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仲介役のはずが…ポンペオ米国務長官に無視された安倍首相 トランプvsイラン 狂気の泥仕合
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/267721
2020/01/18 日刊ゲンダイ
UAEのムハンマド皇太子(右)と握手(C)ロイター
トランプ大統領がイランとの核合意を一方的に破棄して強硬姿勢を見せたため、ヨーロッパ各国はアメリカと一線を画す対応を取り始めている。人の言うことを聞かず「トランプ・ワールドには3種類の人間しかいない」と豪語するトランプ大統領である。
「3種類」とは何か?
「第1は自分と身内。第2は部下や使用人。第3は敵」というから、まさに「トランプ・ファースト」だ。彼は自国の諜報機関も信用せず、CIAやNSAの専門家を「学校に戻って勉強し直せ!」と罵倒を繰り返したほどだ。
そんな身勝手な人物にヨーロッパの指導者は背を向け始めている。ソレイマニ司令官の暗殺では珍しく足並みを揃えてアメリカの横暴に反発。「イランも問題だが、トランプはもっと問題だ」との共通認識に至った。
そのためヨーロッパ連合(EU)のボレル外相はイランのザリフ外相をブリュッセルに招き、ソレイマニ司令官暗殺後の対応を協議した。実はザリフ外相はイラン問題を討議する国連の場に出向こうとしたが、アメリカはビザ発給を拒否。ザリフ外相がニューヨークを訪問できなかったという経緯がある。これがトランプ政権のやり方だ。
こうしたトランプ大統領にドイツもフランスも手を焼いている。アメリカに拠点を構える「ドイツ・マーシャル・ファンド」のコレット上級顧問はこう言っている。
「ヨーロッパはトランプ大統領に愛想を尽かしている。アメリカ軍が中東から撤退しても、トランプ大統領が要求するようにヨーロッパが穴埋めをする保証はない」
核合意からの離脱で導火線に火をつけながら、そのツケをヨーロッパに回すトランプ流には同意できないというわけだ。
ソレイマニ司令官の暗殺直後、ポンペオ国務長官は「電話外交」に終始した。ヨーロッパやアジアからの孤立を避けるため、司令官の殺害に至った経緯を説明しようとしたのだ。彼は中国をはじめイギリス、ドイツなど十数カ国と国連の責任者に電話をかけまくり、各国に応分の責任分担を求めた。ところが日本はまったく無視されてしまった。あれだけアメリカとイランの仲介役を要請していながら、日本は蚊帳の外というわけだ。
本気ならイランを訪問すべき |
にもかかわらず、安倍首相は11日から15日までサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン3カ国を歴訪した。日本らしい「平和外交」だというが、もし本気でイランとアメリカの仲介役を果たす覚悟があれば、今こそイランを訪問すべきであろう。それをせず、何ら切り札もなく、周辺国を夫人同伴でなぞるような姿勢では、アメリカからもイランからも信頼を失うだけだ。(つづく)
(国際政治経済学者・浜田和幸)
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— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2020年1月17日
日本が相手にされないのは仕方ない、なんでも米の言う通り、米軍の駐留で諜報員も出入り自由。完全な植民地や。
— だんざえもん (@dzaemonn) 2020年1月18日
【日本メディアが報じない「トランプ」VS「イラン」】
— KK (@Trapelus) 2020年1月17日
狂気のドロ仕合C 経済学者 浜田和幸
ポンペオ米国務長官に無視されたアベ首相
本気ならイランを訪問すべき
何ら切り札もなく、周辺国を夫人同伴でなぞるような姿勢では、アメリカからもイランからも信頼を失うだけだ
(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/jrNsGMHBYw
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