたかも自分たちは戦
>争と敗北と関係がないし占領・従属の屈辱とも無縁であるよう
>に思い込もうとするところに発しているのではないだろうか。
書記長が指摘している精神情況は、今日の日本が戦後世界構造を基礎に築かれたという認識が論理的には正しいことであり、さらに、それを所与(天賦的とまで)の条件と受け止めていることから生じている面もあると思います。
書記長のようにきちんと世界状況を見ている人は別とすれば、親米的日本維持派も、反戦・反米的日本革新派も、結局は同じ基盤の上に立っていると考えています。
保守派というか民族国家派というかわかりませんが、彼らは、戦前の国家活動について正当性を主張しても、戦時中・占領期・独立以降の米国の活動に対する批判になると、一部の人を除き激しくトーンダウンします。
嫌みな言い方をすると、表立った米国批判をしたり戦後世界構造を云々できないことから、中国・韓国・北朝鮮への批判で憂さを晴らしているのではないかという見方もできます。
反戦派は、米国の覇権構造の上に維持されている日本をどうするのかという明確なビジョンがないまま反戦を唱え、戦前の世界構造を曖昧にしたまま日本の戦争責任をあげつらっています。あれだけの災厄を経験した人やその余波を知っている人が国民の多数派であった時期までは受け入れられやすい政策でもあります。
現在は違うでしょうが、このような保革の対立軸(戦後日本の主要な政治的対立状況)は米国にとって好ましいものだったはずです。
保守派は、米国がアジアの分断・対立状況のなかで個別対応的に覇権構造を制御していくことに貢献し、反戦派は、米国がある時期まで相当まじめに憂慮していた日本のアジア覇権に向けた行動を抑える役割を果たしたとも言えるでしょう。
> だとすると社会科義務教育の問題は戦後体制の根本問題に直
>結し、かなり根の深い安易な方法では解決の難しいものだとい
>うことになる。戦後のさばってきたアメリカと結びついて経済
>的・権力的特権を得てきた連中や各種の国家破壊左翼全てが「
>抵抗勢力」として立ちふさがるだろうことは当たり前である。
教育及び価値観の問題が、戦後構造に直結したものであるという認識は共有できるものです。
近代国民国家的なナショナリズムの復権が究極的な解決策になるとは思っていませんが、一度はそれを見直さなければならない段階(時期)があるとは思っています。
“守護霊”である米国と戦後獲得した経済成長をきちんと見直さなければ、ナショナリズムも復権できないと思われます。