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(回答先: このように考えてみました 投稿者 せいがく 日時 2002 年 8 月 17 日 07:25:25)
せいがくさん、こんにちわ。
>以上のような論理は、明らかに現実とは異なるものです。500年前のGGPと現在の
>それを比較すると、明らかに(実質ベースで)現在の方が大きい事は間違いありません。
限定的貨幣経済の500年前と現在を比較することはできませんが、大きく見えるのは、人口の増加や「労働価値」の上昇による財の増加が原因だと思います。
人口増加要素を除去すれば、とてつもない財の増加はあっても、GGPは一定になります。
>国民経済の利益の源泉は他国にあるのではなく、あっしらさんのよくおっしゃる労働
>価値の増加にあると考えるのが正しいと思います。
>そうすると、輸出入均衡した一国の経済(実はこれは全ての国を合算したグローバル
>経済と同じことですね)であっても実質GDP(=GGPと言い換えても同じ)が増加して行
>く余地はある。それは労働価値の上昇によりもたらされる。この間、貨幣量が一定で
>あったとしたら、一単位あたりの価格が下落しているはずであり、実質ベースに置き
>返るとGDPは増加している。
>このように考えるのですが、何か致命的な勘違いをしておりましょうか?
基本的に、正しい説明だと思いますが、一つだけ、輸出入均衡条件であれば、「貨幣量が一定であったとしたら、一単位あたりの価格が下落しているはずであり、実質ベースに置き返るとGDPは増加している」という部分の「GDPは増加している」についてのみ、GDPは一定であり増加はしません。
提示された問題をスッキリさせるためには、「せいがく」さんのように、通貨的“富”と財的“富”を常に分けて考えるべきだと思います。
GDPも、GGPも、通貨表現の経済指標です。
通貨表現のそれらが減少しても、「労働価値」の上昇により、財の豊かさは増加します。
「国民経済の利益の源泉は他国にあるのではなく、あっしらさんのよくおっしゃる労働価値の増加にあると考えるのが正しいと思います」については、「労働価値」の増加を資本制的な利益というものに転化するためには、輸出の増加が必要だと考えればいいと思っています。
GDPの実質的拡大は、「労働価値」の上昇を輸出増加で“実”のあるものにすることで達成される一方、GGPは、就業者の増加以外に増加方法はなく、「労働価値」の変動に関らず基本的に一定だと考えています。