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日本を支配した電通の影響力と凋落
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/526.html
投稿者 中川隆 日時 2021 年 3 月 05 日 14:36:45: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 投稿者 中川隆 日時 2020 年 9 月 03 日 07:48:50)


2021年02月27日
日本を支配した電通の影響力と凋落
http://www.thutmosev.com/archives/85207570.html


小泉・安倍政権の宣伝広報を担当したのも電通だった。
政府は見返りに電通にさまざまな利権を提供した

画像引用:https://times.abema.tv/news-article/3085138 郵政選挙で造反者に刺客!__小泉劇場__がもたらしたものとは?総選挙プレイバック(3) 【ABEMA TIMES】

大赤字で本社ビル売却

電通といえばバブル期から最近まで圧倒的なマスコミ影響力を駆使し、日本を操る影の勢力とすら言われていました。

安倍晋三の”嫁”の昭惠夫人は電通出身で、電通社員は9割以上がコネ入社だと言われています。

小泉純一郎の小泉政権でマスコミ対策や宣伝を担当したのも電通で、郵政選挙では悪の勢力を倒す正義仮面みたいなイメージで圧勝しました。

政府や時の首相より上に立つ権力だったのだが、その電通の屋台骨が傾いてきました。

電通は最近本社ビル売却が報道され、2年連続赤字で経営は不振の極みに達しています。

もしかしたら安倍政権がモリカケで追及されたり辞任したのは、電通の後ろ盾が効かなくなったからかも知れません。


電通は考えられているよりずっと古い企業で、その起源は明治にまでさかのぼります。

光永星郎という従軍記者が日清戦争の記事を書いたが通信手段がなく新聞に掲載できなかった経験から、通信広告会社の日本広告、日本電報通信社を設立した。

通信社だけでは採算性がないというので広告代理店を先に創設し、両者合わせて後に電通になった。


電通の最大の顧客は軍であり、第一次大戦から第二次大戦まで戦時ニュースや軍部の宣伝を請け負い急成長した。

戦後は顧客がGHQ連合軍に変わったがやっていることは同じで、新聞やラジオなどを通じて人心操作をした。

GHQが撤退してテレビ放送が本格化すると、電通はCM放送を握ることで民放テレビ局を支配下に置いていった。

電通支配力の陰り

CMがないNHKも俳優やタレントの手配は電通に依存しており、大河や朝ドラ、紅白の出演者は電通が決めているとも言われていました。

ネット時代になりテレビ放送の視聴率は1桁が普通になり、テレビを主体にしていた電通ビジネスが徐々に傾いていった。

そんな中で起きたのが「韓流騒動」と「反フジテレビデモ」で、今思えばここが電通凋落のターニングポイントだった。


電通のごり押しで”ヨンさま”などの韓流ブームをつくり、朝から晩までずっとどこかで韓流ドラマを放送している始末だった。

電通が関与したといわれているのがフジテレビの反日報道で、2002年日韓ワールドカップでは日本の敗戦を喜び韓国を応援する気持ち悪い番組が多数放送されていた。

電通はスポーツにも関与しオリンピックなどの企業広告を取り仕切り、電通の意に沿わない選手はテレビでバッシングされた。


スケートの浅田真央はなぜかテレビのワイドショーで貶められ続け、彼女が出演する時には背景に転んだ写真が大写しで使われたりした。

これも今思えば何らかの理由で浅田真央が電通の標的にされたという事で、スポーツすら電通が支配していた。

そんな電通の支配力がネットでは通用しないのが示されたのは2020年の「100日後に死ぬワニ」事件でした。


「100日後に死ぬワニ」はツイッターで人気になったが、実は最初から電通か仕掛けてブームをつくった「やらせ」だったのが発覚した。

電通のやりかたはこうで、例えば素人が路上で歌いだしスターになってデビューするが、全て電通が仕組んでいたりします。

ネット上では最も嫌われるやり方で、電通はネットでは通用しないのを証明した。


電通は2020年に1595億円の赤字(19年は808億円の赤字)で本社ビル(約3000憶円)を売却しようとしている。

コロナの影響で広告費が減少したのだが、2019年も赤字なので実際にはコロナ以前にすでに転落していた。

根本原因はビジネスの陳腐化で、日本人を上から見て「おい、次はこれだ」というやり方が古臭いのです。

電通得意のヤラセとメディアミックスは、今では押しつけがましいのです

http://www.thutmosev.com/archives/85207570.html  

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コメント
1. 中川隆[-5243] koaQ7Jey 2021年4月25日 19:39:21 : tsLYkqpsAM : RmxSMVpLU2RJcFE=[51] 報告
電通と麻薬密売
2021年04月25日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1474.html


  電通は、1901年、光永星郎によって「日本広告」という名で、広告斡旋企業として発足し、1907年「日本電報通信社=電通」として、メディア向け情報通信業務に変わった。
 やがて第一次世界大戦の報道で名を上げ、1932年、日本軍が、情報宣伝、統制の戦略的重要性に気づいて、満州における通信と情報管理のための国策会社である「満州国通信社」として、里見甫を主筆として出発している。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E9%80%9A
 (電通の麻薬密売にかかわる負の歴史は、昭和通商とともに完全にウィキから削除されている。里見甫と岸信介の麻薬関連情報は、今では探すのも困難なほどだ)

 電通の国策会社としての任務は、日本軍が大陸で軍資金を調達するための組織であり、当時、上海麻薬王と謳われた里見甫をトップに据えて、満州・朝鮮で、大規模な麻薬・武器の密売を通じて得られた利益を日本軍に上納した。

 当初は、品質の良い中東アヘンを輸入して売りさばいていたが、天才的麻薬技術者である二反長音蔵の協力により、満州・朝鮮北部でもアヘン生産が大規模に行われるようになり、これを精製してヘロインを製造するための工場が、北京通州に作られた。
 後に、この工場は、同じ麻薬密売組織である青幇(蒋介石)によって襲撃され、残虐な皆殺し被害に遭っている。この事件が南京大虐殺の発端となった。

 このヘロイン密売を行った組織は、電通傘下の「宏済善堂」であり、これは「里見機関」の一部でもあった。岸信介の経営する「昭和通商」も麻薬密売に加わった。

 なお、敗戦後、里見甫がA級戦犯として逮捕されてから、不可解に釈放された理由も、岸信介が、麻薬密売利益を米軍と取引して、巨額の密売資金と交換に岸信介・里見甫・児玉誉士夫・笹川良一・正力松太郎らとともに、死刑確実なA級戦犯として逮捕された麻薬密売グループ全員を解放させたといわれている。

 里見甫が電通を通じて、世界の流通量の90%を超えるヘロインの密売を始めたのは、1915年、星製薬が台湾から粗製モルヒネを後藤新平の助力によって輸入し、モルヒネ・ヘロインの精製を開始してからだが、大日本製薬、三共、武田薬品工業も追従し、それらは、里見甫の支配する電通・里見機関によって大陸で売りさばかれ、日本軍の武器調達資金になった。
 実際問題、この密売資金がなければ、戦前の巨大な海軍力はありえなかった。
 (星新一著・「人民は弱し、官吏は強し」に詳しく描かれている)
 https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E6%B0%91%E3%81%AF%E5%BC%B1%E3%81%97-%E5%AE%98%E5%90%8F%E3%81%AF%E5%BC%B7%E3%81%97-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%98%9F-%E6%96%B0%E4%B8%80/dp/4101098166

  植民地時代の日本の麻薬政策  小森榮弁護士(1950-2019)のブログから
 https://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/17_colonial_morphine.html

太平洋戦争における日本の戦費は(現在価値に換算して)4400兆円、貧しかった戦前の日本は、どこから、この金を持ってきたの? 2020年12月08日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1335.html

 麻薬王 岸信介 2020年11月18日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1314.html

 以下の「アヘン帝国」は、非常に優れた内容だが、この著者は、星製薬が1915年からモルヒネ・ヘロインの製造を行って日本軍部の秘密機関である、里見機関や昭和通商が、アヘンではなく、モルヒネ・ヘロインを主体に大陸で軍資金調達のための密売を行ったことに、あまり気づいていない。
 http://asait.world.coocan.jp/kuiper_belt/section4E/kuiper_section4E.htm

 実は、私も、1900年代初頭における台湾のアヘン統制密売の主役だった後藤新平の時代、中東アヘンが売りさばかれていたことは知っていたが、その後、二反長音蔵という天才技術者が現れて、満州でアヘンが栽培され、ヘロイン精製にまで進み、日本軍の戦争を支えるだけの巨額の利益を得たことは、昨年末までよく理解していなかった。
 ヘロインは、アヘンの数十倍の利益を生み出す「打ち出の小槌」だったのだ。

 上のリンクのなかに書かれた、現在価値にして4400兆円という太平洋戦争軍費が、どこからひねり出されたのか、探ってゆくと、里見甫や岸信介に行き着くしかなかったのだ。それも、当時の全世界麻薬流通量の、おそらく95%を超える可能性があり、信じられないほど大量の麻薬を、日本が世界に売りさばいていたのだ。

 戦後、日本では麻薬取り締まりが非常に苛酷な国として知られ、現在ではアメリカの多くの州政府が大麻を解禁しているのに、日本では、芸能人が連日、大麻魔女狩りの犠牲となっている。
 https://toyokeizai.net/articles/-/387609

 だが、この麻薬に対する厳しさは、実は、麻薬の危険性を認識したからではなく、戦前の日本の凄まじい麻薬密売を隠蔽する目的であった可能性が強い。
 「これだけ厳しい麻薬取り締まりを行っている日本政府が、世界の9割以上の麻薬を密売していたわけがない」と、人々に思い込ませるためなのだ。
 こうした大麻・麻薬に対する国民的アレルギーを作り出してきた、自民党宣伝部の主体も電通である。

 今回は、麻薬密売組織であった電通が、戦後自民党政権のなかで、どのような役割を果たすようになったのかについて調べたい。

 電通は日本のメディアを支配しているのか? 2016-05-15 内田樹
  http://blog.tatsuru.com/2016/05/15_0947.html

 http://www.inaglobal.fr/television/article/le-publicitaire-dentsu-tire-t-il-les-ficelles-des-medias-japonais-9000

 電通は世界第五位のコミュニケーショングループで、日本の広告市場の過半を握っている。日本のメディアの自由に、とりわけ原子力産業について語る場合のメディアの自由に、強い影響力を行使している。

 参院選の夜、型破りの反原発候補者であった元俳優の山本太郎はどこの政党の支持も受けず、ツイッターで選挙運動を展開してきたが、東京の参院議席を獲得した。
 メディアの検閲を受けながら、この熱情的な若い候補者は原発と並んでメディアに対しても激しい批判を向けていた。メディアは「広告代理店の支配下にあり、それゆえ電力会社に買収されている」「原発に関するすべての情報をシステマティックに検閲している」と彼は主張したのである。

 あるテレビ局が彼に放送の最後に発言機会を与えたが、まずスタジオにいるジャーナリストに業界擁護の弁明をさせた。画面では、若い参院議員は返答のために1分弱の時間しか与えられなかった。
 「僕は簡単な例を挙げます。これから食糧はキロ当たり100ベクレルまで含有することができる。それは食事を摂るだけで被曝するということを意味しています。しかし、このことをテレビは放送していない」
 そこまで言ったところで山本は発言を遮られた。番組終了のジングルが鳴り、スタジオの司会者は嘲笑しながら番組の終了を告げた。

 広告は文字通り日本全土を覆い尽くしている。列車の中も駅構内もポスターが所狭しと貼られ、スクリーンが並んでいる。ビルの上には巨大な看板が立ち、車には巨大なポスターが貼り付けられ、街路にはコマーシャルソングが響き渡っている。
 小便器の上に広告のスクリーンがあるレストランさえある。この広告の帝国においてメディアも例外ではいられない。新聞雑誌は、フランスと同じく、相当の頁数を広告に割いているが、それ以上なのがテレビである。

 放送はスポンサーの告知から始まり、以後、五分おきに短時間のスポット広告が、それも同一スポンサーの広告が番組を中断する。
考える時間などない。ほとんどのテレビ局はパチンコ業界のようなプログラムを提供している。目障りな色彩、絶えざる騒音、中学生なみの俗悪な笑い。

 このテレビという曲馬館のような騒ぎにおいて、広告は世界的な巨人、電通によってコントロールされている。電通は世界第五位のグループ企業であり、広告業界トップの代理店である。

 日本における第二位の会社であるライバル博報堂と共に、二社は「電博」と呼ばれ、広告、PR,メディアの監視を集中的に行い、国内外の大企業・自治体、政党あるいは政府のための危機管理を担当し、マーケットの70%を占有している。この広告帝国が日本のメディアの論調を決定していると批判する人々がいる。

 電通の重要性を表わす数値を掲げる。2015年において、グループは70億ユーロの売り上げを達成した。これは同時期のFrançais Publicis の売り上げ96億ユーロに続く数字である。ビジネスの中心はテレビ広告。どれもいずれ劣らず突飛なものである。例えば電通は10年前にSoftbankの「白戸家」シリーズを始めた。このCMでは父親が犬で、長男がアメリカの黒人俳優で、家政婦がトミー・リー・ジョーンズである。

 2013年、グループは英国のAegis を37億ユーロで買収し、ロンドンに電通Aegisネットワークを立ち上げて、国際的な企業に拡大した。この国際的なネットワークは世界140カ国に拡がる10社ほどの広告代理店を擁し、デジタル・マーケティングを中心に、盛んな活動を展開している。
 国際市場で存在感を示し、その売り上げはグループの半分以上(2015年で54.3%)に及ぶ。電通の社員は世界で47000人、日本に7000人いる。

 汐留のビジネス街、日本テレビ、フジテレビ、朝日新聞に隣接して電通タワーがあり、その偉容は辺りを圧している。デザインはフランスの建築家ジャン・ヌーヴェル、軽やかな曲線とガラスの仕切り壁にはいかなる突起物もない。
 建物の中では、グループの広報部長河南周作が満面の笑みで私たちを迎えてくれる。一階はオノ・ヨーコの白いチェスボードをはじめとする現代美術作品が並べられている。そこからエレベーターで社員たちは違う階のそれぞれの部署に向かう。グループはそれぞれの業界のトップ5を顧客に持っている。

「それぞれの業界で競合する会社のために働く社員は決して交わらないようにされております」と河南は私たちに保証してくれた。電通は見たところ透明である。だが、そのイメージはそれほどに滑らかなものだろうか。

 2012年に出版されたある本の中で、本間龍は電通の装飾の裏側についてある程度のことを書いた。電通がその上得意の一つである東京電力のためにメディアをきびしく統制していることである。本間は広告代理店のハーレムの外側にいる人間ではない。彼は18年間業界二位の博報堂で働いていた。
 詐欺罪で1年の禁固刑を受けた後、彼は作家生活に身を投じ、最初にまず自身の監獄体験を書き、次に彼が広告業界で過ごした日々について書いた。彼がメディアを丸め込むために用いたさまざまな方法について。2012年、彼の著書『電通と原発報道』はほとんどのメディアが黙殺したにもかかわらず、数ヶ月の間ベストセラーとなった。

 本間は著書で無視することのできない媒介者である電通がメディアに対して、原発について書いてよいことと書いていけないこと、どういう条件の場合にそうなるかを暗黙裏に指示するメカニズムを仔細に記述した。
「電通は特別な地位を占めています。日本における原子力広告市場の80%を占有しているからです。」本間龍氏は上野駅の喫茶店で行われたインタビューで私たちにそう指摘した。

 2012年、広告市場において、地域企業である東電は広告費については10位に過ぎず、三菱重工業より下位にいた。その知、福島原発事故の直前に、東電は200万ユーロ以上を広告に投じた。10社ある地域の電力会社の広告費総額は700万ユーロに達した。

 この数十年、とりわけいくつも事故が続いて原子力に対する疑念が高まってきた1990年以降、東電と他の電力会社は広告スポットとジャーナリズムへの広告記事を増大させていった。
 テレビでは、この広告出稿はそれだけであらゆる批判を封じることができる。大企業はトークショーや1クール丸ごとのシリーズをしばしば提供する。自己検閲は一般に行われており、これに異議を唱えることは事実上不可能となっている。

 しばしばドキュメンタリー番組が電力会社の連合組織であり、原子力ロビーの中心的なアクターである電事連によって製作され、原発事業の利点を宣伝する。
原発反対の声はなかなか聞き届けられない。それをすれば貴重なスポンサーを失う怖れがあるからである。福島の事故後、山本太郎はその犠牲にされた。彼はタレントとしてそれまでスタジオにレギュラー出演していたが、反原発の立場を明らかにしたために、いきなりテレビ界そして映画界においてさえ、「ペルソナ・ノン・グラータ」(好ましからざる人物)に認定された。

 今に始まったことではない。ずっと以前から、広瀬隆や小出裕章のような反原発運動の中心人物たち、ベストセラー作家は事実上テレビスタジオに登場することがなかった。福島の事故以後も。

 本間が告発するこの「メディア支配」は原発にのみかかわるものではない。彼の著書では、トヨタのアクセルペダルの不良についてのリコール事件についても言及している。事件が日本のメディアで報道されるのは、トヨタの社長がアメリカ議会で謝罪した後のことである。
 「広告代理店が彼らのクライアントの企業イメージに傷がつかないように報道を抑えていたことが確かだ。しかし、スキャンダルがあまりにも大きく、海外でも報じられたので、日本のメディアはやむなくこれを報道することになったのである。」
 と本間は語る。

 テレビ朝日の『報道ステーション』は質の高い報道番組で、しばしば政府批判を行っているが、これを除くと、テレビのニュース番組はどれも凡庸なもので、雑報的なものを前面に報道し、特定の企業の評判にかかわるような主題はまれにしか扱わず、政府発表をそのまま留保なしに中継し、国際ニュースは日本人の在外国民がかかわる場合にしか報道しない。

 これらの民間のメディアの中にあって、NHKだけが受信者から直接受信料を徴収することで、この広告帝国の支配を免れており、独立性を誇っている。だが、残念ながら、NHKの状況はさらに劣悪である。会長籾井勝人はNHKは安倍政権のスポークスマンであるべきだと何の遠慮もなく繰り返し断言している。

 200人の退職者を前にした最近の宣言の中で、籾井はNHKの記者たちに九州での地震については当局からの確かな公式発表と地震が列島南部のみを伝えることで満足するように、また列島南部で稼働中の原発に地震が与えるリスクについては独立的な専門家の意見には耳を貸さないように厳命した。

 電通は共同通信、時事通信というふたつの通信社と特別な関係を持っている。いずれも電通の歴史的な株主であり、それには理由がある。この三つの会社は戦前は同一の企業体を形成していたのである。
 新聞報道はテレビに比べると統制がむずかしい。この点においては電通は広告出稿しかできないが、ある種のアフターサービスを提供している。メディアの監視、危機管理コンサルティング、広告サービスを経由しての新聞への間接的な圧力の行使である。

 フランスでは企業グループによる出版社の買収は企業からメディアへ直接的な圧力のリスクがかかることを意味しているが、日本では、圧力の行使は広告代理店を経由して行われている。広告代理店がメディアに対する企業サイドの「大使」の役割を演じているからである。
「どういうようにそれが行われているか、私は熟知しています」と本間は言う。

 「私は博報堂にいたとき、まさにそのような仕事をしていたからです。工場や発電所で何かトラブルが起きる。メディアがそれについて報道すると、電通がただちに介入してきます。そして、問題になっている新聞の営業部門を訪れます。」
別に声を荒立てるわけではない。ことは「日本的」に行われる。「ただ、この件についての報道をもう少し抑制してくれないかとお願いする。記事にしないか、あるいは読者の少ない夕刊に記事を掲載してくれないか、と」。新聞の営業部門はそのメッセージを編集部門に伝える。

 記者たちはそのプロセスについては何も知らない。翌日になって続報はさらに小さな扱いになるか、まったく報道されなくなる。その場合には紙面に余裕がなかったという理由が用いられる。
しかし、疑惑は無数にある。本間によれば、彼の著書の出版の後、多くの記者たちが彼のところに取材に来て、検閲の事例について確認を求めた。

「少なくとも私が知っている例が一つあります。それはある自動車メーカーが三大日刊紙の一つである毎日新聞に対して検閲を成功させたことです」と彼は言う。原発に関しては、検閲はさらに広がり、週刊誌や地方紙にまで及んでいる。
福島の原発事故以来、広告は停止している。

 しかし、電通にとってはこれは新しいビジネスチャンスの到来を意味していた。福島県産の農作物のプロモーションである。テレビ広告、新聞広告、駅貼りポスターなどなど。2011年以来、有名歌手の参加を得て、福島県は県産の桃や米やトマトについて「福島のプライド」「福島は元気だ」といったプロモーションに対する出費を惜しまなかった。

 こういったことのすべてには電通と電通PR(電通のPR担当子会社)という日本第一位の広告代理店が関与している。「電通PRは経産省の仕事もしている」と電通PRの広報部長の藤井京子は私たちに説明した。
「私たちは海外のジャーナリストたち、タイとマレーシアのジャーナリストたちのために、被災地が被害からすでに立ち直っていることを示すために、東北地方への無料訪問を企画しました。」それは周辺の放射能を忘れさせるためでもあった。

 電通はまた原発広告においても、東電のためにまた強力な経産省と自民党の傍らにあって特異な地位を占めてきた。この二つも電通の広告のクライアントである。
このような状況において、電通が「原子力ムラ」の立場に与していると考えることは可能だろうか。
 この問いに私たちを電通タワーの上層階にある彼のオフィスに迎えた河南周作氏は「われわれはメディアに対する影響力を持ちませんし、政治にも関与しません」と即答した。

 しかし、私たちがではなぜ電通は日本の電気会社やEDF(フランス電力)と並んで原子力ロビーの中心組織である日本原子力産業協会のメンバーであるのかと問うと、河南周作氏はより用心深くなった。「そのような団体のことは存じませんが、それは確かなのですか」と彼は困惑した様子で答えてからスマートフォンを手にした。

 「ああ、そうですか。私たちはメンバーです。けれども、私たちはさまざまな協会のメンバーになっております。誰かを会議に出席させてくれと言って来る。誰かが言ってサインする。それだけのことです。」
 ややあってから、彼は「私たちは木材製造協会の会員でもあります」と付け加えた。明らかに彼自身自分の説明に説得力がないと感じていたらしく、他の理屈を見つけ出した。「ご覧なさい、博報堂も会員です!」と彼は突然声を上げた。原子力ロビーに関与しているのが電通だけではないことを知って彼はほっとしたようだった。

 本間龍によれば、これは原発促進活動の再開の徴である。「博報堂は二年前から日本原子力産業協会の主要メンバーです」と言いつつ、彼は福島の事故後に博報堂がこのような関心を示したことに驚いていた。明らかに、何十年にもわたって原発広告という「金鉱」から遠ざけられていた博報堂は、福島事故の後に強化されるはずの原発促進広告という「ケーキの分け前」にありつこうとしているのである。

 原発促進広告は2011年の3月11日の事故以来完全に消えている。東電によるテレビと新聞を使った謝罪広告のあと、原発の開発事業者と建設事業者たちは広告には消極的であり、5年間原発についての広告は一つの配信されていない。
だが、原発再稼働がいくつかも法廷で争われ、高浜原発のように稼働停止判決が下され、国民の多くが原発再稼働に逡巡しているうちに、原発促進の賭け金はどんどん吊り上がっていった。2015年の原発再稼働の後、2016年は原発広告のひそやかな再稼働の年となった。

 広告はまず原発が設置された地方の地方紙と地方テレビ局に登場した。本間龍氏は彼の最近の発見を誇らしげに見せてくれた。「2016年2月から、関西電力は福井新聞に何度か全面広告を打ちました。福井は高浜原発が再稼働してから一月後に稼働停止の仮処分を受けたところである。新潟日報と新潟の地方テレビ局では、東電の世界最大の原発柏崎刈羽原発再稼働のための広告が独特の文脈で登場した。

 現在の新潟県知事ははっきりとした反原発の立場にあり、再稼働一般に反対しているが、彼の任期が終わる年末に選挙がある。東電による原発広告の再開は新潟の市民たちの怒りに火を点けずにはいなかった。とくに福島からの避難民たちは広告の停止を求める請願を行った。
 これらの広告の伝えるメッセージはどれも同じであり、電通がその背後にいることを思わせる。電力会社は原発の安全性を保証するためにあらゆる手立てを尽くしていると約束し、その一方で、写真は原発労働者たちの姿を前面に押し出して、福井のような産業の乏しく、原発に依存している地域の雇用問題の琴線に触れてくる。

 本間龍氏によれば、これらの広告は氷山の一角に過ぎない。これらの広告は原子力に関するすべての広報と緊密な関係を持っている。これらの地方紙は原発反対派の発言についてはごくわずかな紙数しか割かない。
 先月公表された報道の自由度についての報告で「国境なき記者団」は日本を世界72位に格付けした。これはハンガリーやタンザニアよりも下位である。日本は6年前はこのランキングで世界11位であった。東京を訪れた国連の調査員もまた日本のジャーナリストたちが受けている圧力が、民間でもNHKでも、日々強まっていることについて警告を発した。

 問題になっているのは政府による圧力の強化である。これは特定秘密保護法の施行によって一層強まった。特定秘密のうちには原子力に関するものも含まれている。この規定の曖昧な法律は「秘密」情報を漏洩したジャーナリストを投獄すると恫喝している。
 この状況を象徴するように、三人のジャーナリスト、それぞれ硬骨で知られた人々がテレビのレギュラーを辞職するということが起きた。その中の一人『報道ステーション』のキャスターであった古舘伊知郎は、本間龍氏によれば、数年前から原発政策と安倍政権の政治に対する批判的な態度ゆえに、電通の標的になっていた。

 日本の巨大企業の特権大使である電通が、これから後も、日本で今起きているメディアに対する大がかりな締め付けにおいて負託された役割を演じ続けることには疑いの余地はない。
*************************************************************
 引用以上

 長すぎて申し訳なかったが、電通の自民党政治に関する役割を理解してもらうためには、内田樹氏の、この文章を転載するしかなかったのだ。
 かつて、麻薬密売組織、そして満州・朝鮮における情報統制機関としてCIAのような役割を担い、戦後は、米国CIAの手先機関として、国内の情報統制を担ってきた電通の正体を全国民に報せるためには、この百倍以上も、書き続けなければならない。
 電通の正体が、広く国民が知るようになれば、そのとき、日本は真の民主化に向かう。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1474.html

2. 中川隆[-5065] koaQ7Jey 2021年5月01日 06:10:21 : lVUDwG90TQ : My9UOTJ4RWJwSms=[6] 報告
橋洋一チャンネル 第154回 報道の自由?日本のマスコミは記者クラブがある限りは羊か鳩
2021/04/30





報道の自由度ランキングで67位となった事について解説
やはり根源は記者クラブにあった
3. 中川隆[-13489] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:27:33 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[16] 報告
フェイク・ニューズが氾濫する情報戦
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1533.html

広告会社 ヒル&ノールトンはイラクへの軍事侵攻を正当化するための偽情報を広めた
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1132.html

バイデン スキャンダルを必死で隠すマスコミ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/335.html

ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html

YouTube の言論弾圧について
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/386.html

CIAとメディア
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/347.html

日本を支配した電通の影響力と凋落
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/526.html

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