2021.01.01 好戦的な陣容で固めるバイデン政権のCIA長官と情報長官 https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101010000/ 次期アメリカ大統領に予定されているジョー・バイデンが政権の陣容を固めつつある。戦争ビジネス、金融資本、インターネット関連企業との関係を隠そうとしていないことに驚く人も少なくない。農務長官として「ミスター・モンサント」と呼ばれている元アイオワ州知事のトム・ビルサックを指名したことにあきれる人もいるが、情報長官やCIA長官を誰にするかも話題になっている。
当初、バイデンはマイケル・モレル元CIA副長官(2010年5月から13年8月/2011年7月から9月と12年11月から13年3月の期間は長官代理)をCIA長官にすると噂されていた。情報長官に指名されたアブリル・ヘインズはバラク・オバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務めた人物で、「血まみれジーナ」とも呼ばれているジーナ・ハスペルCIA長官と親しいと言われている。 モレルはヒラリー・クリントンに近く、アメリカ大統領選挙の最中、2016年8月にチャーリー・ローズのインタビューを受け、ロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語っている。ローズからロシア人とイラン人を殺すという意味かと問われると、その通りだと答えたのだ。 その後、実際にロシアの幹部外交官が相次いで死んでいく。例えば、2016年11月にニューヨークのロシア領事館で副領事の死体が発見され、12月にはトルコのアンカラでロシア大使が射殺され、ロシア外務省ラテン・アメリカ局の幹部外交官が射殺され、KGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見された。2017年1月にはギリシャのアパートでロシア領事が死亡、インドでロシア大使が心臓発作で死亡、そして2月にはロシアの国連大使だったビタリー・チュルキンが心臓発作で急死している。 モレル発言の前、2015年11月にはアメリカ政府が目の敵にしてきたRTを創設した人物がワシントンDCのホテルで死亡しているが、これは他殺の噂がある。2016年9月6日にはウラジミル・プーチンの運転手が載った自動車へ暴走車が衝突、その運転手は死亡した。 2003年3月にアメリカ主導軍がイラクを先制攻撃、破壊、殺戮、略奪を繰り広げてきたが、イラクのアブ・グレイブやキューバのグアンタナモにある不法占領地のほか、世界各地に設置されたCIAの秘密刑務所で拷問が行われた。こうした拷問をモレルやヘインズは擁護している。ヘインズと親しいハスペルは2002年の終わりからタイにあったCIAの刑務所で所長を務め、拷問を指揮していただけでなく、拷問が行われた証拠を破棄させている。 2014年に上院外交委員会は違法な拘束や拷問に関する報告書を発表したが、それはCIAからの圧力で大半が削除されたものだった。この委員会の委員長だったダイアン・ファインスタインによると、CIA長官を務めていたジョン・ブレナンがファインスタインのスタッフをスパイ、委員会の調査を監視するために上院のコンピュータをハッキングしていたという。CIA副長官としてその工作に深く関与、ハッキングしたり拷問したCIAのオフィサーを処分しないと決定したのがヘインズだ。オバマ大統領はドローン(無人機)を使った暗殺工作を行ったが、これでもヘインズは重要な役割を果たした。 CIA長官の候補者リストからモレルは自らの名前を消した。批判が強かったからだが、ヘインズは指名されたままだ。2021年から資本主義のリセットを始めるとするならば、それは古典的な武器/兵器だけでなく、あらゆる手段を使い、あらゆる場所を戦場とする「世界大戦」が始まることを意味する。いや、すでに始まっていると言うべきだろう。オバマ政権はそのために生まれた。 https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101010000/
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