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安倍対米隷属外交集大成の日米不平等FTA
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2019年9月23日 植草一秀の『知られざる真実』
日本政府がTAG(物品貿易協定)と称しているFTA(自由貿易協定)がニューヨークで9月25日午後に署名、調印されると伝えられている。 TAGは “a Trade Agreement on goods”の略称。 FTAは “a Free Trade Agreement”の略称だ。 米国政府が公表している日米通商交渉は “a Trade Agreement on goods, as well as on other key areas including services” である。 日米物品貿易協定ではない包括的な通商協定であり、FTAに該当するものだ。 米国のペンス副大統領は2018年10月4日の講演で “a bilateral Free Trade Agreement with Japan” と述べた。 ところが、ホワイトハウスサイトにおける講演録では、 “a bilateral free-trade deal with Japan” に書き換えられた。 日本政府の懇願に米国政府が受け入れたものと見られる。 もちろん、米国政府がただで懇願を受け入れることはない。 見返りが十分に提供された。 WTOのルールで、FTAでなければ2国間での関税率引き下げは認められない。 米国政府に特定の優遇関税を適用するには、協定がFTAであることが必要である。 安倍首相は国会答弁で米国をTPPに引き戻すと繰り返し述べてきた。 そのために、日米FTA交渉を行わないとしてきた。 ところが、トランプ大統領から要請されて、国会での答弁に反する日米FTA交渉に応じた。 5月末に、安倍首相が接待漬け外交に専心した際の日米首脳会談で、8月末までに日米FTA交渉で大枠合意することがトランプ大統領から一方的に発表された。 安倍首相は何一つ反論できなかった。 そして、8月末のフランスG7会合の際の日米首脳会談で、日米FTAの大枠合意が一方的に宣言された。 交渉の責任者は茂木敏充氏である。 茂木氏は日米交渉を取りまとめた功績を評価されて9月11日の内閣改造で外相に抜擢されたと伝えられている。 安倍内閣の説明通りに報道する日本のマスメディアは木偶(でく)の坊以下の存在だ。 「交渉をとりまとめた」のではなく、米国の要求を一方的に呑まされただけである。 時代が時代なら、茂木氏は桜田門外の変で抹殺されてもおかしくない状況だ。 日本政府は米国からの要求を一方的に呑まされた事実を覆い隠すために懸命だ。 コメの無関税枠の設定を行わない、 自動車輸入関税の撤廃を将来実施するかたちだけの可能性、 米国による自動車輸入に対する制裁関税発動の可能性の否定、 などを協定文書になんとか盛り込むことに懸命になっている。 しかし、全体の構図から見れば「焼け石に水」の対応でしかない。 日米FTAは日本の一方的譲歩によって決着される。 そもそも、「米国をTPPに回帰させ、日米FTA交渉をやらない」という安倍首相の国会発言という重大な責任が存在する。 10月4日に招集される臨時国会では、安倍首相の責任が厳正に追及されねばならない。 メディアは米国産牛肉の関税が現行の38.5%から9%に引き下げられ、「肉好きの消費者にとってはありがたい」などの言説をまき散らすが、メディアの御用化は目を覆うばかりだ。 日本の畜産農業、酪農が壊滅的な打撃を受けることは間違いない。 米国産の牛肉には成長ホルモン剤やラクトパミンが投与されている。 BSE対策としての月齢規制も撤廃された。 日本での乳がんや前立腺がんの発症急増の重要な原因が米国産牛肉の大量摂取にあるとの濃厚な疑いも提起されている。 安倍内閣は日本一次産業を守ること、国民の生命と健康を守ることを放棄して、ハゲタカ資本の命令に隷属している。 最大の問題は、日本が自由貿易協定に積極的になることを正当化する唯一の根拠である、日本の自動車輸出、自動車部品輸出の関税撤廃が、日米協議で完全に消し去られたことだ。 TPP交渉においても安倍内閣は完全な「売国対応」を示していた。 はなから日本の国益を放棄し、米国にひれ伏してTPP交渉への参加を認めてもらった。 今回の日米FTAでは、そのレベルを超えて、米国への隷従を強めた。 今回の日米FTAは160年前の日米修好通商条約以来の売国不平等条約だ。 国会は売国交渉を主導した茂木敏充担当相の即時罷免を求めるべきだ。 |
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