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菅氏は、ふるさと納税について自分で立案し官僚の反対を押し切って実施したと自慢げに話していた。しかしその官僚は、ふるさと納税の制度上の問題点を指摘したが、最終的には政治が責任を持って判断した結果には反対ではなかった。また菅氏は「私ども、選挙で選ばれてますから、何をやるかという方向が決定したのに反対するのであれば異動してもらいます」とも述べている。
ある政策についての反対意見を疎かにすべきではない。反対意見はその政策の正当性を検証する良い機会を与えることがあるからである。
書籍「日本人とユダヤ人」には、ユダヤ人の古い慣習では「全会一致の決議は無効としている」との記載があるが、これは、全会一致では全員が一致して正しいのか、全員が一致して間違っているのか分からないという考えに基づいている。反対意見の存在によって初めてそのどちらの可能性が高いかを検証することができると考えているのである。ここまで極端ではないにせよ、政策立案にあたって反対意見にも耳を傾けるということは、政治家として重要な資質である。
反対意見を無視した結果がどのようなことになったか。戦前のこととはいえ反省材料がたくさんある。たとえばジャーナリストの桐生悠々が昭和8年8月に信濃毎日新聞に軍部を批判した評論記事「関東防空大演習を嗤う」を掲載したことにより、軍部による在郷軍人会の圧力を受け新聞社を退社することに追い込まれ、また昭和15年2月衆議院議員の斎藤隆夫が政府の施策を批判する反戦演説を行い、それにより国会議員除名処分を受けた。当時の政府・軍部及び国民も政府批判や軍部批判には全く聞く耳を持たず、実際には桐生悠々や斎藤隆夫が述べた批判が現実となり、多くの国民を犠牲にして昭和20年8月の敗戦に至った。
中曾根康弘元首相は、自らの政策や意見に対して時に反対の見解を示す後藤田正晴氏を敢えて官房長官に任命し、自らが独断に陥ることのないように配慮した。
菅氏のように、反対意見に耳を傾ける姿勢をもたず、問題点を指摘した官僚を排除するようでは、いずれ安倍総理のように行き詰まるであろう。
菅氏が反対者に取るべき処遇は、今回は政治が責任を持って判断するのであなたの意見は取り入れないが、また何らかの政策で反対意見があれば遠慮なく申し出るように、と言うことではないか。
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