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火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出したオバマ大統領
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1137.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 10 月 31 日 07:44:05: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ヒラリー・クリントン 投稿者 中川隆 日時 2020 年 10 月 08 日 12:30:02)

Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1-10-26]
https://www.nicovideo.jp/watch/so35866762

ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
聞き手:水島総  


▲△▽▼

2020.10.30
スノーデンから情報を受け取ったグリーンウォルドが辞表(1/2)

 ​グレン・グリーンウォルドがインターセプトに辞表を出した​。バイデン親子に関する記事の掲載をニューヨークの編集部が創刊時の約束に違反して拒否したことが原因だという。その記事ではジョー・バイデン前副大統領の息子であるハンター・バイデンの電子メールが取り上げられている。

 本ブログでも紹介したように、この電子メールは​ニューヨーク・ポスト紙が伝えた​もの。ウクライナの天然ガス会社ブリスマ・ホールディングス(本社はキプロス)や中国のエネルギー会社CEFCを相手に、バイデン家がいかに稼いでいるかを電子メールは明らかにしているのだが、その内容をツイッターとフェースブックが検閲でブロックしていることが話題になった。その問題を取り上げようとしたグリーンウォルドの記事をインターセプトの編集部は掲載させなかったわけだ。

 ウクライナでは2014年2月、バラク・オバマ政権がネオ・ナチを使い、アメリカへの従属を拒んだビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒した。このクーデターから2カ月後、ハンターはブリスマの重役に就任している。勿論、ジョーは副大統領としてクーデターに深く関与していた。

 ウラジミル・プーチンが大統領になってからロシアは曲がりなりにも独立、そのロシアをボリス・エリツィン時代のように米英巨大資本の属国にしようとしたのだろうが、失敗。オバマ大統領はロシアに対する挑発、あるいは恫喝する政策を打ち出していた。

 インターセフトはグリーンウォルドがジェレミー・スキャヒル、ローラ・ポワトレイス、そして親会社であるファースト・ルック・メディアの人間によって2014年2月に創刊された。ファースト・ルック・メディアは2013年10月に創設されている。

 そのベースになったのはエドワード・スノーデンから2013年5月に香港でグリーンウォルドらが受け取ったNSAの機密資料。その資料を彼はオークション・サイトのeBayを創設したピエール・オミダイアなる富豪に渡し、ふたりはファースト・ルック・メディアを作ったのだ。

 スポンサーになったオミダイアはバラク・オバマと親しく、詳細は不明だが、スノーデンが持ち出した資料をNSAとのビジネスに利用しているとする話も流れている。オバマ政権は2014年2月にウクライナの合法政権を転覆させるため、ネオ・ナチを使ってクーデターを実行したが、このクーデターのための資金をオミダイアも提供していた。

 ウクライナのクーデターは国務次官補だったネオコンのビクトリア・ヌランドが指揮していたが、その背後にいたのが副大統領を務めていたジョー・バイデン。オミダイアはジョー・バイデンの同志だとも言えるだろう。

 バイデンにとって都合の悪い情報をブロックしている有力メディアやインターネットの巨大企業は情報機関と深い関係にある。そうした情報機関を作り出したのはイギリスやアメリカの金融資本だ。(続く)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202010300001/

2020.10.31
スノーデンから情報を受け取ったグリーンウォルドが辞表(2/2)

 アメリカの支配者は昔から情報を操作してきた。中でも第2次世界大戦後に始められたモッキンバードは有名だ。そのプロジェクトで中心的な役割を果たした人物はアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、そしフィリップ・グラハムの4名。

 ダレスはOSSやCIAに君臨していたウォール街の弁護士、ウィズナーはダレスの側近で、やはりウォール街の弁護士。ヘルムズもダレスの側近で、国際決済銀行初代頭取の孫。そしてワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハムだ。グラハムの妻、キャサリンはウォーターゲート事件でリチャード・ニクソンを失脚させた当時のワシントン・ポスト紙社主として有名だが、その父親は世界銀行の初代総裁である。

 ウォーターゲート事件の取材は若手記者だったカール・バーンスタインとボブ・ウッドワードが中心になって行われたが、ウッドワードは少し前まで海軍の情報将校で記者としては素人に近く、事実上、取材はバーンスタインが行ったと言われている。

 そのバーンスタインはニクソン大統領が辞任した3年後の1977年にワシントン・ポスト紙を辞め、「CIAとメディア」という記事をローリング・ストーン誌に書いている。

 その記事によると、20年間にCIAの任務を秘密裏に実行していたジャーナリストは400名以上に達し、そのうち200名から250名が記者や編集者など現場のジャーナリストで、残りは、出版社、業界向け出版業者、ニューズレターで働いていた。また1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供したとCIAの高官は語ったという。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)

 CIAのネットワークは世界規模で、例えば、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙の編集者だった​ウド・ウルフコテ​は2014年2月、ドイツにおけるCIAとメディアとの関係をテーマにした本を出してその実態を明らかにしている。

 彼によると、ドイツだけでなく多くの国のジャーナリストがCIAに買収されていて、そうした工作が危険な状況を作り出していると告発している。人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開し、人びとをロシアとの戦争へと導き、引き返すことのできないところまで来ているとしていた。そして2017年1月、56歳のときに心臓発作で彼は死亡する。

 こうしたメディア工作から一歩進めた情報操作が1980年代に始められた。1983年1月、ロナルド・レーガン大統領はNSDD11に署名、プロジェクト・デモクラシーやプロジェクト・トゥルースがスタートした。デモクラシーという看板を掲げながら民主主義を破壊し、トゥルースという看板を掲げながら偽情報を流し、ファクト・チェックと称して都合の悪い事実を揉み消し始めた。

 こうしたプロジェクトもあり、有力メディアの腐敗は進んでいくが、1990年代から腐敗のスピードは加速、今では「報道」の中から事実を探し出すことが容易でなくなっている。

 そうした有力メディアに代わって支配者が隠している情報を明らかにしたのがウィキリークス。その中心的な存在だったジュリアン・アッサンジをイギリスの警察は逮捕、それが冤罪だったことが判明しても拘束し続け、アメリカへ引き渡そうとしている。内部告発を止めるための見せしめだとも言われている。その見せしめは有力メディアに対して効果があったようだ。(了)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202010300001/  

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コメント
1. 中川隆[-10182] koaQ7Jey 2020年11月05日 14:00:41 : QCRIRvqEQ6 : RGU1TWNOaTZGclE=[16] 報告

2020.11.05
トランプ優勢が伝えられている州で開票作業が遅れ、対立がヒートアップ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011050000/

 アメリカの次期大統領を決める選挙人を選ぶ投票が11月3日にあり、開票作業が進んでいる。接戦だとされているが、実際はドナルド・トランプが優勢のようだ。結果が出ていないミシガン州、ウイスコンシン州、ジョージア州、ペンシルベニア州、ノースカロライナ州はトランプがリードしているからである。

 ところが、その5州で開票作業がペースダウン、あるいは止まったと伝えられている。そうした州のひとつ、ペンシルベニア州の知事によると、郵送による投票が100万票以上残っているという。選挙戦の終盤、郵便投票を巡って対立があった意味が明確になってきたようだ。

 トランプもジョー・バイデンもシオニストのコントロール下にある政治家で、どちらが大統領になっても大筋では同じだ。国際的には覇権を握ろうとし、国内的には新自由主義を推進する。その道筋が違うだけのことだ。その基本から外れそうになれば攻撃され、軌道を修正しなければその人物が排除される。それが「アメリカ流民主主義」にほかならない。

 トランプが再選された場合、第1期目と基本的に同じ政策を進めるのだろうが、バイデンが新大統領に選ばれた場合、外交や安全保障政策はバラク・オバマ政権と似たものになると見られている。

 アメリカでの報道によると、バイデンの側近チームのひとりはコリン・カール。バイデンが副大統領だった時の国家安全保障担当補佐官。エリザベス・ローゼンバーグはオバマ政権で財務省の上級顧問を務めた人物で、その当時、イラン、シリア、リビアに対する制裁を主張していたことで知られている。

 元CIA副長官のアブリル・ヘインズはオバマ政権でドローン(無人機)を使った暗殺作戦に深く関与、朝鮮に対する厳しい姿勢の背後にもいた。「血まみれジーナ」ことジーナ・ハスペル現CIA長官と親しいことでも知られている。オバマ政権で国防次官だったミシェル・フラワノイは、ヒラリー・クリントンが2016年の選挙で勝ったなら国防長官になったと言われている人物だ。

 COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)を口実にした「リセット」を強硬、世界を恒久的な収容所とするためにはバイデンを当選させる必要があるかもしれないが、バイデンが大統領になった場合、ウクライナを舞台としたスキャンダルも問題になるだろう。辞任に追い込まれる可能性もある。そうなった場合、弱者に厳しいカマラ・ハリスが大統領になるわけだが、副大統領はヒラリー・クリントンが納まるというという説もある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011050000/


2020.11.05
米国の大統領選挙で郵便投票が注目されている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011050001/

 アメリカの大統領選挙は混乱の度合いを増している。投票所では​開票作業の公開を求める人などの様子​も伝えられているが、最大の問題は郵便投票のようだ。日本では期日前投票に疑惑の目が向けられているが、アメリカの場合は郵便投票。

 ネオコンに担がれたジョージ・W・ブッシュが大統領に選ばれた2000年の選挙では正体不明の「選挙監視員」による投票妨害が報告されているほか、バタフライ型投票用紙などが原因になった混乱があった。実際の投票数と出口調査の結果が違うとも指摘された。

 2000年の選挙は事実上、ブッシュとアル・ゴアが争ったのだが、その前年には出馬を否定していたジョン・F・ケネディ・ジュニア、つまりJFKの息子が最も支持されていた。もしケネディ・ジュニアが立候補した場合、民主党と共和党以外の候補者が大統領になる可能性もあったのだが、ケネディ・ジュニアは1999年7月16日に不可解な飛行機事故で死亡している。

 ブッシュの次に大統領となったバラク・オバマはCIAとの関係が深いと言われ、​30年間に9000億ドルから1兆ドルを30年間に核兵器分野へ投入​するという計画を2014年9月に打ち出した。

 また、中東や北アフリカではジハード傭兵を使った侵略戦争、ドローン(無人機)を利用した暗殺、ウクライナではネオ・ナチを使ったクーデターなどを実行、任期最後の年、​2016年には2万6171発の爆弾を投下​したと伝えられている。

 オバマはロシアとの関係を悪化させることに熱心で、任期が終わる直前の2016年12月には外交官35名を含むロシア人96名を追放した。ロシアとの関係修復を訴えて当選したドナルド・トランプへの置き土産だったのだが、結局、トランプもその政策を継続した。

 ヒラリー・クリントンも反ロシアではオバマと同じ。彼女に近い​マイク・モレル​元CIA副長官(2011年7月1日から9月6日、12年11月9日から13年3月8日の期間は長官代理)は2016年8月、チャーリー・ローズのインタビューでロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語り、司会者からロシア人とイラン人を殺すという意味かと問われると、その通りだと答えている。

 モレルは口先だけの人間ではなかったようで、例えば、2016年11月8日にニューヨークのロシア領事館で副領事の死体が発見され、12月19日にはトルコのアンカラでロシア大使が射殺された。

 12月20日にはロシア外務省ラテン・アメリカ局の幹部外交官が射殺され、12月29日にはKGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見され、17年1月9日にはギリシャのアパートでロシア領事が死亡、1月26日にはインドでロシア大使が心臓発作で死亡、そして2月20日にはロシアの国連大使だったビタリー・チュルキンが心臓発作で急死している。

 こうした外交官はモレル発言の後の死者だが、2015年11月5日にはアメリカ政府が目の敵にしてきたRTを創設した人物がワシントンDCのホテルで死亡したほか、2016年9月6日にはウラジミル・プーチンの運転手が載った自動車へ暴走車が衝突、その運転手は死亡した。


 2016年の大統領選挙でトランプと争ったヒラリー・クリントンは上院議員の時代から軍需企業のロッキード・マーチンを後ろ盾にしていたが、巨大金融資本とも関係が強く、投機家のジョージ・ソロスから支持を受けていたことが露見した電子メールで明らかになった。

 またヒラリーはシオニストの一派であるネオコンからも支援され、ネオコンの中枢グループに属しているビクトリア・ヌランドの友人。彼女の側近中の側近、フーマ・アベディンはムスリム同胞団と強く結びついている。

 このヒラリーを当選させるため、CIA、FBI、司法省、MI6(イギリスの情報機関)などが支援、まず民主党内のライバルで支配者グループにとって好ましくなかったバーニー・サンダースを潰している。その上でトランプに対する攻撃を始めたのだ。

 アメリカの選挙とはこうしたものにすぎない。アメリカの支配者は戦略的に重要な国に自立した民主的な政権ができると潰してきた。昔は海兵隊を投入、第2次世界大戦後はCIAの秘密工作、1990年代からは有力メディアに加え、広告会社の果たす役割が重要になっている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011050001/

2. 中川隆[-10181] koaQ7Jey 2020年11月05日 14:02:52 : QCRIRvqEQ6 : RGU1TWNOaTZGclE=[17] 報告
2020.11.04
トルコがロシア製防空システムS-400を導入、実験を行った事情
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011040000/


 トルコは10月後半、ロシアから導入した防空システムS-400のテストを実施、アメリカの国防総省はトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン政権を非難した。トルコは1952年からNATO(北大西洋条約機構)に加盟している。そのトルコとNATOの中心的な存在であるアメリカとの関係が修復されていない。

 バラク・オバマ大統領時代の2016年7月、トルコでは反エルドアンの武装蜂起があり、鎮圧された。エルドアン政権はクーデターを試みたのはCIAに保護されているフェトフッラー・ギュレンの一派だと主張しているが、クーデター計画の背後にアメリカ中央軍のジョセフ・ボーテル司令官やジョン・キャンベルISAF司令官がいたともしている。

 その前年、オバマ大統領は政府を好戦的な布陣に作り替えている。2月に国防長官がチャック・ヘーゲルからアシュトン・カーターへ交代、9月には統合参謀本部議長がマーチン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代したのだ。

 ヘーゲルは戦争に慎重だったが、カーターは2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張した人物。シリアからバシャール・アル・アサド大統領を排除しようとしていたバラク・オバマ大統領とは違い、サラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたデンプシーはシリア政府と情報を交換していたと言われている。

 シリアより1カ月前、2011年2月にリビアではムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を中心に編成された地上の戦闘部隊とNATOの航空兵力を組み合わせた戦力による侵略戦争が始まり、その年の10月にムアンマル・アル・カダフィ体制は崩壊、カダフィ自身は惨殺された。オバマ大統領はシリアでもNATO、あるいは2003年にイラクを先制攻撃した時のようにアメリカ主導軍を投入しようと考えていた可能性がある。

 軍事介入を正当化させる動きもあった。2014年1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、6月にはモスルが制圧されたのである。サラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を主力とするダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)の登場だ。

 その際にトヨタ製小型トラック、ハイラックスの新車を連ねたパレードを行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられたのだが、こうした戦闘集団の動きをアメリカの軍や情報機関は偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などで知っていたはず。そうしたパレードは格好の攻撃目標だが、アメリカ軍は動かなかった。

 こうした事態が生じる危険性をアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)は2012年に警告していた。​バラク・オバマ政権の政策はサラフィ主義者やムスリム同胞団を支援することになり、シリアの東部(ハサカやデリゾール)にそうした勢力の支配地域を作ることになると警告​していたのだ。その時のDIA局長がマイケル・フリン中将。2014年8月に退役させられた。

 しかし、オバマ政権はシリアへの空爆を実行できない。統合参謀本部議長が交代になった直後の9月30日にロシアはシリア政府の要請を受けて軍事介入、ダーイッシュを敗走させたのだ。そこでオバマ政権はクルドと手を組み、自国の地上部隊を侵入させた。

 軍事介入したロシア軍を脅すため、2015年11月24日にトルコ軍のF-16がロシア軍のSu-24を待ち伏せ攻撃で撃墜した。ところがロシアは怯むどころか姿勢を厳しくする。逆効果だった。

 この攻撃はアメリカ軍の命令に基づくものだった可能性が高い。撃墜の当日から翌日にかけてポール・セルバ米統合参謀本部副議長がトルコのアンカラを訪問していたことも、そうした推測の根拠になっている。

 シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すことが難しくなる中、2016年6月にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は撃墜を謝罪、7月13日には同国の首相がシリアとの関係正常化を望んでいることを示唆する。軍事蜂起(クーデター未遂)があったのはその2日後だ。その後、トルコとアメリカとの関係は一気に悪化した。

 トルコがロシアにS-400の購入を打診したのは、その年の11月頃だと言われている。その翌年、つまり2017年の9月に購入契約が結ばれたと発表された。その後、アメリカから取り引きを止めるように脅されているが、トルコは無視している。

 おそらく、トルコがS-400の購入を決断した理由は性能のほかにもある。アメリカと何らかの軍事衝突が引き起こされた場合、アメリカ製の兵器は信頼できないのだ。

 1982年にイギリスとアルゼンチンは軍事衝突した。フォークランド(マルビナス)諸島の領有権を巡る対立が発展したのだが、その際にイギリスの艦隊はアルゼンチンのエグゾセに苦しめられた。そこで​マーガレット・サッチャー英首相はフランソワ・ミッテラン仏大統領に対し、ミサイルを無力化するコードを教えるように強く求めた​と伝えられている。教えなければブエノスアイレスを核攻撃すると脅したのだという。こうしたコードは一般的に存在しているようで、アメリカの兵器でアメリカ軍と戦うことはできない。ロシアの兵器なら戦える。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011040000/

3. 2020年11月12日 06:06:07 : Un6vbLYjB8 : ekZlRVNXWlE4ek0=[1] 報告

2020.11.12
ソロスのアルメニアとトルコのアゼルバイジャンの戦闘をロシアが止めた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011120001/


 ナゴルノ・カラバフの領有を巡って軍事衝突していたアゼルバイジャンとアルメニアは11月9日、ロシアの仲介で停戦に合意した。アゼルバイジャンはトルコやイスラエル、アルメニアはジョージ・ソロス(つまり米英金融資本)との関係が深いのだが、仲裁に入ったのはロシアで、平和維持部隊として1960名を派遣しはじめたという。

 アゼルバイジャンはイスラエルからドローンなどの武器/兵器を調達、​ネゲブにあるイスラエル空軍の基地にアゼルバイジャンの輸送機が着陸​するところも目撃されている。

 それに対し、アルメニアへはクルド人戦闘員2000名が送り込まれたという。同国のニコル・パシンヤン首相は2018年のクーデターで実権を握ったのだが、そのクーデターの黒幕は投機家のジョージ・ソロス。アルメニアへクルド人部隊を送り込んだのはこのソロスだ。

 ジョージ・W・ブッシュ大統領は2003年3月にアメリカ主導軍でイラクを先制攻撃、ネオコンの戦略に基づいてサダム・フセイン体制を崩壊させたものの、親イスラエル体制の樹立には失敗、ムスリム同胞団やサラフィ主義者をジハード傭兵として使う戦術に変更した。

 その戦術変更を引き継ぐ形でバラク・オバマは2010年8月にPSD-11を出し、中東から北アフリカにかけての地域を制圧するためにムスリム同胞団を中心とする戦闘集団を編成する。そこにはサラフィ主義者も加わった。

 このジハード傭兵の部隊はアル・カイダ系とも言えるが、こうした部隊とNATOの航空兵力が連携してリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制を2011年10月に破壊したが、シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒せない。そこでオバマ政権は2012年からジハード傭兵への支援を強化、そして作り出されたのがダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)。2014年にこの戦闘集団は売り出され、残虐性が宣伝された。

 その残虐なダーイッシュを叩くという名目でシリアへ軍事侵攻することを目論んだのであろうオバマ政権は政治の陣容を好戦派に切り替えていく。つまり2015年には2月に国防長官をチャック・ヘーゲルからアシュトン・カーターへ、9月には統合参謀本部議長がマーチン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代させた。

 ヘーゲルは戦争に慎重だったが、カーターは2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張した人物。シリアからバシャール・アル・アサド大統領を排除しようとしていたバラク・オバマ大統領とは違い、サラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたデンプシーはシリア政府と情報を交換していたと言われている。

 アメリカ軍、あるいはNATO軍の軍事侵攻は時間の問題だと見られていたが、デンプシーが退役した直後の9月30日、ロシアはシリア政府の要請を受けて軍事介入、ダーイッシュを敗走させはじめ、アメリカは大規模な軍事介入できなくなった。

 そこでオバマ政権はアメリカ軍の地上部隊をシリアへ侵入させる一方で、敗走したダーイッシュに替わってクルドを使い始める。そのクルドをソロスはアルメニアへ派遣したわけである。ロシアとイランに挟まれた地域でクルドとジハード傭兵が戦うという事態をロシアは容認できなかっただろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011120001/

4. 中川隆[-9350] koaQ7Jey 2020年12月12日 07:04:43 : eIoE9QZswE : VkQxbW1yT1RGa0U=[4] 報告

2020.12.12
トランプ大統領の発言に反し、米軍はイランに対する軍事的な挑発を続けている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012110000/


 ​アメリカ軍は12月10日に2機のB-52爆撃機をペルシャ湾の上空を飛行させ、イランを挑発​したと伝えられている。その際、サウジアラビア、バーレーン、カタールからの航空機が合流したという。ドナルド・トランプ政権がアフガニスタンからアメリカ軍の一部を撤退させると発表した数日後の​11月21日、そのアメリカ軍はB-52を中東へ派遣​していた。

 ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、1991年に国防次官だったネオコンのポール・ウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた(​3月​、​10月​)が、ネオコンは1980年代からこの3カ国の殲滅を考えていた。

 まずイラクのサダム・フセイン政権を倒してイスラエルの影響下にある体制を樹立、シリアとイランを分断した上で両国を破壊するという手順を考えていた。フセインはCIAの手先としてイラクで台頭、独裁的な力を得ていたのだが、ネオコンは好ましい人物でないと考えたわけである。1996年にイスラエルの首相に就任したベンヤミン・ネタニヤフに対し、ネオコンはこの戦略を売り込む。


 ネオコンはフセイン体制を倒し、フセイン自身を殺害することに成功したが、親イスラエル体制を樹立することはできず、親イラン派の政権が誕生した。2006年5月から14年9月まで首相を務めたノウリ・アル・マリキもそうしたひとりで、彼はダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)の創設でバラク・オバマが重要な役割を果たしたとイラクの地方局で2019年2月24日に語っている。

 オバマ大統領は2010年8月にPSD−11を出し、ムスリム同胞団を手先に使って中東から北アフリカにかけての地域を制圧しようと計画した。これにはサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)も参加して「アラブの春」が始まる。

 2011年春にはムスリム同胞団やサラフィ主義者を利用してリビアやシリアに対する侵略戦争をアメリカなどは開始、10月にはリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は崩壊、カダフィは惨殺された。

 そしてオバマ政権は戦力をシリアへ集中させるが、こうしたオバマ政権の戦術は危険だと警告したのがアメリカ軍の情報機関DIA。その時のDIA局長がマイケル・フリン中将である。

 オバマはシリアでアメリカが支援している相手は「穏健派」だと宣伝していたが、​DIAが提出した報告書​には、シリアで政府軍と戦っている武装勢力の中心がサラフィ主義者やムスリム同胞団だと正しく指摘されていた。つまり「穏健派」ではない。アル・カイダ系とされるアル・ヌスラ(AQIと実態は同じだと指摘されていた)の存在も記述されていたが、アル・ヌスラの主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団だ。こうした実態は常識だったと言えるだろう。

 マリキによると、2013年に反シリア政府軍の部隊がシリアとイラクの国境沿いに集結していることを示す航空写真などの情報をアメリカ側は示していたという。当然のことながら、アメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを監視していたわけだ。

 マリキ政権はアメリカ政府に対して航空機の提供などを要請するが、反応は鈍かった。そこで2013年6月にロシアへ支援を要請して受け入れられる。数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機がイラクへ運び込まれたという。

 2014年、DIAの警告が現実になる。サラフィ主義者が軍事行動を起こしたのだ。その武装集団がダーイッシュ。その年の1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、6月にはモスルが制圧された。その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレード、その様子は撮影され、世界に配信された。

 ジハード傭兵の動きをアメリカの情報機関や軍は衛星や航空機による偵察、通信傍受、古典的な人間による情報収集などでダーイッシュの動きを把握していたはずで、ダーイッシュのパレードは絶好の攻撃目標。ところがアメリカ軍は動かなかった。ジハード傭兵の危険性を警告していたフリンはその年に退役へ追い込まれている。その間、2014年3月にマリキ首相はサウジアラビアやカタールが反政府勢力へ資金を提供していると批判していた。

 2014年4月に行われた議会選挙ではそのマリキを党首とする法治国家連合が勝利した。通常ならマリキが首相を続けたはずだったが、フアード・マアスーム大統領はハイダル・アル・アバディを指名。アメリカ政府の意向だと言われている。アメリカ政府はイギリスのマンチェスター大学で博士号を取得したアバディをコントロールできる人物だと見ていたのだろうが、その政権もアメリカの完全な傀儡にはならなかった。

 建国の前から「ユダヤ人の国」に賛成していたサウジアラビアの支配者はともかく、イスラム世界をアメリカが完全に屈服させることは難しい状況。中東全域を「石器時代」にしようとすることになるのだろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012110000/

5. 中川隆[-9254] koaQ7Jey 2020年12月17日 13:57:27 : SMYbfqjacQ : QnBSVDdBVUxacTI=[19] 報告
トランプの敵の正体。ディープ・ステート黒幕説の本当と嘘と中国の影=吉田繁治
2020年12月17日
https://www.mag2.com/p/money/998069

ディープ・ステートのことを書くと、ときの主流派からは「陰謀論」という切り捨てか、無視に遭います。いまトランプは何と戦っているのか。大手メディアが報じない米大統領選挙の背景を考察します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

【関連】なぜ日本だけ消費が戻らないのか?米国と中国はすでに前年水準を回復=吉田繁治
https://www.mag2.com/p/money/965475


歴史は勝者たちが書く

「ディープ・ステート」のことを書くと、ときの主流派からは「陰謀論」という切り捨てか、無視に遭います。陰謀論とは、歴史の分岐点になったことが「影の勢力または集団」の画策によって起こったとするものの総称です。

ディープ・ステートは諸団体、政府機関、企業、シンクタンク、学者、政府高官が広く連携した非公式組織です。日本語では「影の国家」ともいわれ、結社と言ってもいい。米国では民主党が中核になっています。総帥はオバマ前大統領でしょう。

歴史(正史)は、戦勝派または主流派が書きます。闇の勢力からの動きは、正史からは消されます。

「陰謀論」として根拠なく否定や無視することは、歴史を変えた事件は、逆に陰謀だった可能性も高いという状況証拠にはなります。陰謀論と切り捨てるのは、反論の根拠がイデオロギー的であり、薄弱だからです。

これを書くと、トランプが戦っているディープ・ステート側からは「陰謀論者」というレッテルが貼られます。陰謀論とされてきたものは、数多くありますが、知る人が多いものを思いついた順に挙げておきます。


<陰謀的な事件の数々>

(1)本能寺の変における、明智光秀に対する秀吉の策謀。光秀の味方になるといっていたことも暴かれていますが、これは陰謀論として切り捨てられています。多くの人が、秀吉を庶民派の英雄に、大将の信長を襲撃した明智光秀を、裏切った悪者にしたいようです。

(2)日露戦争における、英国(ロスチャイルド家)からの借款(円の戦費国債の買い)。富国強兵とは言っても戦費に乏しかった明治日本は、英国のロスチャイルドに国債を買ってもらい、英国ポンドで、ロシアと戦う兵器を買って、世界の予想に反してロシアに勝ったとの見方があります。

(3)1913年の、米国中央銀行(FRB)の設立のときの、ロスチャイルド家、モルガン家、ロックフェラー家の、資本家としての関与。三家は、欧州より経済が成長し、富が巨大になるドル発行益を求めて、ジキル島に集まり、秘密裏にFRBを作って、米議会に認めさせたとの説があります(当時はウィルソン大統領)。ウィルソンは、後に、「あの時は、誤魔化された。FRBの設立を認めたのは間違いだった」と述べています。FRBの資本は、現在も、ロスチャイルド家とモルガン家が株をもつ複数の銀行が所有しています。<中略>

陰謀論として話題に出る「軍産複合体」
イラク戦争を主導したのは、米国の軍産複合体(米軍事予算7,400億ドル:77兆円:2020年:日本の15倍)。2003年のイラク戦争と、その後のイラク、シリア、パキスタンでの米軍側の戦費は、5.6兆ドル(当時の638兆円)とされています(米ブラウン大学の試算)。

日本は小泉首相のとき、円高を抑えるという名目で米国債を30兆円買い(外貨準備)、派兵の代わりに米国の戦費を負担しました(担当は、経済財政担当大臣だった竹中平蔵)。これは、政府が売れない国債なので、マネーの提供と同じです。

※参考:米戦費、中東・アジアで約640兆円=民間試算 – WSJ(2017年11月9日配信)
https://jp.wsj.com/articles/SB10497117387642923781804583504121766192176


軍産学複合体とは、米軍、CIAとFBIの一派、核兵器、航空機、銃砲の兵器産業、化学産業、シンクタンク、大学が合体したものです。米国では自動車産業より大きく、GDPのなかでもっとも大きい。戦費も政府の財政支出でありGDPです。

420兆円の戦費を目的に、軍産複合体(当時の総帥は共和党のチェイニー副大統領)の諜報機関であるCIAが首謀したとされているのが、2001年の同時多発テロです(死者数2,977人)。

米国の新型コロナでの1日の死者数は9.11を上回っています。毎日9.11超えです(11月末からは3,000人超/日)累計では、第二次世界大戦の米軍死者、21万人も上回っています(29.5万人)。

コロナ戦争といわれる理由が、米国のこの死者数の多さです。

新型コロナの発祥については、所長はTVにもよく出るファウチ博士の感染症研究所が中国(武漢)に移管し、中国武漢研究所の管理の杜撰(ずさん)さから漏れたという説がありますが、当然に、真偽はまだ不明です。

※参考:地図とグラフでみる新型コロナウイルスの感染者数 – ロイター
https://graphics.reuters.com/CHINA-HEALTH-MAP-LJA/0100B5FZ3S1/index.html


トランプによる脱・軍産複合体
トランプは「ワシントン」からの離脱を掲げ、「脱・軍産複合体」を推進しました。最近の、シリア・ソマリアからの米軍撤収も、その一環です。

ホワイトハウスとCIA等の政府機関が集まったワシントンDC(いわば霞が関)はディープ・ステートの本拠地であり、民主党支持が80%以上です。一方トランプは、在任中に戦争を行わなかった唯一の大統領であり、反ネオコンです。

一方、バイデンは、軍産複合体の利益を増やす、シリア派兵の再開をいっています。諜報機関のCIAは、ディープ・ステート側です。軍事国家でもある米国の大統領は、テロ戦争に対してどんな態度をとるかを迫られます。

ペンタゴン(米国防総省)は、トランプ派(多数派)と民主党派(少数派)に分裂しているようです。現在、米軍(ペンタゴン)の主流派はトランプが掌握しています。

フランクフルトの米国公使館の敷地で、CIAが管理していた選挙投票用紙の集計サーバーをトランプ側の米軍が奪取していますが、そのとき銃撃戦が起こり、米軍兵士が5名、CIA側が1名死亡したとされています。

大統領選選挙に関連して、政府の組織間で「銃撃戦」が起こっているのです。CNN等の主流メディアはこれを報じていません。

ところがペンタゴンは、12月に「テロ戦争のときもCIAへの兵士の派兵」をしないと発表しています。フランクフルトでのサーバー押収のときCIAとの銃撃戦があり、リンカーンの南北戦争(分裂)のときのように敵になったからです。

CIAの女性長官(ジーナ・ハスペル)は、フランクフルトの銃撃戦のとき、怪我をして米軍に捕獲され、米軍の収容施設グアンタナモに拘禁され、米軍から訊問を受け、「司法取引で不正操作を白状した」ともいわれますが、当然のこととして大手メディアは報じていません。

軍弁護士のシドニー・パウエルは、この供述を知って証拠にしているはずです。トランプの余裕はここからもきているでしょう。

バイデンは、共和党の有力議員に対して、「反逆罪を問わないことを条件に和解(大統領選挙から降りること)」を申し入れたという説も、共和党側からは流されています。

2020年 米大統領選挙が「戦場」に
2020年の大統領選挙は、トランプとディープ・ステートとの戦いになりました。このためトランプは選挙後の争いを、「国家へのテロ戦争だ」とツイートしています。トランプは、2年前から現在の事態を予想していたようです。

トランプは大統領就任の直後、民主党から「ロシアゲート」をでっち上げられ弾劾を受けています(これはディープ・ステートからの策略でした)。共和党が多数派の上院が否定しました。

ロシアゲートは、2016年の大統領選挙での、ロシア(プーチン)のサイバー攻撃によってトランプ応援のための世論工作(2015年〜)がされたことを指しています。プーチンは、反バイデン、親トランプです。

選挙結果が中国の命運を分ける
民主党の長老(オバマ、ビル&ヒラリー・クリントン)は、中国との関係が深い、グローバル化推進派です。逆にトランプは貿易、関税、金融、滞在ビザの発給で「中国封じ込めの政策」をとっています。

習近平は「トランプが独裁の中国共産党と、中国国民を区分していること」に強い不快感を示しています。トランプ自身は、自分は反中国共産党ではあっても、反中国人ではないといっています。香港に適用された国家安全維持法(香港の民主運動者の逮捕拘禁)に対して、核兵器のない時代なら戦争になったでしょう。

現在は、共産党幹部14人のドル銀行預金と不動産が、米国から差し押さえられています。スイスの銀行への、中国人共産党幹部の400兆円といわれる預金・株・債券の凍結があるかどうか、ここが、2021年の焦点です。賄賂をもらった中国融和派のバイデン大統領になったら、凍結されません。中国共産党幹部にとって、このマネーは死活問題です。

最長期限が10年だった米国への滞在VISAは、中国共産党員に対しては1か月に短縮され、事実上、米国から中国共産党員が追放されています。軍事以外は、戦争状態であるのが米国と中国です。

オバマ大統領とディープ・ステート
共和党の8年のブッシュ政権(2001年〜2008年)のあと、2009年から中国との関係があるディープ・ステート(影の国家)を作り上げたのは、2期を務めた民主党のオバマ大統領です。

<世界の主流メディア>
政府機関内のディープ・ステートには、大手メディア(CNN、WSJ、NYタイムズ紙が代表)、ゴールドマン・サックス、JP・モルガンを先頭にしたウォール街、ジョージ・ソロス、ヘッジファンドも参加しています。

日本の大手メディアも、米国主流派のNEWSを買うだけの報道内容から見れば、結果的にせよディープ・ステート側です。

<ウォール街>
ウォール街がディープ・ステート側なのは、経済が急成長する中国への投資と回収が米国金融の利益だからです。米国金融にとって、1994年以降の中国は、ゴールドラッシュの時代の西部(フロンティア)です。

<ディープ・ステートの強化>
オバマ大統領が使った方法は、人事権をもつ政府機関への任官(多数の高官の任命)です。

民主党のヒラリー・クリントンは、その政府組織を継承するはずでした。ところが泡沫候補のトランプが相手では圧倒的に有利とされていた2016年選挙では、「メディアの調査による高い支持率」に慢心し、選挙演説から、激戦4州のラストベルト(さびついた工場地帯)をはずし、そこをトランプに奪われたのです。

ここから2020年に向かい、「ラストベルトの激戦5州で絶対に負けない保険戦略」が作られたとの見方があります。投票と集計の不正問題が起こっているジョージア、ペンシルバニア、ミシガン、ウィスコンシン、アイオワです。

SNS各社「選挙に不正はなかった」
その後の4年間、民主党は、経済と金融のグローバル化の推進が利益になるディープ・ステートとCIAを動員し、2020年の選挙戦略を作り、実行してきたように見えます。

グローバルな情報システムが利益になるGAFAMも同じ側です(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft:600兆円を超える株価時価総額)。中国市場、アジア市場が大きいからです。

GoogleのYouTubeもTwitterのあとを追って、選挙不正を主張する内容の検閲を始め、「不正があった」とする映像・音声のカットをしています(12月13日〜)。CNNや英国ロイターと同じ、ディープ・ステート側だからです。

米国のテレビメディアとSNSは、共産党が検閲している中国のインターネット情報に似てきました。国民の言論の自由が、大手メディアから侵害されています。Googleは「選挙に不正があったとするものと、不正集計があったとするものは警告し削除する」とYouTuberに対して、検閲を公式に述べています(12月7日)。「選挙には不正はなかったと確定している」としているからです。

米国の主流メディアとSNSは、はっきりと、共産党が検閲する中国メディアと同じになりました。バイデン側が不利になってきらからでしょう。米国では、言論の自由が侵されようとしています。香港への国家安全維持法の適用とおなじことを、言論に対して行っています。

中国や北朝鮮であっても国民の多数派の、共産党支持の世論が、行政権と法以上に強力な主権です。メディアは、世論の誘導手段です。民主国では、国民の支持で選ばれた国会議員が行政と法を変えることができるからです。投票が、国民主権行使の手段です。

ディープ・ステートのゴール
2020年11月の大統領の選挙(一般投票)では、2016年の油断からの敗戦を繰り返さないよう、どんな手段を使っても、選挙人の多数派を獲得するというのが、民主党の戦略のゴールだったでしょう。

トランプを「気まぐれで異常な性格の嘘つき」に見せ、民主党支持への条件付けになる情報をナチスのゲッペルス(宣伝相)にように流したのが、現在の主流派メディアでしょう。

本稿では、2020年の選挙をめぐって、主流派からは「陰謀論」と無視されていることを書きます。根拠と理由のないトランプの居座りから混乱が起こっているのではないからです。

リベラルを装った主流派メディアの支配のなかではリスクを冒しますが、読者の方々には知ってもらわねばならないと思っています。

トランプ支援が目的ではない。日本の将来のためには、中国マネーとの癒着があるディープ・ステートの存在を知っておく必要があると思うからです。書籍にもする機会はあるでしょうか。

前編はここまでとし、続いて中編・後編を送ります。ディープ・ステートと、トランプの天王山の戦いになった2020年の米国大統領選挙については、「事件」の背景について、多くの材料から深い考察が必要と考えています。

6. 中川隆[-9234] koaQ7Jey 2020年12月18日 13:29:43 : aydw93LnQ2 : SjI2Q0VEbEJJTXc=[20] 報告
2020.12.18
好戦的な布陣のバイデンに対し、露大統領は祝辞で「希望」を語らなかった
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012180000/


 11月3日に行われたアメリカ大統領選挙の投票ではドミニオンの投票システムが使用された。​このシステムが投票数を正確に数えないという報告​が12月13日に発表されているが、その2日前、激戦州だったジョージア州、ミシガン州、ペンシルべニア州、ウィスコンシン州の手続きが憲法に違反しているとするテキサス州司法長官の訴えを連邦最高裁は却下している。この判決によってジョー・バイデンの大統領就任は法律的に確定したと言えるだろう。

 バイデンは閣僚を決めつつあるが、その好戦的な性格が話題だ。国防長官にはアメリカ中央軍の元司令官で軍需産業レイセオンの重役を務めるロイド・オースチン、国務長官にはバイデンに近く、2003年のイラクへの先制攻撃に賛成、CSIS(戦略国際問題研究所)の上級フェローを務めたこともあるアントニー・ブリンケンが選ばれた。国家安全保障補佐官への就任が予定されているジェイク・サリバンはヒラリー・クリントンに近く、国務長官だったクリントンへ出した電子メールの中で、アル・カイダは「シリアにおいて我々の仲間だ」と書いている。

 確かにアル・カイダ系のアル・ヌスラはアメリカ側だったが、より正確に言うなら、アメリカ側が編成したのだ。2005年7月にロビン・クック元英外相が指摘したように、​アル・カイダとはCIAの訓練を受けたムジャヒディンの登録リスト​であり、何かプロジェクトが決まると、そのリストに載っている傭兵が集められる。

 2012年8月にアメリカ軍の情報機関​DIAがバラク・オバマ政権に提出した報告書​には、シリアで政府軍と戦っているのはアル・カイダ系のアル・ヌスラ(報告書はAQIと同じと指摘している)であり、その主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団だと指摘、さらにオバマ政権の武装勢力支援策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告、それは2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)という形で現実なった。

 このほかバイデンの移行チームには戦争ビジネスと関係の深い人びとが参加している。そうしたこともあってか、ロシアのウラジミル・プーチン大統領は12月15日に発表した祝辞の中で「希望」を語っていない。ヒラリー・クリントンはロシアを屈服させるために核戦争で脅したが、同じことをバイデンもするとロシア側は覚悟しているだろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012180000/

7. 中川隆[-8846] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:48:58 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[42] 報告
2020.12.28
米英支配層が目論む一極支配の根底にはセシル・ローズの優生学的な思想
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012280000/

 アメリカのバラク・オバマ政権がネオ・ナチを使い、ウクライナの民主的に選ばれた政権をクーデターで転覆させたのは2014年2月のこと。最前線でクーデターを指揮していたのはネオコンのビクトリア・ヌランド国務次官補だった。

 ロシアの隣国であるウクライナを属国化し、軍事的にロシアに圧力を加えることも理由のひとつだが、ロシアとEUを分断することも重要な目的だった。ロシアはEUに天然ガスを供給、両者は関係を強めていたのだが、これはアメリカやイギリスにとって許し難いことだ。その天然ガスを輸送するパイプラインの多くが通過するウクライナをアメリカが押さえる意味は大きい。

 ウクライナを押さえることでロシアからEUというマーケットを奪って経済に打撃を与え、EUからロシアというエネルギー資源の供給国を奪ってアメリカに頼らざるをえない状況を作ろうとしたのだろうが、ロシアはクーデターの直後に中国へ接近する。

 その中国は1970年代からアメリカと緊密な関係を維持していたが、ネオコンは1991年12月にソ連が消滅して以降、中国を潜在的なライバルの一番手だと考え、潰しに罹っていた。アメリカとイギリスの情報機関が香港で佔領行動(雨傘運動)を仕掛けたのも北京を揺さぶることが目的だったはずだ。

 ソ連消滅の直後、1992年2月にアメリカでは国防総省のDPG草案という形で世界制覇プラン、いわゆるウォルフォウィッツ・ドクトリンが作成されたが、それ以降、東アジア重視が言われるようになるのはそのためだ。そのプランの前提はウラジミル・プーチンがロシアを曲がりなりにも再独立させたことで崩れるが、ネオコンは世界制覇のために侵略戦争を続け、その一方でロシアを再び屈服させようとしてきた。

 戦略的な同盟関係を結んだ中国とロシアはパイプラインだけでなく、陸では鉄道や道路、海では航路を整備して交易を盛んにして世界の安定を図ろうとしているが、その交易は現在、COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)に妨害されている。

 そのCOVID-19を利用して資本主義を大々的に「リセット」するとしているのがWEF(世界経済フォーラム)の創設者であるクラウス・シュワブ。米英を中心とする西側の支配者はそう考えているだろう。12月8日に彼らは「​バチカンを含む包括的資本主義会議​」を発足させた。

 このプランはウォルフォウィッツ・ドクトリンと同じようにアメリカの一極支配が目的。このドクトリンがまだ生きていると言えるが、その基盤になっているのは1904年にハルフォード・マッキンダーが発表したハートランド理論だ。ジョージ・ケナンの「封じ込め政策」やズビグネフ・ブレジンスキーの「グランド・チェスボード」もその戦略に基づいている。

 この人脈はローズ奨学金につながる。この奨学制度はセシル・ローズの遺産を利用して1903年に始められたもの。奨学生に選ばれると、学費を生活費が提供され、オックスフォード大学の大学院で学ぶことができる。

 イギリスはボーア戦争(南アフリカ戦争/1899年〜1902年)で金やダイヤモンドを産出する南アフリカを奪い取ることに成功したが、ローズはその戦争で大儲けしたひとりだ。ウィンストン・チャーチルも台頭してくる。イギリスの金融資本は世界の金をコントロールできるようになり、金本位制を採用する国の通貨にも大きな影響力を及ぼせるようになった。

 イギリスは1901年までビクトリア女王の時代だが、1890年代から政策はネイサン・ロスチャイルド、ウィリアム・ステッド、レジナルド・ブレット、そしてセシル・ローズらが「アドバイス」していた。

 ローズは1877年に「信仰告白」なるものを書いたが、その中でアングロ・サクソンを世界で最も高貴な人種だと表現、そのアングロ・サクソンが支配地域を広げることは義務だとしている。そのベースには劣等な人種を削減するという優生学的な思想がある。この考え方はCOVID-19の背後にも存在している。そうした考えを表明していたローズの考え方が受け継がれているであろう人脈がジョー・バイデン政権に影響を及ぼそうとしているとされている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202012280000/

8. 中川隆[-8735] koaQ7Jey 2021年1月01日 11:44:41 : FMpih0kosT : alFZZWk4NGtIM1E=[3] 報告

2021.01.01
好戦的な陣容で固めるバイデン政権のCIA長官と情報長官
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101010000/


 次期アメリカ大統領に予定されているジョー・バイデンが政権の陣容を固めつつある。戦争ビジネス、金融資本、インターネット関連企業との関係を隠そうとしていないことに驚く人も少なくない。農務長官として「ミスター・モンサント」と呼ばれている元アイオワ州知事のトム・ビルサックを指名したことにあきれる人もいるが、情報長官やCIA長官を誰にするかも話題になっている。

 当初、バイデンはマイケル・モレル元CIA副長官(2010年5月から13年8月/2011年7月から9月と12年11月から13年3月の期間は長官代理)をCIA長官にすると噂されていた。情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務めた人物で、「血まみれジーナ」とも呼ばれているジーナ・ハスペルCIA長官と親しいと言われている。

 モレルはヒラリー・クリントンに近く、アメリカ大統領選挙の最中、2016年8月にチャーリー・ローズのインタビューを受け、​ロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語っている​。ローズからロシア人とイラン人を殺すという意味かと問われると、その通りだと答えたのだ。

 その後、実際にロシアの幹部外交官が相次いで死んでいく。例えば、2016年11月にニューヨークのロシア領事館で副領事の死体が発見され、12月にはトルコのアンカラでロシア大使が射殺され、ロシア外務省ラテン・アメリカ局の幹部外交官が射殺され、KGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見された。2017年1月にはギリシャのアパートでロシア領事が死亡、インドでロシア大使が心臓発作で死亡、そして2月にはロシアの国連大使だったビタリー・チュルキンが心臓発作で急死している。

 モレル発言の前、2015年11月にはアメリカ政府が目の敵にしてきたRTを創設した人物がワシントンDCのホテルで死亡しているが、これは他殺の噂がある。2016年9月6日にはウラジミル・プーチンの運転手が載った自動車へ暴走車が衝突、その運転手は死亡した。

 2003年3月にアメリカ主導軍がイラクを先制攻撃、破壊、殺戮、略奪を繰り広げてきたが、イラクのアブ・グレイブやキューバのグアンタナモにある不法占領地のほか、世界各地に設置されたCIAの秘密刑務所で拷問が行われた。こうした拷問をモレルやヘインズは擁護している。ヘインズと親しいハスペルは2002年の終わりからタイにあったCIAの刑務所で所長を務め、拷問を指揮していただけでなく、拷問が行われた証拠を破棄させている。

 2014年に上院外交委員会は違法な拘束や拷問に関する報告書を発表したが、それはCIAからの圧力で大半が削除されたものだった。この委員会の委員長だったダイアン・ファインスタインによると、CIA長官を務めていたジョン・ブレナンがファインスタインのスタッフをスパイ、委員会の調査を監視するために上院のコンピュータをハッキングしていたという。CIA副長官としてその工作に深く関与、ハッキングしたり拷問したCIAのオフィサーを処分しないと決定したのがヘインズだ。オバマ大統領はドローン(無人機)を使った暗殺工作を行ったが、これでもヘインズは重要な役割を果たした。

 ​CIA長官の候補者リストからモレルは自らの名前を消した​。批判が強かったからだが、ヘインズは指名されたままだ。2021年から資本主義のリセットを始めるとするならば、それは古典的な武器/兵器だけでなく、あらゆる手段を使い、あらゆる場所を戦場とする「世界大戦」が始まることを意味する。いや、すでに始まっていると言うべきだろう。オバマ政権はそのために生まれた。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101010000/

9. 中川隆[-8621] koaQ7Jey 2021年1月04日 14:34:32 : FULbsDkRs2 : ZWhRdW00Ni9sWUk=[21] 報告
有力メディアは支配者にとって好ましい話を広める役割を与えられている。そうしがプロパガンダの仕組みがアメリカの情報機関により、どのように築かれてきたかは本ブログでも繰り返し書いてきたので、今回は割愛、中東で行われたことを簡単に振り返るだけにする。

 2003年3月にアメリカのジョージ・W・ブッシュ政権はイラクを先制攻撃、破壊、殺戮、そして略奪を始めた。その侵略戦争を始める口実に使われたのが「大量破壊兵器」だが、この話が事実に反していることは当時から指摘されていた。そうした声をかき消すプロパガンダを展開したのがアメリカをはじめとする西側の有力メディア。その宣伝で有名になったひとりがニューヨーク・タイムズ紙の記者だったジュディス・ミラーだ。

 ミラーは2005年に同紙を離れ、07年にウィリアム・ケーシーの政策研究マンハッタン研究所へ入り、08年にはFOXニュースへ移動、2010年にはニューズマックスへ移るが、ここはケイシーやCIAと関係の深い富豪、リチャード・メロン・スケイフから支援を受けていた。またCFR(外交問題評議会)のメンバーにもなっている。

 バラク・オバマ政権はムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を主力とするジハード傭兵を利用してリビアやシリアなどへの侵略を始めた。リビアではNATOの航空兵力を投入、地上のアル・カイダ系武装勢力と連携してムアンマル・アル・カダフィ体制を倒した。破壊と殺戮でリビアは暴力が支配する破綻国家になっている。

 オバマ政権はシリアも同じように破壊するつもりだったようで、侵略軍を支援、さらにアメリカ軍あるいはNATO軍を投入する環境を作ろうとした。そこでバシャール・アル・アサド政権を悪魔化するプロパガンダを始めた。

 西側の有力メディアの「報道」は大半がプロパガンダと言わざるをえないもの。例えば、2012年5月にシリア北部ホムスで住民が虐殺され、西側の政府やメディアは政府軍が実行したと宣伝し始める。イギリスのBBCはシリアで殺された子どもの遺体だとする写真を掲載したのだが、これは2003年3月にイラクで撮影されたののだった。オーストリアのメディアは写真を改竄し、背景を普通の街中でなく、廃墟に変えて掲載したことも発覚した。

 ホムスにおける虐殺を現地調査した東方カトリックのフランス人司教は、「​もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている​」と報告している。

 西側の有力メディアは当初、現地の情報源としてシリア系イギリス人のダニー・デイエムなる人物を使っていた。ところがデイエムが撮影スタッフと演出の打ち合わせをしている場面が2013年3月にインターネット上へ流出、中継はフィクションだということが明らかになる。

 2011年10月にカダフィ体制を破壊した後、オバマ政権は戦闘員と兵器をシリアへ運び、アサド体制の破壊に集中しようとする。そうしたオバマ政権の行動を危険だと警告したのがアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)だ。

 ​2012年8月にDIAはアメリカ政府に対し、シリア情勢に関する報告書を提出​。それによるとシリアで政府軍と戦っている武装勢力はサラフィ主義者やムスリム同胞団で、戦闘集団の名称としてアル・ヌスラを挙げている。そのアル・ヌスラはAQI、つまりイラクのアル・カイダと実態は同じだともDIAは指摘しているが、その主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団。シリアにオバマ大統領が言うような穏健派は事実上、存在しないとしているのだ。

 また、そうしたオバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。その警告は2014年に入ってダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)という形で出現した。そうした中、2014年8月にDIA局長だったマイケル・フリンは解任されている。

 DIAがオバマ大統領へ報告書を提出した2012年8月、そのオバマ大統領はシリアに対する直接的な直接的な軍事介入の「レッド・ライン」は生物化学兵器の使用だと宣言した。12月になるとヒラリー・クリントン国務長官がアサド大統領は化学兵器を使う可能性があると語る。

 そして2013年1月29日付けのデイリー・メール紙には、オバマ政権がシリアで化学兵器を使ってその責任をアサド政権に押しつける作戦をオバマ大統領が許可したという記述がイギリスの軍事関連企業ブリタム防衛の社内電子メールの中に書かれているとする記事が載った。(同紙のサイトからこの記事はすぐに削除された)

 しかし、すでにシリア政府はロシア政府のアドバイスに従い、化学兵器を全て廃棄していた。これはアメリカ政府も否定できないため、一部が隠されたと主張せざるをえなくなる。勿論、その主張を裏づける証拠は示されていない。

 その後、アメリカやイギリスをはじめとする西側の政府や有力メディアは化学兵器話を繰り返し、シリアへの軍事介入を目論むが、そのたびに嘘が露見している。

 その化学兵器話を広めるために「シリア市民防衛(SCD、通称「白いヘルメット」)」が使われる。この団体はジェームズ・ル・ムズリエなる人物が2013年3月にトルコで編成、メンバーを訓練していた。

 医療行為の訓練を受けていると考えられたが、公開された映像からそのメンバーはそうした訓練を受けていないと指摘する人もいる。しかもSCDのメンバーがアル・カイダ系武装集団と重複していることを示す動画や写真も存在、アル・カイダ系武装集団が撤退した後の建造物ではSCDと隣り合わせで活動していたことを示す証拠などがバネッサ・ビーリーやエバ・バートレットらのジャーナリストによって確認された。彼らはジハード傭兵の医療部隊と言うべき存在なのだ。

 また、西側の有力メディアはSOHR(シリア人権監視所)も情報源として使ってきた。ラミ・アブドゥラーマン(本名オッサマ・スレイマン)なる人物がイギリスで個人的に設置した団体で、スタッフはひとりだと見られているが、その背後にはイギリス政府が存在する可能性が高い。アメリカ軍の情報機関DIAの将校だったパトリック・ラングのように、イギリスの対外情報機関MI6と同一視する人もいる。またジャーナリストのピーター・ヒッチンズによると、SOHRはイギリス外務省から約19万5000ポンド相当の支援を受けている。これは同省がヒッチンズに認めた事実だという。

 こうした話は西側の有力メディアが行った偽情報の流布の一部にすぎない。氷山の一角だ。東電福島第一原発のメルトダウン事故でも日本のメディアは政府や業界の意向に沿い、偽情報を流してきた。そもそも原子力発電の安全神話を広めたのは、そのメディアだ。彼らは「新型コロナウイルス」の騒動でも同じことを行っている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101040000/

10. 中川隆[-8564] koaQ7Jey 2021年1月05日 23:34:19 : BlPirF74G2 : TVZFcWFqMFVsL1E=[3] 報告
バイデンとCIA暗殺部隊
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2021/01/post-5396e8.html
2021年1月 5日 マスコミに載らない海外記事


Finian Cunningham
2020年12月30日
Sputnik

 アフガニスタンで、CIAが支援する暗殺部隊が暴走して、一般人を殺し、住民を威嚇している。ジョー・バイデンが三週間後に大統領になる際、彼はこの「殺人株式会社」を終わらせることを優先事項にするべきだ。

 新たに公表された調査報告が、アフガニスタン内の、いくつかの州でCIAが行った組織的暗殺プログラムを暴露した。

 著者のアンドリュー・キルティーによれば、2019年の6カ月間だけで、調査した10件の虐殺で、女性や子供を含め、50人以上の一般人が殺されたことが判明した。それも、ワルダク州だけでの殺害の一例に過ぎない。

 「ユニット01」として知られる暗殺部隊は現地採用されたアフガニスタン人で構成されているが、彼らはアメリカ要員に訓練され、装備を与えられ、指揮されている。

 この秘密CIA作戦が、ホワイトハウスから最高レベルの許可を得ているのは疑いようがない。それは要員を戦争犯罪起訴から保護するための軍事暗号で、いわゆる「タイトル50」の下で実行されている。大統領しか、そのレベルのものを許可できない。

 民主党の次期大統領ジョー・バイデンは、現職のトランプ政権が、彼に機密国家安全保障ブリーフィングへのアクセスを拒否していると不平を言った。バイデンは1月20日の就任式後、まもなく全面的に利用できることになる。その場合、新大統領は、必然的にアフガニスタンでの「対テロ作戦」と暗殺部隊について知らされるだろう。彼はプログラムを終了させるべきか否かの選択に直面する。

 CIA殺人作戦の証拠は圧倒的だ。アフガニスタンの共同体の指導者や治安当局者が「ユニット01」と他の州内のその同類が、村や農場に対する手入れの際、暗殺部隊に付き添う怪しいアメリカ人担当者に運営されていると証言している。

 攻撃を受けた多数のアフガン住民や生存者もアメリカに率いられた作戦を語っている。

 さらに、暗殺部隊は、アメリカのチヌーク輸送ヘリコプター、戦闘機、武装ヘリコプターや無人飛行機で掩護される。

 この部隊は、アメリカが支援するカーブル体制に反対するタリバン過激派戦士を打倒する課題を与えられているというのが、アメリカの公式見解だ。だがCIAが率いる部隊が実行する一般人に標的を定めた殺害は、テロと脅迫で服従させる政策のように見える。調査された残虐行為の大部分で、犠牲者とタリバンは関係がなかった。

 ドナルド・トランプと、元CIA長官、後に国務長官になったマイク・ポンペオの下で、アフガニスタンでのアメリカの軍事行動は、2017年末に変化した。秘密作戦の強調と交戦規則の緩和が行われたのだ。

 トランプ在職期間に、一部は増加した空爆のため、だが暴走するCIA暗殺部隊のため、アフガニスタンでの民間人の死亡は大幅に急増した。だが、同時に、トランプは、タリバンとの和平協定とされるものの下で、アフガニスタンから通常部隊を撤退させることについて、得意げに語った。これは共和党大統領が、20年という期間が、今までアメリカが行ったものの中で最長の外国戦争であるアフガニスタンなどの海外戦争を終わらせるという選挙公約を果たしていると主張するのを可能にした。

 ジョー・バイデンが、これについて何をするかは、まだわからないが、兆しは良くない。そもそも、1950年代のグアテマラとイラン、1960年代のキューバとベトナム、1970年代と80年代のエルサルバドルとニカラグアや、さらに遥かに多くのもので、ほとんど全てのアメリカ大統領が、CIA殺人プログラムを承諾してきた。それはアメリカ大統領であるための、汚いビジネスの日常業務の一環なのだ。

 それが、アフガニスタンで、ロシアが、アメリカ兵殺害報奨金作戦を行っているとされることに関する確証がないアメリカ・メディア報道で、バイデンや他の連中が、トランプをこきおろしたのが、実に侮辱的で、ばかばかしい理由だ。このような寓話には決して証拠がなく、国防総省さえ根拠がないと切り捨てざるを得なかったのだ。いつものように、メディアの騒動は、その信頼性を裏切り、沸き起こったと同じぐらい速く消滅した。

 一方、トランプ監視下で、アメリカがCIA暗殺部隊と一緒にアフガン一般人の組織的暗殺を実行していたことが表面化した。バイデンは、どう非難しているだろう?

 バイデンは、副大統領(2008-2016)だった時、バラク・オバマ前大統領に、アフガニスタンで、より攻撃的な軍事方針をとるよう促したはされている。バイデンは、特殊部隊による「ドアをけりたおす」夜襲を好んでいた。トランプがアフガニスタンで解き放った「殺人株式会社」を、彼が否定する可能性は極めて低い。

 バイデンが新ホワイトハウス政権にもたらすものは「リベラルな民主党員」という見せかけの下での更なる道徳的腐敗と偽善だ。

 記事で表現されている見解や意見は、必ずしもSputnikのものを反映しない。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/202012301081612473-biden--cia-death-squads/

11. 中川隆[-8503] koaQ7Jey 2021年1月07日 12:38:02 : ZAmZh6mKuA : OElLMUprbS85UXc=[12] 報告
アメリカはこれまでも目障りな国、体制に「制裁」を加え、「制裁」の解除を餌にして譲歩を引き出すという手口を使ってきたが、アメリカの支配者は約束を守らない。実際に制裁が解除されると考えることはできない。

 そもそもイランはイラクやシリアと同様、シオニストの一派であるネオコンが1980年代から殲滅の対象にしてきた国。1997年から2000年まで欧州連合軍最高司令官だったウェズリー・クラークによると、1991年にアメリカの国防次官だったネオコンのポール・ウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。(​3月​、​10月​)

 ヒラリー・クリントンやジョー・バイデンはネオコンに担がれている政治家で、CIAとの関係の深いバラク・オバマもネオコンの影響下にある。こうした政治家がイランと真の意味で友好的な関係を結ぶことはありえない。

 オバマの師と見なされているズビグネフ・ブレジンスキーは1977年1月にジミー・カーター大統領の国家安全保障補佐官に就任すると、アフガニスタンで秘密工作を始めている。王制だったイラン、軍事クーデターでズルフィカル・アリ・ブットを倒したムハンマド・ジア・ウル・ハクが君臨するパキスタン、ワッハーブ派の国であるサウジアラビアなどからの協力を得ていた。戦闘員を供給したのは主にサウジアラビアで、ワッハーブ派やムスリム同胞団のメンバーが中心だった。パキスタンのハクもワッハーブ派だ。

 この時に集められた戦闘員はCIAなどから訓練を受けたが、イギリスの外務大臣を1997年から2001年まで務めたロビン・クックも指摘していたように、​そうした戦闘員の登録リストがアル・カイダ(データベース)​であり、そうした戦闘員を集める活動をしていたひとりがオサマ・ビン・ラディンだ。

 ジョージ・W・ブッシュ大統領もネオコンに担がれていたが、イラク侵略は正規軍を使っている。イラクのサダム・フセイン体制を倒した後にアメリカの大統領に就任したオバマはブレジンスキーと同じようにムスリム同胞団やワッハーブ派を戦闘員として使い、リビアやシリアへの侵略戦争を始めた。イランはその次ということだ。

 シリアの体制転覆は難しい状況だが、オバマやヒラリー・クリントンに近いジョー・バイデンはシリアを諦めることはないだろう。シリアへの侵略戦争に当初は参加していたトルコは途中で離脱、ロシアへ接近したが、そのトルコをアメリカは引き戻そうとしているだろうが、そのトルコと敵対関係にあるクルドをアメリカは手先として利用していることからアメリカとトルコとの関係は複雑になっている。

 ドナルド・トランプが手を組んできたネオコンと違うシオニストはここにきてトランプから離れているように見える。そこで閣僚の入れ替えが始まり、国防長官はミサイルの製造で有名な大手軍需企業のレイセオン出身のマーク・エスパーが解任されてクリストファー・ミラーが長官代理になったが、その上級顧問のダグラス・マグレガーはイスラエル・ロビーのアメリカに対する影響力の大きさに批判的で、マイク・ポンペオやジョン・ボルトンはイスラエル・ロビーからカネを受け取って大金持ちになったと主張している。

 それ位に対し、次期大統領になる可能性の高いジョー・バイデンの周辺はネオコンのほか、戦争ビジネスや金融資本で固められている。国防長官に指名されたロイド・オースチン元米中央軍司令官は退役後、レイセオンの重役になった人物だ。

 誰がアメリカ大統領になろうと、欧米の支配者達が始めた「超限戦」を止めることは極めて困難。古典的な軍事衝突もありえる。イランだけでなく中国も対応しはじめた。ロシアも準備を進めているはずだ。COVID-19を口実にしたロックダウンが戦争のための戒厳令へタグが付け替えられても驚きではない。中東情勢がさらに悪化した場合、中東からの石油輸送が困難になることをイランは示そうとしたのかもしれない。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101060001/

12. 中川隆[-8487] koaQ7Jey 2021年1月07日 15:35:55 : ZAmZh6mKuA : OElLMUprbS85UXc=[29] 報告
2021.01.07
バイデン政権の国務次官はネオコンでウクライナのクーデターを指揮したヌランド
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101070001/


 ジョー・バイデンが大統領に就任した場合、​ビクトリア・ヌランドが国務次官​になるとする情報が流れている。ネオコンの好戦派で、ウクライナのクーデターを現場で指揮していた人物だ。

 バイデンの移行チームには戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが深く関与、国務長官にはCSISのシニア・フェローだったアントニー・ブリンケン、国防長官にはレイセオン重役で元米中央軍司令官のロイド・オースチンが就任しているのは象徴的。そこに好戦派のヌランドが加わっても不思議ではない。

 ヌランドは2013年から14年にかけてウクライナでバラク・オバマ政権が実行したクーデターを現場で指揮していた。当時は国務次官補だ。ネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)を使ったこのクーデターをホワイトハウスで指揮していたのが副大統領を務めていたバイデンである。

 クーデターの目的はウクライナの東部や南部を支持基盤とするビクトル・ヤヌコビッチを大統領の座から引きずり下ろし、米英金融資本の傀儡を後釜に据えることにあった。

 ウクライナをアメリカの属国にする目的のひとつはロシアの隣国を支配することで軍事的に圧力を加えることだが、ロシアとEUとの分断も大きな目的だっただろう。ロシアとEUを結びつけるパイプラインの多くがウクライナを通過していたのだ。そのパイプラインをアメリカが支配できれば、ロシアはEUというマーケットを奪われて経済にダメージを受け、EUはロシアというエネルギー資源の供給地をなくし、アメリカに頼らざるを得なくなる。

 クーデターは2013年11月にキエフのユーロマイダン(ユーロ広場、元の独立広場)で始まるが、当初は人を集めるため、カーニバル的な集会が演出されていた。12月に反政府集会への参加者は50万人に達したという。

 この混乱をEUは話し合いで解決しようとするが、それを知ったヌランドは怒り、ウクライナ駐在のアメリカ大使だったジェオフリー・パイアットに電話で「EUなんかくそくらえ」と口にしている。その会話の音声は2014年2月4日にインターネットで流された。

 その会話でヌランドは次の政権についても話している。彼女が強く推していた人物がアルセニー・ヤツェニュク。実際、クーデター後、首相に就任した。

 キエフでは2月18日頃からネオ・ナチのグループが活動を活発化させ、棍棒、ナイフ、チェーンなどを手にしながら、石や火炎瓶を投げ、ピストルやライフルで銃撃を始めた。この年の2月7日から23日にかけてロシアのソチでは冬期オリンピックが開催されていたことからロシア政府は対応しにくい状況。それもネオコンは計算に入れていたのだろう。

 ネオ・ナチのグループは2004年以降、バルト3国にあるNATOの訓練施設で軍事訓練を受けたと言われ、またポーランド外務省は2013年9月にクーデター派の86人を大学の交換学生を装って招待、ワルシャワ郊外にある警察の訓練センターで4週間にわたり、暴動の訓練を受けたとも伝えられている。

 抗議活動の中心だったユーロマイダンでは2月中旬から無差別の狙撃が始まり、抗議活動の参加者も警官隊も狙われた。西側ではこの狙撃はヤヌコビッチ政権が実行したと宣伝されたが、2月25日にキエフ入りして事態を調べたエストニアのウルマス・パエト外相はその翌日、EUの外務安全保障政策上級代表(外交部門の責任者)だったイギリス人のキャサリン・アシュトンへ電話で次のように報告している:

 「全ての証拠が示していることは、スナイパーに殺された人びと、つまり警官や街に出ていた人たち双方、そうした人びとを同じスナイパーが殺している。同じ筆跡、同じ銃弾。実際に何が起こったかを新連合(クーデター派)が調査したがらないほど本当に当惑させるものだ。​スナイパーの背後にいるのはヤヌコビッチでなく、新連合の誰かだ​というきわめて強く理解している。」

 この報告を裏づける証言が2017年11月に出てきた。イタリアで放送されたドキュメント番組の中で、3人のジョージア人が狙撃したのは自分たちだと語っているのだ。

 この3人は治安部隊のメンバーとしてジョージアから送り込まれたのだが、警官隊と抗議活動参加者、双方を手当たり次第に撃つよう命じられたとしている。(​その1​や​その2​)この3人も狙撃の指揮者はクーデター派の幹部だったアンドレイ・パルビーだと語っている。

 ヌランドは2015年3月、ギリシャを訪れてアレクシス・チプラス首相と会談している。ギリシャは第2次世界大戦やアメリカを黒幕とする軍事クーデターで破壊された国で、立ち直れないでいたが、息の根を止めたのは通貨発行権の放棄。2001年にギリシャはEU通貨をドラクマからユーロへ変更したのだ。2004年のオリンピックも財政を悪化させた。

 本来、通貨の変更は財政上の問題からできないはずだった。それができたのは、ゴールドマン・サックスが財政状況の悪さを隠す手法をギリシャ政府に教えたからである。CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)などを使い、国民に事態を隠しながら借金を急増させ、投機集団からカネを受け取る代償として公共部門の収入を差し出すということが行われていたという。

 ギリシャで甘い汁を吸った金融資本の手先とも言える。ECB(欧州中央銀行)やIMFは欧州委員会と「トロイカ」を編成、このトロイカは緊縮を要求する。

 こうした事実を知ったギリシャ国民は怒り、2015年1月に行われた総選挙で反緊縮を公約に掲げたシリザ(急進左翼進歩連合)に勝たせ、7月の国民投票では61%以上がトロイカの要求を拒否した。トロイカの要求に従うと年金や賃金がさらに減額され、社会保障の水準も低下し続け、失業者を増やして問題を深刻化させると考えたからだ。選挙で勝ったシリザはアレクシス・チプラス政権を成立させる。

 そこへ乗り込んできたヌランドはチプラス首相に対し、NATOの結束を乱したり、ドイツやトロイカに対して債務不履行を宣言するなと警告し、さらにクーデターや暗殺を示唆したとも言われている。イギリスのサンデー・タイムズ紙は7月5日、軍も加わったネメシス(復讐の女神)という暗号名の秘密作戦が用意されていると伝えていた。

 ヒラリー・クリントンと親しいヌランドの手も血まみれである。そのヌランドが国務次官に就任すれば、バイデン政権はさらに戦争色が強まると言えるだろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101070001/

13. 中川隆[-8312] koaQ7Jey 2021年1月13日 11:46:21 : BWio5bIwzA : dUFaY1B6VVRwaXc=[14] 報告
2021.01.13
米国で戦争色の濃い陣容の政権が作られる中、言論統制が強まっている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101130000/


 ジョシュ・ホーリー米上院議員は2020年の大統領選挙をテーマにした本を『巨大技術の専制』というタイトルでサイモン&シュスターから出す予定だったが、ここにきて​出版を拒否​されたようだ。ジョー・バイデンにとってマイナスになる情報は封じ込められているが、そうした検閲のひとつだと言えるだろう。

 その一方、ドナルド・トランプに対する罵詈雑言は許されている。ホワイトハウスの広報部長に指名された直後、ニューヨーカー誌のインタビューでドナルド・トランプ政権のメンバーを批判、その10日後に解任されたアンソニー・スカラムーチはその後、反トランプの立場を鮮明にし、トランプを刑務所へ入れろと叫んでいる。

 有力メディアやシリコンバレーの巨大企業に守られたバイデンは次期政府を好戦的な人物で固めつつある。戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが次期政権の陣容や政策の決定に深く関与、国防長官にはレイセオン重役で元米中央軍司令官のロイド・オースチンが就任する予定。

 情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務め、「血まみれジーナ」とも呼ばれているジーナ・ハスペルCIA長官と親しいと言われている。

 ヘインズは2013年8月から15年1月までCIA副長官、15年1月から17年1月まで国家安全保障副補佐官を務めているが、その間、2014年に上院外交委員会は違法な拘束や拷問に関する報告書を発表している。

 常識的に考えれば違法な拘束や拷問は良くないことだが、支配者の世界では違う。違法な拘束や拷問が行われていると内部告発した人びとは厳罰に処されたが、実行者は責任を問われていない。

 委員会の報告書もCIAからの圧力で大半が削除されたものだった。この委員会の委員長だったダイアン・ファインスタインによると、CIA長官を務めていたジョン・ブレナンがファインスタインのスタッフをスパイ、委員会の調査を監視するために上院のコンピュータをハッキングしていたという。

 ハッキングしたり拷問したCIAのオフィサーを処分しないと決定するうえで重要な役割を果たしたのはCIA副長官を務めていたヘインズ。バラク・オバマ大統領はドローン(無人機)を使った暗殺工作を行ったが、この工作でもヘインズは重要な役割を果たした。

 ここにきて注目されているのは国務省の人事。長官にはCSISのシニア・フェローだったアントニー・ブリンケンが決まり、​ウェンディー・シャーマンが副長官、ビクトリア・ヌランドが次官になる予定​だ。

 ヌランドは2013年から14年にかけてウクライナでバラク・オバマ政権が実行したネオ・ナチを使ったクーデターを国務次官補として現場で指揮していた人物。このクーデターをホワイトハウスで指揮していたのがバイデンである。ヌランド本人もシオニストの一派であるネオコンに属しているが、夫のロバート・ケイガンもネオコンの大物として有名。

 ヌランドはCNASのCEOも務めているが、この団体には理事としてヘインズ、オバマ政権の国防次官で好戦派としても知られているミシェル・フローノイ、日本の軍事化政策とも関係の深いリチャード・アーミテージやカーク・キャンベルも含まれている。

 シャーマンが上級顧問を務めるオルブライト・ストーンブリッジ・グループはマデリーン・オルブライトが率いるビジネス戦略を提供する会社で、ヌランドも籍を置いていた。

 オルブライトはズビグネフ・ブレジンスキーの教え子で、彼女の弟子に当たるのがスーザン・ライスである。ビル・クリントン政権の第1期目はユーゴスラビアを軍事侵略しろという有力メディアの圧力を跳ね返し、外交的に問題を解決しようとしていた。

 そのクリントンはスキャンダルで追い詰められ、1997年1月に国務長官をウォーレン・クリストファーからオルブライトへ交代させた。前年の5月、オルブライトはテレビ番組「60ミニッツ」で国連によるイラクに対する経済戦争で約50万人の子どもが殺されていることについて聞かれ、「それだけの価値はある」と答えている。

 クリストファーは外交を優先する人物だったが、好戦的なオルブライトは1998年にユーゴスラビアの空爆支持を表明した。1999年にNATO軍はユーゴスラビアを先制攻撃して建造物を破壊、多くの人を殺戮して国を解体した。この戦争からアメリカの軍事侵略は本格化したわけである。

 COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)を利用して資本主義システムを大々的に「リセット」するとWEF(世界経済フォーラム)を創設したクラウス・シュワブは宣言した。リセットに成功したなら、世界は強大な私的権力が直接統治するシステム、つまりファシズム体制が世界を覆うことになる。そのため、2020年の大統領選挙でどうしてもバイデンを勝たせる必要があった。実態はどうであれ、勝ったことにする必要があった。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101130000/

14. 2021年1月15日 09:16:26 : 4KxyW7JbrY : NkpSMXBPdG5Hdm8=[1] 報告

2021.01.15
CIAの工作資金を流しているUSAIDの長官に好戦派のサマンサ・パワー
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101150000/


 ジョー・バイデン政権のCIA長官としてウィリアム・バーンズを指名した。バラク・オバマ政権の国務長官は2013年2月にヒラリー・クリントンからジョン・ケリーに交代、新長官は国務副長官を務めていたウィリアム・バーンズと副大統領補佐官だったジェイク・サリバンらをイラン政府の代表と会談させ、ここからアメリカとイランの交渉は始まったと言われている。バーンズはアメリカとイランの交渉を象徴する人物だと言えるだろう。

 ドナルド・トランプ政権はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権の意向を受けてイランに対して厳しい姿勢で臨んできたが、そうした姿勢の変更があるかもしれない。

 しかし、オバマ、ヒラリー、バイデンらの背後にいるシオニストの一派、ネオコンは1980年代からイラクに続き、シリアとイランを壊滅させるとしてきた。バイデン政権がイランと友好的な関係を築くということは考えられない。イランは後回しにするということだろう。

 その直後、​1月13日にサマンサ・パワーがUSAID(米国国際開発庁)の長官に指名された​。この機関は非軍事の海外援助を行うとされているが、CIAの活動資金を流すことが重要な役割になっていることは広く知られている。

 USAIDのほか、CIAの資金はNED(民主主義のための国家基金)からNDI(国家民主国際問題研究所)、IRI(国際共和研究所)、CIPE(国際私企業センター)、国際労働連帯アメリカン・センター、そして手先の団体や人物へ流れていく。

 パワーはスーザン・ライスと同じように「人道」を口実にした侵略戦争を推進してきた。このふたりやヒラリー・クリントンはオバマ大統領に対し、リビア攻撃を強く迫ったことが知られている。

 オバマ大統領は中東や北アフリカへの侵略を正規軍ではなくムスリム同胞団やワッハーブ派を主力とする武装勢力を使って行うことを2010年8月に決め、PSD-11を出している。これを決めたチームの中にパワーも含まれている。「アラブの春」はこの計画に基づいて始まり、2011年春にはリビアとシリアで侵略戦争が本格化した。

 本ブログでも繰り返し書いてきたように、リビアやシリアで民主化勢力が暴力的に弾圧されていたとする話は嘘で、実際はアフリカを欧米から自立させようとしたことや石油資源が侵略の目的だった。現在、リビアは暴力が支配する破壊と殺戮の破綻国になっている。

 シリアでの戦争について、メルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の聖職者は2012年6月の段階で「​もし、全ての人が真実を語るならば、シリアの平和は守られる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実からほど遠い。​」と指摘、シリア政府軍が戦っている相手が外国からやってきた戦闘員だということも報告していた。

 リビアでは、地上で戦うアル・カイダ系武装集団と空爆を行うNATO軍の連携が機能し、2011年10月にムアンマル・アル・カダフィ体制は倒され、カダフィは惨殺された。そして戦闘員や兵器/武器はリビアからシリアへ運ばれた。2012年からアメリカをはじめとする侵略国はシリアへの攻勢を強めるが、その際にシリア政府を悪魔化して描くプロパガンダも激しくなっていた。そのことをメルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の聖職者は報告しているのだ。

 2012年5月にロシアの大統領がドミトリー・メドベージェフからウラジミル・プーチンへ交代したこともあり、NATO軍がシリアを攻撃することができない。そこで化学兵器話を西側の有力メディアは広め、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を売り出し、その凶暴さを宣伝して軍事介入を正当化しようとした。そうした中、2013年7月にスーザン・ライスは国家安全保障補佐官に就任、サマンサ・パワーは国連大使になった。ライスの師にあたるマデリーン・オルブライトはズビグネフ・ブレジンスキーの教え子で、オバマの兄弟弟子にあたると言える。オルブライトの好戦性は本ブログでも繰り返し書いてきた。

 好戦的だという点はバイデンも同じで、自分の政権にもシリコンバレーの巨大企業や金融資本のほか、戦争ビジネスやネオコンと関係の深いCSIS(戦略国際問題研究所)やCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)といったシンクタンクが次期政権の陣容や政策の決定に深く関与している。

 国防長官にはレイセオン重役で元米中央軍司令官のロイド・オースチンを就任させようとしている。情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務めた人物。​国務長官にはCSISのシニア・フェローだったアントニー・ブリンケンが決まり、ウェンディー・シャーマンが同省の副長官、ビクトリア・ヌランドが次官になる予定だ​。

 すでに本ブログでも書いたが、シャーマンが上級顧問を務めるオルブライト・ストーンブリッジ・グループはマデリーン・オルブライトが率いるビジネス戦略を提供する会社で、ヌランドも籍を置いていた。

 ヌランドは2013年から14年にかけてウクライナでバラク・オバマ政権が実行したクーデターを現場で指揮していた。当時は国務次官補だ。ネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)を使ったこのクーデターをホワイトハウスで指揮していたのが副大統領を務めていたバイデンである。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101150000/

15. 中川隆[-7316] koaQ7Jey 2021年2月16日 18:23:12 : 2Rqleo9YRc : OFhWL1kxNk5ZblU=[8] 報告
2021.02.16
バイデンの大統領就任でオバマ政権の中東侵略作戦が復活する可能性(1/2)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202102160000/


 アメリカにジョー・バイデン政権が登場して以来、世界的に軍事的な緊張が高まっているが、中でもシリアでの動きは目につく。​アメリカ軍が北東部にあるハサカで新たな軍事基地を建設している​と報道されているが、そこには戦闘員や物資を輸送するために滑走路も作られ、油田地帯に近いデリゾールでもアメリカ軍は新しい航空施設を建設しているという。

 イスラエル軍によるダマスカス周辺に対する攻撃も激しくなり、シリア政府が反発しているだけでなく、イラン側もイスラエルが一線をこれれば「後悔させる」と語っている。また​ロシア軍は地中海に近いラタキアにあるロシア軍のフメイミム空軍基地の滑走路を拡張して戦略爆撃機が離着陸できるようにした​という。

 バイデンが副大統領を務めていたバラク・オバマ政権は2010年8月にPSD-11を出し、ムスリム同胞団を中心とするジハード傭兵を使った侵略戦争を中東から北アフリカにかけての地域で始めた。2011年の2月にはリビア、3月にはシリアも戦場になる。侵略を正当化するため、オバマ政権は「独裁者」による「民主化運動」の弾圧を演出した。

 しかし、西側で主張された「流血の弾圧」を否定する情報は早い段階から流れていた。例えば、シリア駐在のフランス大使だったエリック・シュバリエによると、実際は限られた抗議活動があっただけで、すぐに平穏な状況になっていたという。

 その調査結果をシュバリエはパリへ報告したが、アラン・ジュペ外相はそれを無視しただけでなく、シリアのフランス大使館に電話して「流血の弾圧」があったと報告するように命じたという。

 その後も西側の政府や有力メディアはシリア政府による「民主化運動の弾圧」を盛んに宣伝、その情報源としてダニー・デイエムなる人物やロンドンを拠点とする「SOHR(シリア人権監視所)」を使っている。

 デイエムはシリア系イギリス人で、シリア政府による「流血の弾圧」を主張し、外国勢力の介入を求めていた。ところが2012年3月、「シリア軍の攻撃」を演出する様子を移した部分を含む映像がインターネット上へ流出してしまい、その実態が知られてしまった。シリコンバレーの巨大企業が検閲してもその事実を消し去ることはできない。

 SOHRは2006年にラミ・アブドゥラーマン(本名オッサマ・スレイマン)なる人物がイギリスで設立したのだが、その背後にイギリスの政府機関が存在している。イギリス外務省はSOHRに約19万5000ポンド相当の支援をしていることを認めたとイギリスの​デイリー・メール紙が伝えている​。

 デイエムのインチキが発覚した2012年3月当時、アメリカをはじめとする勢力はシリア侵略に集中しはじめていた。その前年の10月にリビアのムアンマル・アル・カダフィの体制を倒し、戦闘員や武器/兵器をシリアへ集中させるのだが、リビアの戦闘でNATO軍がアル・カイダ系武装勢力のLIFGと連携していたことが明確になってしまう。

 2001年9月11日以来、アメリカ政府は「アル・カイダ」をテロリズムの象徴的な存在にしていた。アル・カイダ系武装勢力のLIFGがNATO軍と連携していた事実は衝撃的なはずだが、一部の有力メディアが報道しただけで、西側では大して問題にされていない。

 アメリカにとって好都合なことに、「アル・カイダ」のリーダーだとされていたオサマ・ビン・ラディンは2011年5月2日にアメリカの特殊部隊によって殺されたことになっている。その段階で人びとの意識の中から「アル・カイダ」も消えたのかもしれない。

 シリア北部ホムスでは2012年5月に住民が虐殺されるのだが、西側の政府やメディアは政府軍が実行したと主張した。イギリスのBBCはシリアで殺された子どもの遺体だとする写真を掲載しているが、この写真は2003年3月にイラクで撮影されたの。オーストリアのメディアは写真を改竄し、背景を普通の街中でなく廃墟に変えて掲載していた。こうした西側有力メディアの偽報道をローマ教皇庁の通信社が伝えている。

 ホムスの虐殺を現地調査、報告したフランス人司教は、「​もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている​」としている。その後、そうした状況はさらにひどくなっている。

 こうした報告は流れたものの、アメリカなど侵略勢力は有力メディアを使ったプロパガンダで圧倒できると考えたようで、オバマ政権はシリアでの戦争を「政府軍と民主派の戦い」だと言い張り、内戦だと主張する。オバマ政権は「穏健派」を支援しているのだとオバマ大統領だと言い張る。

 ところが、この主張は​アメリカ軍の情報機関DIA​が否定している。2012年8月にホワイトハウスへ提出した報告の中で、反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団だと指摘、アル・カイダ系武装集団のAQI(アル・ヌスラと実態は同じだとしている)の名前も出している。オバマ大統領が言うところの「穏健派」とは、一般的に「過激派」と見なされているグループだとしているのだ。オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになると警告していた。

 この警告は2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)という形で現実になった。その年の1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、6月にはモスルが制圧されたのだ。

 モスル制圧の際にトヨタ製小型トラック、ハイラックスの新車を連ねたパレードを行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられたのだが、こうした戦闘集団の動きをアメリカの軍や情報機関は偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などで知っていたはず。そうしたパレードは格好の攻撃目標だが、アメリカ軍は動かなかった。

 2012年7月からDIA局長を務めていたのはマイケル・フリン中将。サラフィ主義者が支配する地域が出現するという警告がダーイッシュの登場で現実になったのだが、その結果、オバマ政権にとって目障りな存在になった。そして2014年8月に退役させられてしまう。(つづく)

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202102160000/


2021.02.16
バイデンの大統領就任でオバマ政権の中東侵略作戦が復活する可能性(2/2)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202102160001/


 バラク・オバマ政権はNATO軍、あるいはアメリカ主導軍をシリアへ侵攻させる口実として「化学兵器話」を使い始める。2012年8月、オバマ大統領は生物化学兵器の使用がシリアへの直接的な軍事介入の「レッド・ライン」だと宣言、同年12月には国務長官だったヒラリー・クリントンがシリアのバシャール・アル・アサド大統領は化学兵器を使う可能性があると語っている。

 そして2013年1月29日付けのデイリー・メール紙には、オバマ政権がシリアで化学兵器を使ってその責任をアサド政権に押しつける作戦をオバマ大統領が許可したという記述がイギリスの軍事関連企業ブリタム防衛の社内電子メールの中に書かれているとする記事が載った。(同紙のサイトからこの記事はすぐに削除された)

 その後、シリア政府軍が化学兵器を使ったとする話を西側の政府や有力メディアは何度か主張してきたが、いずれも嘘が明らかにされている。それでもアメリカ政府は同じシナリオを繰り返し、有力メディアはそれを垂れ流している。

 そうした化学兵器話の発信源のひとつがSCD(シリア市民防衛/通称白いヘルメット)。2013年3月にジェームズ・ル・ムズリエなる人物がトルコで創設した。設立資金の30万ドルはイギリス、アメリカ、そして日本から得たという。その後、西側のNGOやカタールを経由してアメリカ政府とイギリス政府から資金を受け取ったとされている。

 ル・ムズリエはイギリス軍の元軍人で、2000年に退役、その後オリーブ・グループという傭兵組織の特別プロジェクトの幹部になった。この組織は後にアカデミ(ブラックウォーターとして創設、Xeに改名、現在に至る)に吸収されている。

 2008年に彼はオリーブ・グループを離れてグッド・ハーバー・コンサルティングへ入り、アブダビを拠点として活動し始めるのだが、この段階でもイギリス軍の情報機関と緊密な関係を維持している。

 SCDはアル・カイダ系武装集団の医療部隊として活動してきたが、公開された映像から、そのメンバーは医療行為の訓練を受けていないと指摘する人もいる。

 また、SCDのメンバーがアル・カイダ系武装集団と重複していることを示す動画や写真の存在、アル・カイダ系武装集団が撤退した後の建造物でSCDと隣り合わせで活動していたことを示す証拠などがバネッサ・ビーリーやエバ・バートレットらによって確認されている。

 こうした実態をアメリカ政府も知っているようだ。​SCDのシリアにおける責任者ラエド・サレーをFBIは「テロリスト」だと認識、彼はアメリカへの入国を拒否されている​。

 オバマ大統領は2015年に戦争態勢に入る。政府を好戦的な布陣に作り替えたのだ。2月に国防長官がチャック・ヘーゲルからアシュトン・カーターへ交代、9月には統合参謀本部議長がマーチン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代している。

 ヘーゲルは戦争に慎重だったが、カーターは2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張した人物。シリアからバシャール・アル・アサド大統領を排除しようとしていたバラク・オバマ大統領とは違い、サラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたデンプシーはシリア政府と情報を交換していたと言われている。

 統合参謀本部議長が交代になった直後の9月30日にロシアはシリア政府の要請で軍事介入、ダーイッシュなど武装勢力の支配地域は急速に縮小していく。アメリカ主導軍と違い、ロシア軍は本当にダーイッシュやアル・カイダ系武装勢力を攻撃したのだ。アメリカの軍や情報機関はダーイッシュなどの主要メンバーを救出、クルドを新たな手先にした。必然的にSCDの出番も減る。そして2019年11月11日、SCDを創設したジェームズ・ル・ムズリエがトルコで死亡した。

 そのSCDがバイデン政権になってから活動を再開させたという情報がある。​ロシア国防省はSCDがシリアのイドリブで新たな挑発工作を目論んでいると警告​した。ハイアット・ターリル・アル・シャムの活動と関係がありようだ。

 軍事的に優位だったにもかかわらず、シリア政府軍が化学兵器を使ったとする話がSCDなどから流されていた2013年8月、ダマスカスの近くのゴータで爆発があった。

 攻撃の直後にロシアのビタリー・チュルキン国連大使は反シリア政府軍が支配しているドーマから2発のミサイルが発射されてゴータに着弾したと国連で説明、その際に関連する文書や衛星写真が示されたと伝えられている。

 その後、調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュや国連の元兵器査察官のリチャード・ロイドとマサチューセッツ工科大学のセオドール・ポストル教授を含むジャーナリストや学者によって化学兵器話は否定された。

 それでもオバマ政権は直接的な軍事侵略を実行しようとしていた可能性が高い。西側の有力メディアは9月の初めに攻撃が始まると推測していたが、実際、2013年9月3日に地中海の中央から東へ向かって2発のミサイルが発射された。

 この発射はロシアの早期警戒システムがすぐに探知、公表されるが、ミサイルはいずれも途中で海へ落下してしまう。イスラエル国防省はアメリカと合同で行ったミサイル発射実験だと発表しているが、この説明には疑問がある。事前に周辺国(少なくともロシア)へ通告せずに発射実験をするとは考えにくいからだ。何らかの手段、例えばジャミングでミサイルのGPSが狂って落下したと推測する人もいる。

 この当時、アメリカ軍はシリアの近くにある基地にB52爆撃機の2航空団を配備したほか、5隻の駆逐艦、1隻の揚陸艦、そして紅海にいる空母ニミッツと3隻の軍艦などを地中海に配備した。これに対抗してロシア政府は「空母キラー」と呼ばれている巡洋艦のモスクワを中心にしてフリゲート艦2隻、電子情報収集艦、揚陸艦5隻、コルベット艦2隻がシリアを守る形で配置されたとされている。

 その翌年にダーイッシュが出現、その残虐性が宣伝された。その残虐な武装集団と戦うという名目でNATO軍、あるいはアメリカ主導軍が軍事侵攻、シリア政府を潰すというシナリオだったのだろう。

 アメリカでオバマ政権の副大統領が大統領に就任、オバマ政権と同じことをする可能性がある。それに対する準備をシリア政府だけでなく、イランもロシアも始めている。(了)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202102160001/

16. 2021年7月29日 11:15:51 : 6D5ARNw16M : Qkh3WTBqZ1UyY00=[16] 報告
2021.07.29
米国のドローンを使った暗殺作戦の実態を内部告発した兵士に懲役45カ月
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202107290000/


 アメリカが行ってきた​ドローン(無人機)による暗殺作戦の実態を内部告発したダニエル・ヘイル元米空軍情報分析官に懲役45カ月の判決​が7月27日に言い渡された。ヘイルは2019年に極秘文書を記者に渡したという。

 2009年1月からアメリカ大統領を務めたバラク・オバマは翌年8月、ムスリム同胞団を主力とする体制転覆プロジェクトを決めた。そして出されたのがPSD-11。そして始まったのが「アラブの春」だ。そこにサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)が加わるのだが、その前、2009年の段階で​オバマ大統領はジョージ・W・ブッシュ大統領が始めたドローンを使った暗殺をスケールアップ​させている。

 暗殺のターゲットにはアメリカ市民も含まれ、そのひとりがイスラムの聖職者、アンワール・アル・アウラキだった。オバマ大統領は裁判を経ずに自国民を処刑する命令を出したことになる。アル・アウラキは2011年9月30日に暗殺され、その2週間後には彼の16歳になる息子も無人機のミサイルで殺されている。

 2012年4月にはCIA長官だったジョン・ブレナンがドローンを使った攻撃をパキスタン、イエメン、ソマリア、リビア、アフガニスタンを含むあらゆる場所で展開してことを認めたが、その暗殺作戦で相当数の市民が死傷している。「法の支配」という考え方は全く無視している。

 2011年の初めにはウィキリークスのジュリアン・アッサンジをアメリカ司法省は秘密裏に起訴している。彼が起訴された直接的な原因はイラクやアフガニスタンにおける戦争の実態を明らかにしたからだと見られている。

 そうした情報の中でも​2010年4月に公開されたアメリカ軍のAH-64アパッチ・ヘリコプターによる非武装の一団に対する銃撃の映像​は大きな要素だろう。この銃撃は2007年7月にバグダッドで引き起こされたのだが、その際にロイターの特派員2名を含む非武装の十数名が殺されている。

 アッサンジはエクアドルから亡命が認められ、ロンドンにある同国の大使館へ逃げ込んだが、2019年4月11日に大使館へ踏み込んだロンドン警視庁の捜査官によって逮捕され、現在はイギリス版グアンタナモ刑務所と言われているベルマーシュ刑務所で拘束されている。

 アメリカ政府はアッサンジの引き渡しを求めているが、もしイギリスの裁判所がアサンジのアメリカへの引き渡しを認めた場合、懲役175年が言い渡されるかもしれない。

 内部告発、つまり権力を握っている人びとが秘密にしている悪事を暴く行為は厳罰に処されるようになった。自分たちに都合の悪い話を知られたくないということだが、「リベラル」を自称する人の少なからぬ部分も内部告発を嫌がっているようだ。気づかないふりをしている。支配システムに従属しつつ「リベラル」を装うとするなら、内部告発は迷惑だろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202107290000/

17. 中川隆[-16667] koaQ7Jey 2021年9月01日 10:33:36 : H3n211rTP6 : U2ZZaGQvZXF4UWM=[23] 報告

2021.09.01
フリン元国家安全保障補佐官のクレジットカードをチェース銀行が解約する意味
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202109010000/


 チェース銀行は9月18日にマイケル・フリン元国家安全保障補佐官のクレジット・カードを解約すると本人に通告したようだ。同行に対する評判が落ちるリスクがあるからだという。

 フリンは陸軍中将で、2012年7月から14年8月にかけてアメリカ軍の情報機関DIAの局長を務めている。フリンがDIA局長に就任した頃、バラク・オバマ政権はシリアで政府軍と戦っていた武装集団への支援を強化していた。

 この支援活動は2010年8月にオバマ大統領がPSD-11を出したところから始まる。これはムスリム同胞団を使った政権転覆計画で、後に「アラブの春」と呼ばれるようになる。2010年12月にチュニジアで政権が転覆、11年2月にはリビア、3月にはシリアで侵略戦争が始まる。

 2011年10月にリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は崩壊、カダフィ自身は惨殺された。その際、アル・カイダ系のLIFGとNATO軍が連携していたことが判明する。地上ではLIFGが戦い、空からはNATO軍が攻撃していたのだ。地上にはアメリカやイギリスなど侵略黒幕国の情報機関が侵入していた。

 カダフィ体制が崩壊した後、戦闘員と武器/兵器はシリアへ運ばれている。その輸送工作で拠点になっていたのがベンガジのアメリカ領事館だった。すでにシリアでもアメリカの手先になっていたアル・カイダ系武装集団が存在していたのだが、そこにリビアからの戦闘員は合流することになる。その集団をオバマは支援していたわけだ。

 そうした中、​2012年8月にDIAはオバマ大統領に対してシリア情勢に関する報告書を提出​した。それによると、シリアで政府軍と戦っている武装勢力はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団で、戦闘集団の名称としてアル・ヌスラを挙げている。そのアル・ヌスラはAQI、つまりイラクのアル・カイダと実態は同じだともDIAは指摘している。オバマ大統領は「穏健派」を支援していると主張していたが、DIAはその主張を否定したのだ。

 また、そうしたオバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるともDIAは警告していた。その警告は2014年に入ってダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)という形で現実になる。そして2014年8月、オバマ政権の内部で孤立していたフリンは解任された。ちなみに、フリンは民主党の支持者だ。

 2014年にオバマ政権は世界制覇に向かって足を踏み出している。中東ではダーイッシュを出現させたが、その年の2月にウクライナでネオ・ナチを使ったクーデターを成功させ、9月から12月にかけて香港で「佔領行動(雨傘運動)」を展開して中国を揺さぶっているのだ。この勝負が裏目に出たことは本ブログで繰り返し書いてきた。

 その後、オバマ大統領はロシアとの関係を悪化させるため、さまざまな手段を講じ、任期が終わる直前の2016年12月には外交官35名を含むロシア人96名を追放している。

 その年の8月、ヒラリー・クリントンに近い​マイク・モレル元CIA副長官​(2011年7月1日から9月6日、12年11月9日から13年3月8日の期間は長官代理)はチャーリー・ローズのインタビュー番組に出演、そこでロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語る。司会者からロシア人とイラン人を殺すという意味かと問われると、その通りだと答えたのだ。

 実際、2016年11月8日にニューヨークのロシア領事館で副領事の死体が発見され、12月19日にはトルコのアンカラでロシア大使が射殺された。12月20日にはロシア外務省ラテン・アメリカ局の幹部外交官が射殺され、12月29日にはKGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見され、17年1月9日にはギリシャのアパートでロシア領事が死亡、1月26日にはインドでロシア大使が心臓発作で死亡、そして2月20日にはロシアの国連大使だったビタリー・チュルキンが心臓発作で急死している。その間、2016年9月6日にはウラジミル・プーチンの運転手が載った自動車へ暴走車が衝突、その運転手は死亡した。2015年11月5日にはロシア系のRTを創設した人物がワシントンDCのホテルで死亡したが、「変死」と表現する人は少なくない。

 2016年は大統領選挙の年で、ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプが争い、トランプが勝利する。そのトランプに安全保障問題のアドバイスをしていた人物がフリン元DIA局長。トランプが次期大統領に決まった後、フリンはロシアのセルゲイ・キスリャクと会い、オバマ政権がロシアに対して行っている「制裁」を話題にした。オバマの挑発に乗らず、自制して欲しいと伝えたようだ。そのフリンをアメリカの有力メディア、FBI、そしてCIAは激しく攻撃する。フリンはトランプ政権で国家安全保障補佐官に就任するが、2017年2月に解任されてしまう。フリンはヒラリーやオバマの背後にいる私的権力から嫌われているだけでなく、彼らの知られたくない事実を知っている。

 クレジット・カードを使えなくしたいほどフリンを嫌っているのだろうが、この決定はアメリカが目指している「新世界」の闇を垣間見せてくれた。「COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)」の騒動を利用して「デジタル・パスポート」を全人類に携帯させ、個人の言動を集中管理する計画がある。

 通貨が完全にデジタル化されると、カネの出し入れも「デジタル・パスポート」で管理される。私的権力が「好ましくない」と判断した人の銀行口座は凍結される恐れがある。フリンのクレジット・カードのように。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202109010000/

18. 中川隆[-15653] koaQ7Jey 2021年11月01日 12:27:22 : iqAOGccErg : SEp1OTlwWGlHaWs=[18] 報告
CIAがやっている事


Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/341.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1137.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/696.html

世界を支配しているCIA3派とは・・・・
http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/52001108.html

CIAとメディア
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/347.html

マスコミの偽情報 _ CIA は有力メディアを情報操作のために使っている
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/330.html

Google は CIA や NSA のIT部門 _ シリコンバレーが人々に知られたくない本当の姿
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/560.html

CIA の犯罪
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/147.html  
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1042.html

麻薬取引の黒幕はCIA
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/345.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/293.html

アフガニスタンの麻薬ビジネスを始めたのは19世紀の大英帝国、CIAに麻薬ビジネスを紹介したのも MI6
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1108.html

CIA が主催しているビルダーバーグ会議
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/753.html

CIAは丸裸、中国が全てを把握してる 2018年7月 2日
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/407.html

米国が裏で操るビットコイン価格、200万円から30万円まで売り崩したCIAの戦略とは
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/665.html

エルビス・プレスリーやジョン・レノンはCIAやFBIから危険視され、監視されていた
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/323.html

CIA のド・ゴール暗殺計画
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1119.html

プーチンは CIA右派のエージェトだった
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/363.html

日本の中のCIAエージェント
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/306.html
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/436.html

陰謀論大好き _ ♪高校生のブログ♪柏発信 日本のCIAエージェント一覧表(昭和天皇陛下)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/508.html

民主社会党(民社党)は CIA が野党分断の為に作った
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1169.html

ジャニー喜多川は、CIA工作員だった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/521.html

ロッキード事件にも関与 CIAでスパイを養成した日本人女性教官
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/597.html

陰謀論大好き _ 京都アニメーション集団放火殺戮事件でささやかれるCIA黒幕説
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/563.html
 

19. 2022年2月07日 06:59:02 : oCqatUkqPM : VzByNlhuRTcyRkE=[10] 報告

2022.02.07XML
バイデン政権の国務省報道官が抱えるCIAの闇
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202202070000/


 アメリカ国務省の報道官としてロシアとの軍事的な衝突を誘発しかねない深刻な主張をし、APのマット・リー記者から主張の根拠を問われて答えられなかったネッド・プライスは2006年から​2017年2月14日に辞表を提出​するまでCIAの分析官を務め、最後の時期にはNSC(国家安全保障会議)の広報官のポストにあった。辞表を提出した理由は新大統領のドナルド・トランプの下で仕事をしたくなかったからだ。

 NSCは安全保障、軍事、外交を決定する重要な場所で、議長は大統領が務める。大統領の安全保障補佐官も出席することになっているが、2017年1月に成立したトランプ大統領の補佐官、マイケル・フリンは出席できなかった。​CIAの妨害でクリアランス(国家の機密情報にアクセスできる資格)を取得できなかった​からである。その時、プライスはCIAの幹部としてNSCの広報官を務めていたわけだ。

 トランプの前のアメリカ大統領はバラク・オバマ。ロシアとの関係を悪化させようとしていた人物だが、2010年から中東から北アフリカにかけての地域でムスリム同胞団を使った体制転覆プロジェクトを推進、14年にはウクライナでネオ・ナチを使ってクーデターを実行している。

 ウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官によると、2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃されてから10日ほど後にペンタゴンを訪れたところ、国防長官の周辺で攻撃予定国リストが作成されていることを知る。そのリストにはイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、イラン、そしてスーダンが載っていたという。

 ジョージ・W・ブッシュ政権は2003年3月にイラクを先制攻撃してサダム・フセイン政権を倒したが、オバマはその後を引き継ぎ、2010年の後半に「アラブの春」を仕掛けた。2011年10月にリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は破壊され、並行してシリアも攻撃されたが、シリアは手強い。しかも2012年5月にロシア大統領へ返り咲いたウラジミル・プーチンがアメリカ/NATOのシリアへの本格的な攻撃にブレーキをかけた。

 オバマ政権はリビアからシリアへ戦闘員や武器/兵器を移動、集中させ、バシャール・アル・アサド政権の打倒に力を入れる。ムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)への支援を強化したのだ。

 それに対し、アメリカ軍の情報機関​DIAはこの政策が危険だとオバマ政権へ2012年8月に報告​する。その中で、反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団だと指摘、アル・カイダ系武装集団のAQI(アル・ヌスラと実態は同じだとしている)の名前も出している。オバマ大統領が言うところの「穏健派」とは、一般的に「過激派」と見なされているグループだとしているのだ。ちなみに、2012年7月からDIA局長を務めていたのは後にトランプが国家安全保障補佐官に指名するマイケル・フリン中将である。

 オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していたが、これは2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)という形で現実になる。その年の1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、6月にはモスルが制圧されたのだ。当初、この武装集団は首を切り落とす演出をするなど残虐さをアピールした。アメリカ/NATO軍の本格的な介入を正当化するためだったと見られている。

 2015年にオバマ大統領は政府を好戦的な布陣に作り替えた。2月に国防長官がチャック・ヘーゲルからアシュトン・カーターへ、9月には統合参謀本部議長がマーチン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代させている。

 ヘーゲルは戦争に慎重だったが、カーターは2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張した人物。サラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたデンプシーはシリア政府と情報を交換していたと言われている。

 デンプシーは2015年9月25日に議長から退くが、その5日後にロシア軍がシリア政府の要請で軍事介入、アル・カイダ系武装集団の支配地域を急速に縮小する。その中にはダーイッシュも含まれていた。その後、ロシア軍は兵器と戦闘能力の優秀さを世界へ見せつけることになる。この出来事は歴史の転換点だと言えるだろう。

 2016年の大統領選挙中からCIAやFBIの中枢にはヒラリー・クリントンを支援する勢力が存在、反トランプ工作も行われていた。後にこの工作は発覚、責任問題になりつつある。そのクリントンを支援していたマイク・モレルは2010年5月から13年8月にかけてCIA副長官を務めた人物。選挙期間中の2016年8月、​チャーリー・ローズのインタビュー​でロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語っている。その際、司会者からロシア人とイラン人を殺すという意味かと問われると、その通りだと答えた。

 実際、その後、ロシアの幹部外交官らが相次いで死亡している。例えば、2016年11月8日にニューヨークのロシア領事館で副領事の死体が発見され、12月19日にはトルコのアンカラでロシア大使が射殺された。

 12月20日にはロシア外務省ラテン・アメリカ局の幹部外交官が射殺され、12月29日にはKGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見され、17年1月9日にはギリシャのアパートでロシア領事が死亡、1月26日にはインドでロシア大使が心臓発作で死亡、そして2月20日にはロシアの国連大使だったビタリー・チュルキンが心臓発作で急死している。その間、2016年9月6日にはウラジミル・プーチンの運転手が乗った自動車へ暴走車が衝突、その運転手は死亡する。

 また、モレル発言の前、2015年11月5日にはアメリカ政府が目の敵にしてきたRTを創設した人物がワシントンDCのホテルで死亡している。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202202070000/

20. 中川隆[-12424] koaQ7Jey 2023年7月28日 03:50:31 : HigTgQHQvQ : Snp1TDVUTmhPSVU=[2] 報告
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2023年07月27日
怪しい側近に操られる大統領 / アメリカン・デモクラシーの実態
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68934207.html

軽い神輿になる大統領

Bernard Baruch & FDR 213Bernard Baruch & Winston Churchill 8823

( 左 : フランクリン・ローズヴェルト大統領とバーナード・バルーク / 右 : ウィンストン・チャーチル首相とバルーク )

  形式上、デモクラシーでは有権者が議員を選んでいるが、必ずしもその政治家が民衆の意思を反映しているとは限らない。特に、合衆国大統領の補佐官とかアドヴァイザー、政権の支柱となる閣僚には、大統領を操ったり、別の人物から指令を受けて動く奴もいる。疑惑の選挙でホワイトハウスの主人となったジョー・バイデンはその典型で、誰が見ても“操り人形”にしか思えない。政治に詳しくない庶民でも、「いったい、ジョーは誰の命令で動いているんだ?」と言いたくなる。

  バイデンが来日し、岩国の空軍基地を訪問した時、彼は信じられない「嘘(妄想)」を口にした。バイデンはアメリカ兵の前で、「私の息子ボーは、イラクで命を失いました」と。確かに、彼の長男であるボー・バイデン(Joseph Robinette Biden)は2008年にイラクへ派遣されたが、2009年には無事にアメリカに戻っている。帰還後、ボー・バイデンはデラウエア州の司法長官になったが、2015年5月30日、脳腫瘍のためメリーランド州のベゼスダ病院で亡くなった。

Biden 21344Joe & Beau Biden 2


( 左 : 痴呆症が進んだジョー・バイデン/ 右 : 息子のボー・バイデンと一緒のジョー・バイデン )

  ところが、ボケ老人と化したジョー・バイデンは、陸軍少佐のボーはイラクで戦死したと思っている。米国大統領を迎えた日本人ばかりでなく、アメリカ国民もバイデンの痴呆症にショックを受けていた。在日米軍の将兵なら、「こんな奴が最高司令官で、ウクライナ紛争について指令を出しているのか?」と疑ってしまうだろう。それにしても、息子の死を勘違いする父親なんて、普通の日本人じゃ考えられない。

Obama 12313(左 / 青年時代のバラク・オバマ)
  日本語を知らないアメリカ人でも、「担ぐなら、軽くて、ちょっとパーがいい」という戯れ言に同意するだろう。愚劣な“神輿(みこし)”は、ホワイトハウスにも収納されている。昔、腐敗の街「シカゴ」で黒人を動員していバラク・フセイン・オバマは、まさしく赤く染まった黒いマリオネット(marionnette)。この「コミュニティー・オーガナイザー(住民をオルグする者)」は、金融、軍事、外政、科学についての知識は空っぽだ。しかし、大衆を前にした演説だけは上手かった。黒い聴衆は、オバマが語る「夢」とか「希望」に大感激。とはいっても、オバマの言葉は空手形。主流メディアはオバマの雄弁さを褒め称えたが、名演説と言っても、白人に対する恨みが十八番(おはこ)なだけ。

  唖然とするのは、何の業績も無いオバマが、いきなり世界的に有名な『ハーヴァード・ロー・リヴュー(Harvard Law Review)』誌の編集長に選ばれたことだ。オバマは80名の編集員から選ばれたというが、こんなのは「有色人種優遇政策(affirmative action)」の一環だろう。(Fox Butterfield,‘First Black Elected to Head Harvard's Law Review,’The New York Times, February 6, 1990.)ハーヴァード大学の名物法学者であったロスコー・パウンド(Roscoe Pound)が生きていたら、きっと猛反対したはずだ。たぶん、墓の中で眠るジェイムズ・マディソン(James Madison)やジョセフ・ストーリー(Joseph Story)、ジェイムズ・ケント(James Kent)、ジェイムズ・ランディス(James McCauley Landis)も目が覚めてしまうだろう。(ちなみに、東京生まれのランディスは、ハーヴァード・ロー・スクールの総長や証券取引委員会の会長を経て、ジョン・F・ケネディー大統領の法律顧問になった。)

Joseph Story 1James Kent 1Roscoe Pound 1James Landis 11


(左 : ジョセフ・ストーリー / ジェイムズ・ケント / ロスコー・パウンド / 右: ジェイムズ・ランディス )

  日本の地上波テレビは一切報道しなかったが、オバマは悪名高いテロリストのビル・エアーズ(William Ayers)の教え子だ。オバマが執筆したという自伝『Dreams From My Father』は、実質的にエアーズによる代筆だった。2009年10月のインタヴューで、エアーズ自身が暴露したので、オバマは赤っ恥をかいている。(‘Terrorist Ayers Confesses Sharing Obama's 'Dreams', Investor's Business Daily, November 26, 2013.)でも、意外と黒人からの非難は無い。おそらく、「黒人枠」でハーヴァード大学やシカゴ大学のロー・スクールに潜り込んだ、と勘ぐっているんじゃないか? だいたい、黒人の劣等生は、いくら頑張っても“感動的”な文章なんて書けない。ただし、マイク・タイソン(有名なプロ・ボクサー)やクリス・ロック(漫談師・俳優)と比べたら、ヤバマはちょっとだけ“知的”なのかも。

Robert Rubin 213Bill Ayers 382Obama 6632


(左 : ロバート・ルービン / 中央 : ビル・エアーズ / 右 : 「優秀な学生」と評されたバラク・オバマ )

  オバマが歩んだ出世街道には色々な導師がいて、有名な世話係といえばユダヤ人のロバート・ルービン(Robert Rubin)だ。そして、大統領選挙の出馬前にはズビグニュー・ブレジェンスキー(Zbigniew K. Brzezinski)に紹介され、この大御所が後見人のようになっていた。彼はオバマがズル編入したコロンビア大学で教鞭を執っていたが、カーター政権が誕生すると国家安全保障担当の補佐官になった。ちなみに、ブレジンスキーは1972年に『ひよわな花 日本』という本を出版しており、50年近く前の古本にもかかわらず、市場では高値になっている。

Cyrus Vance 724Jimmy Carter 43Zbigniew Brzezinski 001


( 左 : サイラス・ヴァンス / 中央 : ジミー・カーター / 右 : ズビグニュー・ブレジェンスキー )

  今では懐かしいが、「人権外交」という愚かな方針で馬鹿にされたジミー・カーターは、大統領選前、ワシントンのヘドロに染まっていない“クリーン”なイメージを“売り”にしていた。ところが、大統領に当選するや否や、タウンミーティングで述べた言葉を翻し、自身の政権をエスタブリッシュメントで塗り固め、民衆の期待を裏切る人事を行っていた。

  例えば、国務長官にはアヴェレル・ハリマンの部下であったサイラス・ヴァンス(Cyrus Roberts Vance, Sr.)が就任し、財務長官にはヴェルナー・マイケル・ブルーメンタール(Werner Michael Blumenthal)が選ばれた。彼はドイツから逃れてきたユダヤ人。国防長官にはユダヤ人で核物理学者のハロルド・ブラウン(Harold Brown)が任命され、エネルギー省の長官には、これまたユダヤ人が選ばれ、ニクソン政権で国防長官、フォード政権でCIA長官を務めたジェイムズ・シュレッシンジャー(James Rodney Schlesinger)が就任する。複雑怪奇な外政となればカーターの不得意分野で、三極委員会(Trilateral Commission)にお任せの状態だった。ブレジンスキーと同じく、ブルーメンタールやブラウン、ヴァンスは、デイヴィッド・ロックフェラーが牛耳るCFR(外交問題評議会)のメンバーだった。

Werner Michael Blumenthal 1Harold Brown 1James Schlesinger 1Henry Morgenthau Jr 2133


( 左 : ヴェルナー・マイケル・ブルーメンタール / ハロルド・ブラウン / ジェイムズ・シュレッシンジャー / 右 : ヘンリー・モーゲンソー・ジュニア)

Harry Dexter White 213( 左 / ハリー・デクスター・ホワイト )
  フランクリン・デラノ・ローズヴェルト(FDR)の場合も同じで、彼の周りには“いかがわしい”奴らがズラリと顔を並べていた。例えば、財務長官には恩返しということでヘンリー・モーゲンソーの倅(せがれ)であるヘンリー・モーゲンソー・ジュニア(Henry Morgenthau, Jr.)が就任し、その部下にはハリー・デクスター・ホワイト(Harry Dexter White)がいた。彼は「ジュリスト(Jurist)」なるコード・ネームを持ち、NKVD(ソ連の秘密警察)のエージェントであった。このユダヤ人は「ハル・ノート」の素案を書いた財務官僚で、日米の両国で悪名高い。

  ところが、京都産業大学の教授を務めていた須藤眞志(すどう・しんじ)は、肝心な点を見逃していた。彼は著書の中でホワイトについて解説したが、「ジュリスト」がユダヤ人であることに言及していないのだ。(須藤眞志『ハル・ノートを書いた男 日米開戦外交と「雪」作戦』文春新書、平成11年、pp.126-127.を参照。) 日本の大学教授や歴史家というのは、民族差別や人種偏見に対する非難を恐れているのか、ユダヤ人に対する批判が甘く、歐米の左翼学者が述べたことを日本語で繰り返すだけの九官鳥が多い。

  州知事や学長から成り上がったウッドロー・ウィルソン大統領には、「大佐」と呼ばれていたエドワード・マンデル・ハウス(Edward Mandell House)が影のように纏わり付いていた。ハウス大佐と似たような“調教師”がローズヴェルト大統領にも附いていて、それがルイス・マクヘンリー・ハウ(Louis McHenry Howe )というジャーナリストで、“小妖精(elfin)”と呼ばれた政治顧問だ。ルイス自身は大統領に仕える「無名の士(no-man)」と述べていたが、FDRに及ぼす影響は甚大だった。Julie M. Fenster, FDR's Shadow : Louis Howe, The Force That Shaped Franklin and Eleanor Roosevelt, New York : St. Martin's Press, 2009, p.222.) しかも、彼はエレノア夫人のアドヴァイザーにもなっていたから凄い。

Edward Mandell House 2133Louis McHenry Howe 213FDR & Eleanor 2143


(左 : エドワード・マンデル・ハウス / 中央 : ルイス・マクヘンリー・ハウ / 右 : エレノア夫人とフランクリン・ローズヴェルト大統領)

  もっとビックリするのは、選挙後、ハウが大統領の家族と一緒にNYのオルバニーからホワイトハウスに移り、二階のリンカン・ベッドルーム(Lincoln Room)に陣取っていたことだ。(Jean Edward Smith, FDR, New York : Random House, 2007, p.334.)白亜館の主人たるFDRは、朝8時頃起きると、ベッドで朝食を取り、食べながら「New York Times」や「Herald Tribune」「The Washington Post」「Chicago Tribune」といった新聞に目を通していた。そして、ルイス・ハウが用意したファイルを受け取っていたそうだ。ハウはこれを「日報ラッパ(Daily Bugle)」と呼んでいた。奇妙な関係に思えてしまうが、FDRが髭を剃ったり、着替えをしたり、タバコをふかしている時も、ハウはずっと大統領の側にいたらしい。シャーロック・ホームズとドクター・ワトソンじゃあるまいし・・・。

  FDRの影法師みたいな立場のルイス・ハウだが、その異様な人相と違い、家柄は結構よかった。

  父親のエドワード・ポーター・ハウ(Edward Porter Howe)は元陸軍の大尉で、除隊後は不動産やベンチャー・ビジネスに乗り出す冒険家であった。しかし、商人の才能は無かったようで、大尉の家族は貧乏生活に転落する。だが、「腐っても鯛」というか、失敗にめげない軍人魂は健在で、彼は友人からお金を借りて、NY州のサラトガで発刊される弱小の地元紙『Sun』を買収した。ジャーナリストで満足できないエドワードは、次第に政治への野心を抱くようになり、民衆党員としてインディアナ州の上院議員を目指すが、あえなく落選。

  それでも、政界への熱意を断念できず、スティーブン・グローバー・クリーヴランド(Stephen Grover Cleveland)を支援する。この応援が功を奏したのか、エドワードはサラトガの郵政局長という役職を得ることが出来た。しかし、人生には山あり谷ありだ。武士の商法といえばそれまでだが、「Sun」の経営は上手く行かず、最終的に売却する破目に。息子のルイスも相当な苦労をしたそうだ。

 「アメリカ貴族」とも言えるFDRと同じく、ルイス・ハウも“そこそこ”名のある家族の出身だった。父親のエドワードは血筋が良く、彼の祖先は独立戦争以前から新大陸に渡ってきたそうだ。最初はコネティカットに住んでいたが、独立戦争後にヴァーモントに移ったそうである。

  ルイス・ハウの母親、エリザ・ブレイク・レイ(Eliza Blake Ray)も名門の出身で、父親のジェイムズ・ミッチェル・レイ(James Mitchelle Ray)は、インディアナポリスにある歳入庁で副長官職を拝命していた。エリザの母、マリア・レベッカ・コー(Maria Rebecca Coe)の祖先も毛並みが良く、祖先の一人であるレベッカ・クック(Rebecca Cook)は、「メイフラワー号」で新大陸にやって来たフランシス・クック(Francis Cook)の子孫であるという。

  両親の家系から観れば、ルイス・ハウは西歐系のサラブレットに見える。しかし、その容姿はお世辞にも魅力的とは言えず、幼い頃には喘息を患う虚弱体質の児童であった。彼の顔写真を目にすると、「皮膚病の痕があるのか?」と思えてしまうが、これは彼が少年の時に“やらかした”自転車事故の“結果”だ。無謀にも、ルイスはブレーキの無い自転車に跨がり、スピードを出していい気になっていた。ところが、ひょんな事で彼は転んでしまい、顔を地面に叩きつけることに。これが原因で、ルイス少年には一生涯「顔」に残る傷が出来てしまった。第二次大戦中、ドイツ軍でコマンド部隊を率いていたオットー・スコルツェニー(Otto J. A. Skorzeny)中佐みたいに、大学時代の決闘で左頬に傷が出来たのなら自慢になるけど、自転車から転げ落ちて傷が出来たんじゃ女の子に自慢できないし、何よりも格好悪い。

Louis McHenry Howe 882(左 / 大きいカラーが特徴のルイス・ハウ)
  後に、政界で“有名人”となったルイスは、その人相と人目を引く大きなカラーで著名になった。確かに、当時のアメリカ人男性は硬いカラーの服を着ていたが、ルイスの襟カラーは特大であった。それゆえ、周囲の者は嘲笑うかのように、彼を「ルイス・ザ・ジャイアント・カラー(Louis, The Giant Collar)」と呼んでいたそうである。

  ある人々からは「中世の妖怪(mediaeval gnome)みたいだ」と評されたルイス・ハウは、その容姿も風変わりであったが、個人的な趣味も尋常ではなかった。1970年代のヒッピーじゃあるまいし、彼は自分の部屋で香を焚く事があったらしい。知人によると、彼の部屋に充満する煙とタバコの臭いは相当キツかったそうだ。一般人から見れば、ルイスは奇妙な側近に思えてしまうが、よく判らない事情でローズヴェルトの指南役(guru)となっていた。NYの五番街にある邸宅で大統領と一緒に暮らすこともあったらしい。もちろん、女房のエレノア・ローズヴェルト夫人は承知の上だ。しかし、母親のサラ・デラノ・ローズヴェルトは、息子に変な影響が及ぶのでは、と心配していたという。

Sara Delano Roosevelt 213Harry Hopkins 111Jesse Strauss 1Oscar Solomon Straus 1

(左 : サラ・デラノ・ローズヴェルト / ハリー・ホプキンス / ジェシー・I・シュトラウス / 右 : オスカー・ソロモン・シュトラウス )

  このルイス・ハウが1936年4月に亡くなると、その後釜に納まったのは、あのハリー・ホプキンス(Harold Lloyd Hopkins)だ。ホプキンスはヤルタ会談で常に大統領に付き添い、そっと耳打ちする補佐官として有名だった。それ以上に注目すべきは、ホプキンスがエレノア夫人とも親しい関係で、二人とも赤い進歩派だった点である。ホプキンスはユダヤ人ではなかったが、彼をFDRに紹介したのは、有名な百貨店「メイシーズ(Maycy's)」の社長を務めたジェシー・I・シュトラウス(Jesse Isidor Straus)であった。このユダヤ商人は、ローズヴェルト大統領と親しく、後に駐仏アメリカ大使になっている。ちなみに、彼の叔父は、ユダヤ人で初の商務長官になったオスカー・ソロモン・シュトラウス(Oscar Solomon Straus)である。1921年、オスカー・シュトラウスは進歩党から出馬してNY州知事を狙うが、やはりユダヤ人じゃ人気が出ないのか、有権者の支持を得られず失敗に終わっている。でも、米国ユダヤ歴史協会(American Jewish Historical Society)の総裁にはなれた。

FDRの背後で動くユダヤ人

Bernard Baruch 7732( 左 / バーナード・バルーク)
  ホプキンスとは違う立場で、FDRに影響を与えたのは、ウォール街の大物と評されたバーナード・バルーク(Bernard Mannes Baruch)だった。このユダヤ人の投資家は、第一次世界大戦の前から裕福で、100万ドル以上の財産があると囁かれていた。戦後はその資産が2億ドルに膨れ上がったんじゃないか、とも言われていたから凄い。彼はウィルソン大統領のアドヴァイザーになると、1918年に「戦時産業局(War Industries Board)」の局長に就任し、軍需物資のビジネスで一儲けしていた。

  1930年代になると、いつの間にか大統領の顧問に登り詰めており、ウィンストン・チャーチルが訪米すれば、真っ先に密談をする重鎮になっていた。やはり、チャーチルはユダヤ人と反りが合う。バーナード・バルークの出自を調べてみると、典型的なユダヤ移民の子孫であることが判る。自伝を出版したバルークは、自らをサウス・カロライナ生まれの“アメリカ人”と称していたが、本質的にはコスモポリタンのエイリアンだろう。

  アメリカ版のシャイロックたるバルークは、父と母の家系からもユダヤ人であることは明白だ。父親のサイモン・バルーク(Simon Baruch)は、1840年7月29日、ポーランドのシュバジェンツ(Swarzendz / Schwersenz / 当時はドイツ領)で生まれたが、彼が自身の祖先について話すことは滅多に無かったそうだ。(Bernard Mannes Baruch, Baruch : My Own Story, New York : Henry Holt and Company, 1957, p.3.) サイモンの父、つまりバーナードの祖父に当たるベルンハルト・バルーク(Bernhard Baruch)は、ラビを排出した家系で、スペインに住んでいたセファラディー系のユダヤ人であったという。孫のバーナードによると、バルーク家はポーランドとロシアの系統が融合した血筋らしい。(「バルーク」というファースト・ネームは、この祖父から由来するそだ。)

  シュバジェンツで生まれ育ったサイモン・バルークは、プロイセン軍に引っ張られるのが厭で、ドイツ領のポーランドを離れ、1855年にアメリカへ渡ってきた。彼は15歳の時、ポーゼンのギムナジウム(日本で言う高等中学校)に通っていたが、徴兵に怯えたので、遠く離れた米国に逃れた、という訳だ。当時から、アメリカはユダヤ人の「避難所」になっており、ユダヤ人は拒絶されることもあったので、「ポーランド人枠」や「オーストリア人枠」を利用して、偽装入国することもあった。ユダヤ人というのは世界各国に同胞が散らばっており、一匹狼が見知らぬ土地に流れ着いても、何らかの「手助け」を売ることができる。

  サイモンも新天地の米国で頼りになる同胞がいて、それがサウス・カロライナ州のカムデン(Camden)に住み、そこで小さな雑貨店を営むマンネス・バウム(Mannes Baum)であった。(バルークのミドル・ネームである「マンネス」は、このユダヤ商人のファースト・ネームから貰った名前である。)

  徴兵逃れのサイモンは、バウムの女房からその才能を認められ、チャールストンにある医学カレッジ(South Carolina Medical College)に進むよう勧められたという。サイモンは後にヴァージニア州リッチモンドにある医学校(Medical College of Virginia)にも通い、そこでも医学を勉強したそうだ。ところが、移住先のアメリカで南北戦争が始まると、医学を修めたサイモンは、歩兵とならず得意分野を活かしてアシスタントの軍医になった。(上掲書、p.5.)ヘンリー・キッシンジャーのように“軍歴”を持つユダヤ人は珍しくないが、勇猛果敢な戦士というより、外国語を駆使する情報収集係とか、武器や弾薬を配達する兵站係というのが多い。日本に来たチャールズ・ケーディス(Charles Louis Kades)も、激戦を経た陸軍の大佐じゃなく、軍服を着た「弁護士」上がりの役人だった。 

  プロイセンの軍隊を嫌ったサイモンは、ロバート・リー将軍が率いる南軍に属したが、戦争の事については息子にあまり喋らなかったそうである。確かに、剣じゃなくメスを握ったアシスタントじゃ華々しい功績は無いし、北軍に捕まった時の惨めな“体験”では話にならない。ただし、サイモンは1864年7月に「軍医(Surgeon)」に昇格し、ノース・カロライナ州のトマスヴィルに派遣されたという。でも、激務のせいか、チフスに罹ってしまった。高熱にうなされたサイモは、敵軍に捕まってしまい、一巻の終わりかと思いきや、あっけなく釈放された。ただし、本人が知らないうちに解放されたというから驚く。何とも情けない話だが、ユダヤ人の「軍人」には、これといった“武勇伝”が無い。

  バーナード・バルークを産んだイザベラ・ウルフ(Isabelle Wolfe Baruch)もユダヤ人で、彼女の先祖はアイザック・ロドリゲス・マルケス(Isaac Rodriguez Marques)というセファラディー系の移民であった。アイザックは1690年代に新大陸のニュー・ヨークに住み着き、ヨーロッパとアングロ・アメリカ、そしてラテン・アメリカを行き来する貿易で生計を立てる船主だった。(上掲書、p.13.)このアイザックが何処で生まれたのか判らないが、ジャマイカ生まれという推測もある。確かなのはスペインやポルトガルにいたユダヤ人という点だけである。

  独立戦争が起こる前、アメリカ大陸にはイギリス人やオランダ人の奴隷商がいた。しかし、奴隷を扱う貿易商はヨーロッパ人だけじゃなく、数は少なかったがユダヤ人にもいた。アイザックも所有する「ドルフィン号」でアフリカ黒人を輸送していたそうだ。アイザックにはアイザック・マークス(Isaac Marks)という孫がいたそうで、このアイザックにはサミュエル(Samuel)という息子が生まれていた。サミュエルにはデボラ(Deborah)という娘がいて、このデボラ・マークスはチャールストンでラビを務めるハートウィッグ・コーエン(Hartwig Cohen)と結婚した。

  デボラとハートウィッグの間には、サラ(Sarah Cohen)という娘が生まれ、彼女がバーナード・バルークの祖母となる。サラはセイリング・ウルフ(Saling Wolfe)と結婚し、子供を13人もうけるが、そのうちの三人は夭折したそうだ。バーナードの母となるイザベルは、ウルフ家の長女であった。父親のセイリングは裕福な奴隷貿易商人であったようで、孫のバーナードによると、田園地帯に住むイギリス紳士(English country squire)のように見えたそうだ。(上掲書、p.19) でも、実際はイギリス人の地方名士を真似ただけのユダヤ成金じゃないのか?

  イザベラ・ウルフは戦争から戻ってきたサイモン・バルークと結婚し、四人の息子を産んでいた。長男がハートウィッグで、次男が投資家になるバルークだ。三男がハーマンで、末っ子がセイリングという名前だった。

  「バンチ(Bunch)」というニックネームで呼ばれたバーナード少年は、南北戦争で疲弊したカムデンに住んでいたが、比較的裕福な家庭で育っていた。彼は快適な環境で暮らし、家には黒人の乳母であるミネルヴァ(Minerva)が仕えていたという。子供達は彼女になついていたらしい。ミネルヴァは結婚していない、つまり夫がいないのに、なぜか子供を5人産んでいた。彼女はバーナードの母親イザベラに、よく謝っていたそうで、「奥様、私はまた過ちを犯してしまいました」というのが口癖だった。

  黒人家庭は今も昔も複雑で、親が違う兄弟とかは珍しくない。両親・祖父母さえはっきりしない黒人も多く、風邪かと思ったら妊娠で学校を休む女子高生もいるから、日本人だと天を仰ぎたくなる。白人家庭で育った黒人の養子なんかはもっと複雑だ。精神的には「白人」となるが、鏡に映った顔を見れば「黒人」ということが厭でも判る。本当に気の毒だけど、養子の黒人は自分が何者なのかも判らないまま大きくなる。学校で「アメリカ史」を習っても、黒人にしたら「外国史」に過ぎず、“祖先”の過去を物語った歴史じゃない。カルフォルニアやニュー・ヨークでは、奴隷制の賠償金を要求する黒人がいるけど、祖先が誰なのか判らぬまま請求するなんて無茶だろう。しかも、「一人当たり120万ドルよこせ」なんて法外だ。(Cheyanne M. Daniels,‘Inside a California proposal to pay $1.2 million in reparations to Black Americans, ’The Hill, May 4, 2023.)

  脱線したので話を戻す。当時のサウス・カロライナ州や他の南部地域でも、中流の白人家庭には黒人の女中や乳母、小作人などが普通にいて、BLM運動が勃発するような雰囲気じゃなかった。黒人もちゃんと“身分”を弁えていたから、あえて白人の旦那衆と揉め事を起こそうとは思わなかった。バルーク家も当然の如く黒人の召使いを雇っていたから、リベラル・メディアを牙城とするユダヤ人は、なるべく過去に触れないよう注意している。ましてや、奴隷商人なんてNGだ。

  バーナード・バルークは自伝の中でミネルヴァから聞いた話を紹介している。当時の南部黒人で“幽霊”や“お化け”を信じている者は少なくなかった。ミネルヴァによると、黒人は「hants(森に住む怪物で、人間を拷問したり襲ったりする)」を信じており、原始的な迷信に怯えていたという。黒人は自宅にある窓ガラスを嫌っていたという。(上掲書、pp.30-31) なぜなら、窓越しに「hants」が部屋の中を覗いている、と信じていたからだ。現在の黒人は馬鹿にするけど、昔の黒人は「hags(普通の人間を装うお化け)」や「boo-daddies(魔術師の医者が受肉化した妖怪)」などを信じていた。


Curtis Dall 4432
( 左 / カーチス・ドール)
  ウォール街やワシントンには、得体の知れないフィクサーやユダヤ人の富豪が蠢(うごめ)いている。彼らは大恐慌の最中でも私腹を肥やすし、戦争となれば欣喜雀躍だ。元ボクサーのバーナード・バルークも、銭儲けに関しては敏感で、サメよりも速く、ハイエナよりも貪欲だった。彼はFDRの娘アンナと結婚したカーチス・ドール(Curtis B. Dall)に親切で、FDRの娘婿に銭儲けのヒントを与えたそうだ。

  このドール氏は第一次世界大戦の時、海軍航空隊に属する少尉として海外に派遣され、戦後は証券業界に入って、リーマン・ブラザーズやメリル・リンチの役員になったそうだ。(退役した時は大佐になっていた。)興味深いのはドール氏が出逢った人々で、彼は政財界の重要人物と接していたそうである。

  例えば、1927年頃、勤め先のリーマン・ブラザーズにクーン・ローブ社(Kuhn, Loeb & Co.)のフレデリック・ウォーバーグ(Feredric Marcus Warburg)が入ってきたという。後にクーン・ローブのパートナーになるフレデリックは、ドール氏の仕事を手伝ってくれたそうで、仕事の合間には社会問題や戦争の話をしたそうだ。こういう間柄になったので、ウォーバーグ家の御曹司は、同僚のドールに一族の逸話を教えてくれたという。1918年11月、フレデリックの伯父でドイツに住むマックス・ウォーバーグ(Max Warburg)は、皇帝直属のシークレット・サーヴィスで働く隊員だった。停戦後、マックスは50万ドルの金塊をドイツからロシアに運び、レオン・トロツキーに渡したそうだ。(Curtis B. Dall, FDR : My Exploited Father-In-Law, Tulsa : Christian Crusade Publications, 1967, p.29.)

  「ウォバーグ家の歴史」を一族の者から直接聞くことが出来たというのは本当に貴重なことだ。伝聞とはいえ、フレデリックの話は本当だろう。何しろ、彼の父親はフェリクス・M・ウォーバーグ(Felix M. Warburg)だし、母親はジェイコブ・シフ(Jacob Schiff)の娘であるフリーダ・シフ(Frieda Schiff)ときている。まさにユダヤ人富豪のサラブレッドといったところだ。

Frederick Warburg 1Frieda Schiff Warburg 1Felix M Warburg 1Max Warburg 2

(左 : フレデリック・ウォーバーグ / フリーダ・シフ / フェリクス・M・ウォーバーグ / 右 : マックス・ウォーバーグ)

  ドール氏は別のエピソードも紹介していた。彼がグッド・ボディー社に勤めていた頃、岳父の顧問を務めていたバーナード・バルークと面会する機会を持ったという。最初は緊張したが、段々と打ち解け合い、ドール氏は投資物件の話題を持ちかけてみた。例えば、「ナショナル・デイリー・カンパニーの株について、どう思うか?」と尋ねてみたそうだ。しかし、返ってきた答えは凡庸な意見で、これといった特ダネではなかった。バルークは素っ気なく、「素晴らしい会社だから、いい投資になるでしょう」と言うばかり。これでは何のアドヴァイスにもならない。

  ところが、落胆して沈黙するドール氏を哀れんだのか、バルークは突然「ドールさん、私は銀が好きなんです」と言い出した。最初、何を意味するのか解らなかったドール氏は、「そうなんですか?」と訊くしかなく、ただポカンとしていたそうである。バルークは彼に向かって、「事実、私は世界市場で流通する銀の16分の5を持っているんですよ(In fact, I own about 5/16ths of the world's visible supply of silver.)」と伝えていた。勘の鈍いドール氏はピンとこなかったようで、「それは大変な量ですね」としか応えなかった。バルークも「ええ、とてもたくさんの銀ですよ」と繰り返すだけだった。

  この会話は「客人が到来した」との執事の連絡で中断されてしまった。しかし、バルークの助言を真剣に考えなかったドール氏は、数ヶ月後にバルークの意味が分かるようになる。何と、米国議会は公開市場で扱われる銀の購入価格を二倍にしてもいい許可を財務省に与えたのだ。(FDR : My Exploited Father-In-Law, p.74.) この知らせを受け、支那では農民や商人が大騒ぎとなった。なぜなら、農産物や商品との交換で、米国から受け取る銀の量が半分になるからだ。物価の急激な高騰は、他の国々でも大災難をもたらした。もしも、あの時、ドール氏がバルークの“ヒント”に従って銀を購入していたら、彼はかなりの利益を手にしていたに違いない。

  「格差社会」というのは何処の国にもあって、裕福な者はその富を更に増やすことができる。なぜなら、彼は様々な人脈を使ったり、その高い地位を利用して、“上質なインサイダー情報”を得ることができるからだ。ローズヴェルト政権で隠然たる権力を誇るバルークも、内部情報を摑んで自分の富を増やしていた。

  よく「類は友を呼ぶ」というが、バルークも同類のユダヤ人と組んでいた。彼はユージン・マイヤー(Eugene Isaac Meyer)を誘って、1915年、アラスカにある「ジュノー金鉱会社(Alaska Juneau Gold Mining Company)」に投資を行っていたのである。ユージン・マイヤーは、フランス系ユダヤ人のビジネスマン、マルク・ユージン・マイヤー(Marc Eugene Meyer)の息子であった。マルクは雑貨店から金融業界の大手になった「ラザード・フレール(Lazard Frères)」の社長を務めていた。息子のユージン・ジュニアは、いかにもユダヤ人らしく、マスメディアに食指を伸ばし、経営難に陥っていた「ワシントン・ポスト」紙を買収した。彼の娘であるキャサリン・マイヤー(Katherine Meyer)は父の跡を継ぎ、ピューリッツァー賞をもらう名物オーナーになっていた。彼女はフィリップ・グラハム(Philip Graham)と結婚し、社長夫人の「キャサリン・グラハム」として新聞社に君臨する。

Eugene Meyer 111Katherine Meyer Graham 1Philip Graham 214


(左 : ユージン・マイヤー / 中央 : キャサリン・マイヤー ・グラハム / 右 : フィリップ・グラハム )

  商売上手なバルークは、以前から金の重要性に目を附けており、1933年2月まで、コツコツと金塊を買い漁っていた。彼はニュー・ヨークにある銀行の地下室(金庫)に、66本の光り輝く延べ棒を貯め込んでいたそうだ。(Jordan A. Schwarz, The Speculator : Bernard Baruch in Washington, Chapel Hill : The University of North Carolina Press, 1981, p.296.)ところが、間もなくバルークの“貯金”は停止する。なぜなら、フランクリン・ローズヴェルト大統領が1933年4月に大統領命令を発し、アメリカ国民が所有する金(ゴールド)を巻き上げることにしたからだ。

John Garner 11(左 / ジョン・N・ガーナー)
  テキサス州の下院議員からローズヴェルト政権の副大統領にまで登り詰めたジョン・N・ガーナー(John Nance Garner)は、元々テキサスの銀行家であった。しかし、バールークとは“反り”が合わず、それほど親しい関係にはならなかった。彼はインサイダー情報で儲けているバルークをからかうつもりでFDRに質問を投げかけたという。「大統領、我々の友人の中には、大量の金を保有する者がいるんですよ」と。すると、FDRは「誰なんだい?」と尋ねた。ガーナーは嬉しそうに答え、「バルークですよ! 私は彼が金塊を山のように貯め込んでいるのを知っているんです」と述べたそうだ。(上掲書、p.297.)

  後に、FDRはコーネル大学のジョージ・ウォーレン(George Warren)教授の勧めもあってか、バルークが喜びそうな方針を発表した。何と、合衆国政府が新たに採掘された金を市場価格を上回る値段で、しかも固定価格で買い取ることを明らかにしたのだ。これなら、バルークはボロ儲けとなる。事実、バルークは自伝の中で儲けたことを認めているのだ。(Baruch : My Own Story, p.230.)

Joseph Robinson 1(左 / ジョセフ・ロビンソン )
  ところが、大儲けしたユダヤ人には心配事があった。所得が増えれば税金も増える。そこで、バルークはアーカンソー州選出の上院議員、ジョセフ・ロビンソン(Joseph Taylor Robinson)を利用することにした。バルークはロビンソンに働きかけ、減税の政治キャンペーンを張ることにしたのである。日本人でも呆れてしまうが、1935年1月以降、鉱山への投資から得られた利益に対するキャピタル・ゲインズ課税を削減すべし、というのが、その内容だった。(The Speculator, p.298.)大統領の執務室に出入りする政治顧問が、自分の利益を増やすべく、特定の減税方針を画策するなんて言語道断だ。でも、アメリカの富裕層では常識なのかも知れない。

  株への投資や先物取引などは、素人が手を出す領域じゃない。株は博打だ。しがない庶民は、一攫千金の夢を抱いて株に手を出すが、所詮、情報を持たない“アマチュア”なので、相場を熟知するプロには勝てない。むしろ証券会社の“カモ”にされるだけ。株の世界では大口のお客だけが守られる。虎の子を預ける庶民は、「カス」とか「クズ」と呼ばれていた。

Martha Stewart 1(左 / マーサー・スチュアート )
  インサイダー取引で有罪となったマーサー・スチュアート(Martha Helen Stewart)は、庶民に対する貴重な教材だ。彼女は2001年12月まで、「ImClone Systems」の株を保有していたが、それが暴落するとの情報をメリル・リンチのブローカーであるピーター・バカノヴィッチ(Peter Bacanovic)から教えられ、即座に持ち株を売却してしまった。マーサは4万5千673ドルの損失を免れたが、この不正がバレて禁錮刑と罰金刑の判決を受けることに。2004年、犯罪者となったマーサは、ウェスト・ヴァージニアの刑務所で服役した。彼女料理や園芸、内装装飾などをテーマに、御洒落なライフスタイルを提案していたが、有罪判決を受けたことで、自身の冠番組をなくし、その名声も地に落ちた。しかし、刑期を終えると、以前の仕事を再開し、マーサは失った富を取り戻した。有名人は失敗を肥料にして富を増やす。一般国民だと単なる前科者で、再就職なんて無理なのに・・・。

  かつて、アメリカ人は敗戦国の日本人に「アメリカン・デモクラシー(民衆支配の統治形態)を自慢していたが、現在でも同じプライドを持っているのだろうか? 愛想がいいだけの木偶の坊が人民投票で選ばれ、資金を提供する旦那衆が「操り人形」を動かすのが、アメリカン・デモクラシーの実態だ。そう言えば、プラトンやアリストテレスは、デモクラシーを最悪の統治形態と呼んでいたよねぇ〜。

http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68934207.html

21. 中川隆[-10778] koaQ7Jey 2024年4月29日 15:01:32 : No5BV8Qtyk : aFNkc2lrN3ZtaXc=[3] 報告
<■89行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
2024.04.29XML
揺らぐ支配体制を維持しようと言論統制の強化を図る日米の支配層
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404290000/

 ​岸田文雄政権は「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」の改定案の中で、「感染症対策」を口実として「偽・誤情報」を監視する方針を明確にした​と話題になっている。言論の監視はこれまでも行われてきたはずだが、それを公然と行うという宣言だ。すでに大手メディアは支配システムに対して萎縮しているが、その先には治安維持法的な言論弾圧が待ち受けていると考えるべきだろう。それだけ支配体制が揺らいでいるということでもある。

 日本の支配システムは明治維新以来「天皇制官僚体制」を維持しているが、その上に米英の強大な私的権力が存在している。日本は現在もアメリカ軍に占領されているが、政治的にはCIAが大きな影響力を持っている。CIAやその前身のOSSはイギリスの情報機関のアドバイスで創設された金融資本の情報機関である。

 第2次世界大戦の後、OSSは破壊活動の部門を除いてCIAへ組織替えになったが、破壊活動はOPCとして存続、1950年10月にCIAへ吸収され、52年8月にCIAの破壊工作部門「計画局」の中核になった。世界各国でクーデターを仕掛け、要人を暗殺してきたのはアレン・ダレスが指揮していたこの部署にほかならない。

 アメリカの私的権力は大戦後、情報をコントロールするための仕組み「モッキンバード」を作りあげた。その中核がアレン・ダレス、ダレスの側近で戦後に極秘の破壊工作機関OPCを率いていたフランク・ウィズナー、やはりダレスの側近で後にCIA長官に就任するリチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハム。この陣容からも明らかなように、CIAのプロジェクトだ。

 この仕組みには西側の有力メディアが協力している。ワシントン・ポスト紙の記者としてウォーターゲート事件を取材したカール・バーンスタインはリチャード・ニクソン大統領が辞任した3年後の1977年にワシントン・ポスト紙を辞め、「CIAとメディア」という記事をローリング・ストーン誌に書いているが、そこでも仕組みの一端が明らかにされた。

 その記事によると、1977年までの20年間にCIAの任務を秘密裏に実行していたジャーナリストは400名以上に達し、1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供したとバーンスタインにCIAの高官は語ったという。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)

 また、​フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙の編集者だったウド・ウルフコテは2014年2月、ドイツにおけるCIAとメディアとの関係をテーマにした本を出版、その中で多くの国のジャーナリストがCIAに買収されていて、そうした工作が危険な状況を作り出していると告発​している。

 モッキンバードの仕組みが存在しているにも関わらず、1970年代にはCIAの秘密工作や極秘にされていた電子情報機関NSAの存在が明るみに出るといった事態が生じた。そこで情報機関の内部やメディアの統制を強める政策が推進される。

 そのひとつの結果がメディア各社の資本集中。1980年代には「規制緩和」で有力メディアの大株主は集中、メディアの大半を少数のグループが支配している。2019年ではCOMCAST(NBCなど)、ディズニー(ABC、FOXなど)、CPB(NPR、PBSなど)、Verizon(Yahooニュース、ハッフィントン・ポスト)、ナショナル・アミューズメンツ(VIACOM、CBS、MTVなど)、AT&T(CNN、TIME、ワーナー・ブラザーズなど)、グーグル、ニューズ・コープ(FOXニュース、ウォール・ストリート・ジャーナルなど)というようになっているが、その背後の巨大資本が連携していることも忘れてはならない。そうした巨大資本の広報部門と化しているのが実態だ。

 ノーム・チョムスキーは西側支配システムの枠組みから外れることのない人物だが、それでも1996年、「ジャーナリスト」のアンドリュー・マーに対し、​もしマーが支配システムが求める何かとは違うことを信じていれば、今座っている場所には座っていないと指摘​している。これは正しい。

 ケイトリン・ジョンストンが指摘しているように、​メディア世界でのキャリアを高めるような報道の仕方を学ばなければ、排除されてしまうか、内部での軋轢に疲れ果てて辞めるしかない​。そうした有力メディアに情報を頼り、そうしたメディアの記者や編集者に知り合いが多いことを鼻にかけているような「市民活動家」に期待できないことも確かだ。

 ウクライナに住み、キエフのネオ・ナチ体制を批判していたゴンザロ・リラは逮捕、収監され、刑務所内で拷問のすえ、死亡している。適切な治療も受けていなかった。殺されたというべきだろうが、西側の有力メディアはおとなしい。

 彼が逮捕されたのは、ジョー・バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領を批判した直後だ。アメリカ政府はジャーナリストの逮捕、そして拷問を容認、バイデン政権は自国民であるリラに救いの手を差し伸べなかった。

 勿論、完全とは言えないが、権力者にとって都合の悪い情報を明らかにし、有力メディアの嘘を暴いてきたWikiLeaksの象徴的な存在がジュリアン・アッサンジだが、この人物は2019年4月11日、アメリカの政府機関の要請でロンドンのエクアドル大使館でロンドン警視庁の捜査官に逮捕された。現在、イギリス版グアンタナモ刑務所と言われているベルマーシュ刑務所へ入れられている。

 アッサンジはオーストラリア人であり、活動はアメリカ以外の場所で行っていた。つまり、アメリカ政府はどの国の人間であろうと、どの国で活動していようと、自分たちに都合の悪い人物は拘束し、処罰できると主張、それを少なくともイギリスやオーストラリアは受け入れているわけだ。

 リラのケースもアッサンジのケースも明白な言論弾圧だが、有力メディアが沈黙している。日本をアメリカの植民地にしようと努力している岸田政権が言論統制を強化するのは必然だろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404290000/

22. 中川隆[-8987] koaQ7Jey 2024年9月29日 08:39:40 : VL58ng6ujg : Ulhxano4dEplWnM=[2] 報告
【アメリカ】オバマ元大統領の裏の顔!オバマは本当に素晴らしい大統領だったと言えるのか?
世界史解体新書 2024/09/27
https://www.youtube.com/watch?v=tqdIxPIqNls

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