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プーチン大統領が送り込んだ「ゼレンスキー暗殺部隊」の正体 傭兵400人がキエフ入り
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/301921
2022/03/01 日刊ゲンダイ
標的は要人23人
ウクライナのゼレンスキー大統領(前)だけでなく側近もターゲット(C)Ukrainian President's Office/ZUMA Press Wire Service/共同通信イメージズ
ロシアのウクライナ侵攻はやはり計算ずく、そしてトコトンやるつもりのようだ。攻防が続く首都キエフにプーチン大統領が暗殺部隊400人を送り込んでいるという。
標的はゼレンスキー大統領ら政府要人23人。英紙タイムズ電子版(27日配信)が報じた。
「斬首作戦」を察知したゼレンスキー大統領は「第1の標的は私」と公言。先週末以降、キエフには夜間外出禁止令が出され、掃討作戦が実施されているが、残党はまだ蠢いているもようだ。
タイムズによると、プーチン大統領は取り巻きのオリガルヒ(新興財閥)が運営する民間軍事会社「ワグナー」に指示し、1月中に2000〜4000人の傭兵をアフリカからウクライナへ派遣。さらに、北隣のベラルーシを経由して傭兵400人をキエフ入りさせた。暗殺対象はゼレンスキー大統領を含む閣僚全員のほか、元WBCヘビー級王者のクリチコ・キエフ市長や弟の元3団体統一王者ウラジーミル氏らだ。
キエフでスタンバイする傭兵はクレムリンからのゴーサインを待っており、「数日以内の標的殺害と脱出」に対し、多額のボーナスが約束されているという。10年近い経済制裁で懐は厳しいはずなのに大盤振る舞い。プーチン大統領の本気度がうかがわれる。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏はこう言う。
「ロシアにおける民間軍事会社の先駆けであるワグナーは、従業員およそ5000人を抱え、そのうち2000人ほどが戦闘員とされています。ロシア連邦軍や警察出身者が多くを占めますが、現地採用も少なくない。プーチン大統領が関与する海外作戦の多くに従事し、シリアやスーダン、マリなどでも活動。ウクライナ東部紛争が勃発した2014年以降はドンバス地域で親ロ派を支援しています。正規軍ではなく、傭兵がなぜ暗殺指令を請け負ったのか。それはビジネスとして任務にあたる彼らの方が士気が高い上、ウクライナ当局に拘束された場合に国家的な関与を否定できるからです。作戦の成否は分かりませんが、プーチン大統領が信頼しているのは間違いないでしょう」
ウクライナ南部のヘルソン州当局は、倉庫から軍服1000着が盗まれたと発表。ウクライナ兵に偽装したロシア工作員への警戒を呼び掛けている。
邪魔者の暗殺はロシアのお家芸だが、プーチン体制下で露骨化。お茶に毒を盛られた反政権活動家のナバリヌイ氏は一命を取り留めたが、政権批判を続けた女性記者は最終的に射殺された。チェチェンの元大統領代行は爆殺され、野党指導者は銃殺された。ゼレンスキー大統領は乗り切れるか。
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