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安倍首相は執務140分が限界か…2週連続“追加検査”の波紋
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277773
2020/08/25 日刊ゲンダイ
連続在職単独1位で記者団の質問に答える安倍首相(C)共同通信社
2週連続の「通院」は何を意味するのか。安倍首相が先週17日に続き、24日も慶大病院を訪れた。病院前には朝から報道陣が集結して、テレビ中継。大記録を打ち立てた日に通院とは、やはり体調不良は深刻なのか――。臆測は広がる一方だ。
◇ ◇ ◇
午前10時前に慶大病院に到着した安倍首相は、午後1時40分ごろに病院を出て、官邸に出勤。この日で首相連続在職日数が2799日となり、大叔父の佐藤栄作の記録を塗り替えて、憲政史上最長に躍り出た。
だが、官邸エントランスのぶら下がり取材では、真っ先に体調について問われるなど、祝福ムードとは程遠い記念日になってしまった。
「日々、全身全霊を傾けてまいりました。その積み重ねの上に、今日の日を迎えることができたんだろう」
「先週の検査の結果を詳しくお伺いし、また追加的な検査を行いました。体調管理に万全を期して、これからまた仕事を頑張りたいと思います」
「再検査を行ったところでありまして、そうしたことについてはまた(改めて)お話をさせていただきたい」
安倍首相は「体調」と「最長」についてこう答え、2週連続の通院は追加検査、再検査だと説明した。
「先週は約7時間半、24日は約3時間半も病院に滞在。官邸は6月の人間ドックの追加検査だから問題ないと、体調不安説を打ち消していますが、追加検査にしては長時間だし、2週連続の再検査となると、何か重大な問題が見つかったと思われかねない。国民の間にも不安が広がってしまいます」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
24日、朝10時に慶大病院へ訪れた安倍首相(C)日刊ゲンダイ
働かないまま |
持病の潰瘍性大腸炎が悪化し、顆粒球吸着除去療法(GCAP)という治療を先週から慶大病院で受け始めたという報道もある。
「GCAPは太い針を刺し、ポンプで体外に血液を取り出して、炎症に関わる白血球を取り除いて体内に戻す体外循環療法です。通常、毎週1回約90分間の治療を5〜10回行う。かなりの体力を消耗し、頭痛や立ちくらみなどの副作用もあるため、治療後しばらく安静にする必要があります」(病院関係者)
そのせいなのか、先週19日に公務復帰した安倍首相は、午前中は来客もなく私邸で過ごす「半休」を続けた。官邸に5時間ほど滞在したことになっているが、時事通信の「首相動静」から、面会などの実働時間を計算してみると、19日は139分、20日は138分、21日は139分だ。不自然なほどに連日変わらない。
ウルトラマンが地球で戦えるのは3分間だったが、安倍首相の執務は140分間が限界なのか。それで「全身全霊を傾けて」とか言われても、言葉が躍るばかりである。24日も午後2時前に官邸に着いた安倍首相は、入邸時のぶら下がりに応じた後しばらく“安静”にしていたようで、午後4時すぎから合計53分間の執務をこなすと帰宅した。
「ロクに働かないまま最長記録が更新されていく。もしGCAP治療で毎週月曜日は公務がマトモにできないのなら、国民にきちんと説明すべきです。ウヤムヤにしているのは危機管理上もマイナスです」(角谷浩一氏)
「追加検査」はいつまで続くのか。来週月曜日も慶大病院を訪れるのかが注目されている。
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