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【北京17日=佐伯聡士】中国・瀋陽の亡命者連行事件を調べるため訪中していた民主党調査団は17日、北京市内で会見し、査証担当副領事が岡崎清総領事に電話で事件発生の一報を入れてから、北朝鮮住民5人が連行されるまでの約40分間、総領事から現状維持だけを指示され、抗議するようにとの指示は受けていなかったことを明らかにした。
また、事件発生直後、副領事が事態を把握していない段階で、現場に到着した旧知の中国武装警察大隊長と握手していたことも分かった。
事件を巡る日中間の対立は、武装警察の敷地内への侵入に当たり、日本側の「同意」の有無が焦点になっているが、中国側に「抗議」の意思が明確に伝わっていない可能性が強まってきた。
民主党の海江田万里、中川正春両衆院議員が総領事館職員を聴取した結果によると、査証担当副領事は、中国機墜落事故処理のため大連へ車で向かう途上の岡崎総領事に一報を入れ、事情を説明。総領事は副領事に大使館への連絡と現状維持を指示したが、抗議するよう指示は出さなかった。
総領事は、その後も大連に車を走らせ続け、武装警察官詰め所前で5人が連行されないよう立ちはだかっていた警備担当の副領事に対しても、電話で現状維持を指示するにとどまった。5人連行後の午後3時半になって車の方向を変え、午後5時半ごろ瀋陽に帰着。総領事は「戻るかどうか迷い続けてこの時間になった」と説明しているという。
また、事件発生時、査証担当と警備担当の副領事のほかに、会計担当の外務省職員が現場を目撃しながら、警備担当副領事が外出から戻ったのを見て総領事館2階の職場に戻っていたことも判明した。この職員は「よくある査証をめぐる中国人のトラブルだ」と判断したという。現場にいた“第3の人物”は外務省の調査結果に含まれておらず、この職員の行動も論議を呼びそうだ。
(5月18日09:07)