廃棄物が未来を奪う 2021年04月05日 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1454.html なぜタイヤ処分費が高騰? 中国政策の「ゴミ受入れ停止」の影響か 4/5 https://news.yahoo.co.jp/articles/b8e7c5930c1a0fdfba6eaaebcc3f6e0791121d15 タイヤの処分費用が高騰? その理由とは? 新しいタイヤに交換した後に処分される古いタイヤ。通常は交換した整備工場やタイヤ販売店などが引き取ってくれます。 この際、「タイヤ処分費」を支払いますが、その価格が以前に比べて2倍から3倍に高騰しているようです。価格高騰にはどのような理由があるのでしょうか。 廃タイヤの処分費は近年値上がりをしています。数年前までは1本200円から250円が平均的でしたが、今では2倍から3倍に高騰しています。 また、15インチ以下と16インチ以上で値段が変わるケースがほとんどで、SUVやトラックなど大径タイヤに関しては1本800円から1000円以上というところもあります。 アルミホイール付きだと無料になるところもあれば、1本あたりバラシ料込みで2000円近くなるところも存在しているようです。現在の処分費ついて、いくつかの店舗価格は以下のとおりでした。 ●ガソリンスタンドA(東京都世田谷区) ・タイヤのみ:15インチ以下440円、16インチ以上550円 ●カー用品店B(横浜市都筑区) ・タイヤのみ:1本330円(店舗でタイヤを購入した場合)、1本660円(持ち込みタイヤ交換の場合) ・ホイール付き(4本、バラシ料込み):15インチ以下6700円、16インチ以上7700円 ●カー用品店C(横浜市青葉区) ・タイヤのみ:15インチ以下550円、16インチ以上770円 ・アルミホイール付き:無料 ●ガソリンスタンドD(川崎市高津区) ・タイヤのみ:15インチ以下600円、16インチ以上800円 ・アルミホイール付き:無料 ・鉄製ホイール付き:タイヤのみにプラス1本200円から300円 これらの店舗の多くは、この数年間で値上げをしているとのことでしたが、価格据え置きで対応している場所もあります。 持ち込みタイヤ交換専門店のカーカージャパン(神奈川県横浜市)に状況を聞いてみました。 「処理費用は、5年前と比べるとおよそ50%以上値上がりしています。大変厳しい状況ですが、弊社ではSUVなどの大きなタイヤでも、一律250円/本で、処分させて頂いております」 また、タイヤ処分費として単独で値上げをするのではなく、タイヤ交換費用の中に含めて全体で値上げしているお店も少なくないようです。 ではなぜ、タイヤ処分費は近年、高騰しているのでしょうか。 処分費の高騰は中国による廃棄物輸入規制「ナショナルソード」(国門利剣2017)が関わっているようです。 このナショナルソードで輸入禁止となる廃棄物に廃タイヤや廃ゴムは含まれていませんが、廃プラスチックが輸入禁止となったことで、国内で処理される廃プラスチック類が急激に増加。 中国は欧米や日本から排出された大量の廃プラスチックや古紙、廃鉄などのごみを長年受け入れて来ました。 しかし、ゴミのなかに汚染物質や危険物質が大量に混入していることもわかり、環境汚染を防ぐ目的で世界からのごみ受け入れを2018年1月1日以降停止しています。 この規制が日本国内の廃タイヤ処理価格高騰に関わっているとのことです。 そもそも廃タイヤは、どのような形で処分されるのでしょうか。 タイヤの処分後の行方について、一般社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)は次のように説明しています。 ――廃タイヤは処分後どうなるのでしょうか? 廃タイヤは原形加工利用や熱利用、海外輸出などによって例年9割以上(2017年93%、2018年97%、2019年94%)がリサイクルされています。 このうち、もっとも多いのが熱利用61%(2019年)で、製紙工場や化学工場、セメント焼成用の燃料として使われています。 2019年のリサイクル利用量は合計で96万6000トンと、前年より3万1000トン減少し、リサイクル率は94%と3ポイント下がりました。 製紙工場における使用量が前年と比較して4万4000トン減少しており、要因としてはペーパーレス化などの影響によって紙生産量が低下したことが考えられます。 ――タイヤの処分費はどのように決まりますか? 廃タイヤは廃プラスチックと同様、そのままで代替燃料として利用することは困難なので、タイヤ販売店がユーザーから引き取ったあと、中間処理業者が切断又は破砕加工をおこないます。 その後、熱利用先(廃タイヤを燃料として使う業者)に売却されます。 ユーザーが負担する廃タイヤの処分費は以下の「A+B+C-D」のようになっています。 「A:販売店から中間処理業者までの輸送費」 「B:中間処理業者の切断/破砕加工費」 「C:中間処理業者から熱利用先までの輸送費」 「D:熱利用先の切断/破砕品購入費の合計金額」 履き終わったタイヤはどのような流れで処分されるのか では、近年の廃タイヤ処分費が高騰している要因には、どのような理由があるのでしょうか。前出のJATMAは次のように説明しています。 ――近年、タイヤ処分費が高騰している理由は? 以前は、前述の「D:熱利用先の切断/破砕品購入費の合計金額」が非常に高かったのですが、化石燃料価格の安定及び廃プラ類のダブつきによるRPF価格※下落などの影響を受け、近年は大幅に下落しています。 結果的にユーザーが負担する廃タイヤの処理費は、その差額分として高くなっていると考えられます。 ※RPFとは紙の材料としてリサイクルが困難な古紙と廃プラスチックを主な原料とした固形燃料のこと。石炭に代わる高性能な燃料として注目されている。 ――廃タイヤに関して、今後はどうなるのでしょうか? 今後、コロナの影響がどの程度あるかは別にして、近年、国内の熱利用先では、毎年海外から10万トン弱の廃タイヤ(切断/破砕品)を代替燃料として有価購入(輸入)しており、この傾向は2020年も変わっていません。 つまり、「日本国内において廃タイヤの行き場が無い」ということは現時点では事実ではありません。 前述の通り、廃タイヤの熱利用先における購入価格が大幅に下落していることについて、本来であれば「中間処理業者にとって価格的に有利な持ち込み先が無くなった」という表現が正しいと認識しています 前述のナショナルソードの影響により、廃プラスチックの需給バランスも変化し、供給過多となり購入価格が下落しています。 熱利用の燃料として競合する廃タイヤの購入価格も下落しており、その分の差額がユーザー負担の廃タイヤ処分費用に載せられることで、処分費用が高騰していると考えられます。 ******************************************************************* 引用以上 産業廃棄物が人類社会の未来に及ぼす影響を考えるため、今朝、目に留まった廃タイヤの記事を引用した。 中津川市では冬期、スタッドレスタイヤの利用が避けられないので、どうしても自宅に使わないタイヤが溜まってゆくことが多い。 スタッドレスタイヤの寿命は5年程度、まだ十分に山が残っていても、ゴムが酸化して固くなってしまい、氷路でのブレーキ性能が落ちてゆくため、買い換えてしまうことが多い。しかし、もったいなくて山の残るタイヤを捨てられないのだ。 これをオートバックスで新品のタイヤと交換してもらうと、廃棄処分費用として一本500〜1000円程度取られる。 この処分料が毎年上がっていて、以前の数倍に達しているというのが上の記事だ。 昔、名古屋でタンクローリーの運転をしていたころ、重油を揖斐川町のセメント工場に持って行っていたのだが、そこでは、古タイヤを切断して重油代わりの燃料にする試行が始まっていたが、結局、廃タイヤを燃料にするために、タイヤに含まれるワイヤーなど燃焼後残渣が邪魔になって、必ずしも有利な燃料にならないと耳にした。 年々タイヤの性能が上がるとともに、性能向上のための加工や添加物が処分の邪魔になるという話も聞いた。 また重油に較べて、タイヤ燃焼に伴う排煙の毒性も侮れず、周辺数十キロあるいは数百キロの環境を汚染し、呼吸器系疾患の原因になっているとも聞いた。 これは各自治体のクリーンセンター排煙問題とも共通するのだが、原発や火力と同じで、燃焼後排煙・残渣を完全に無毒化して環境汚染を起こさないようにするのは不可能であるともいわれる。 技術的には、低温燃焼ではダイオキシンが大量に発生するので、現在のクリーンセンターの大部分が高温燃焼を行っている。 しかし、それでも有害物質や環境ホルモンの拡散を完全に防ぐことは不可能だ。 世に蔓延する呼吸器系疾患やアトピー体質の多くが、実はゴミ焼却処理から来ているというのは公然たる秘密である。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E4%B8%A6%E7%97%85 そこで、太陽反射炉による4000度の超高温燃焼やら、原子レベルの崩壊処理やら、いろいろなアイデアはあるが、実現は遠い。 https://goodforplanetnews.wordpress.com/2015/08/09/kiuchi/ クリーンセンター公害を厳密に調べてゆくと、おそらく原発なみの健康被害が出てくる可能性があるが、仮に、それが明らかになったとしても、移転や燃焼改良など、すでに、これ以上の改良余地はなく、残るは、家庭や産業から出るゴミの段階で無害化する以外に対策は存在しないといわれる。 https://www.maolan.co.jp/information/environmental-hormone/ 具体的には、プラスチック製品を日常生活から排除し、燃焼時に比較的無害な紙包装材に変えてゆく。 さらに、生ゴミの堆肥化、有効利用を進める。 私の子供の頃、60年くらい前だが、まだスーパーなんてなくて、八百屋さんや肉屋さん、乾物屋さんがたくさんあって、どこでも包装材に、古新聞や、笹の葉などを使っていた。これを、当時、まだ薪炊きだった家庭風呂で燃していたので、有害廃棄物など、ほとんど出なかった。 まずは、スーパーの包装材プラスチックを追放し、せめて紙や昔容器として使われた経木に変えなければならない。 特に、経木は大量生産も可能で、間伐材の有効利用にもなるので、是非とも復活させたい。現在のスーパーの塩ビ製透明容器は、ほぼ全面的に経木紙製品に切り替えることができるはずだ。また熊笹や朴葉も素晴らしい食品容器になる。 こうした自然物を容器に使えば、子供の情操教育にも役立つのではないだろうか? また、不溶ゼラチン・オブラートなど、安全な食用プラスチック材も代替容器として使われるべきだ。 どうして、それが行われないかといえば、自民党がプラスチック業界の利権と癒着しているからに他ならない。 昨年から、店舗での無料レジ袋が禁止されたが、この背後には竹中平蔵の暗躍があるといわれている。 https://www.youtube.com/watch?v=17aXraaL9G4&ab_channel=%E7%B5%8C%E4%B8%96%E6%B8%88%E6%B0%91%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 自民党議員の多くが、こうした業界の利権に寄り添って活動していては、有害廃棄物問題が解決するはずがない。 だが、目先の利権に踊らされた業界との癒着が、産業廃棄物による子供たちの未来の破壊に直結してゆくのだ。 https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/3776.html もう一つの考え方として、産業に組み込まれたライフスタイルを捨てて、自給自足の昔のライフスタイルへの回帰を目指すことがある。 例えば、大きな家庭菜園で、作物を作れば、自宅までの運搬用の竹籠くらいはいるが、包装容器はいらない。畑で採集した農産物を、直接台所に持ち込めれば、ずいぶんゴミも減るだろう。 だが、農業活動を自分で行ってみると、農業用資材の多くが環境負荷をもたらすもので、昔のように、鋤や鍬を使った江戸時代農法でもない限り、トータルで環境を改善する努力が実を結ばない。 やはり、ビニールマルチの代わりに自然物である籾殻や藁束を使う自然式農業、とりわけ福岡式農業を復活させなければならないだろう。 https://f-masanobu.jp/about-masanobu-fukuoka/ 私は、福岡式農法(無耕起・無肥料栽培)に取り組んだこともあったが、残念ながら失敗した。雑草と害虫に負けたのだ。 これは一人では無理だ。環境改善を目的にした共同体農場を始めなければ、実現は困難だと思った。 必要な「堆肥化」システムを個人で管理するのは、かなり難度が高いのだ。 産業廃棄物といえば、究極の処理不能「汚いゴミ」の代表が、放射性廃棄物である。 こればかりは、人類最大最悪の廃棄物であり、その毒性が解決できる方策は未来永劫存在せず、今すぐに、利用を放棄して、すでに溜まった猛毒廃棄物を一括管理しなければならない。 なぜ、こんな馬鹿げた「トイレなき核開発」が行われてきたかといえば、「核兵器」を持って他人・他国を脅したいという、あまりに愚かな国家指導者たちの競争意識、無知蒙昧、人間性の下劣さに原因がある。 こんなことをすれば、人類の未来を核廃棄物汚染によって崩壊させてしまうし、すでに80年前からの核開発、核実験、原発事故のせいで、人類の未来は風前の灯火なのだ。 こうした地獄への坂道を転がり落ちる人類が、「子供たちの未来を守る」ことの大切さに目覚めて、核開発・原発・産業廃棄物をやめて地球の自然環境を持続可能な秩序に戻せるかは、残念ながら、とても絶望的な状況で、おそらく、このまま人類は自分たちの投棄した汚染物の山のなかで窒息死する運命が避けられないのだろう。 だが、ほんの一部でも、競争主義に心をねじ曲げられないで、地球環境を守って生き延びてゆける少数の人々に未来を委ねたい。 それは、深い深い森のなかで、小さな共同体で、この社会の終わりをやり過ごしながら自給自足に生きる人たちだろう。 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1454.html
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