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6月 07, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<第2次大戦末期にソ連が占領した北方四島などについて、日本が連合国と結んだサンフランシスコ平和条約でソ連の主権が明記されておらず、領有を主張する上で弱点になるとソ連指導部が認識、対日交渉で主権確認を求める方針を決めていたことが2日、機密指定が解除されたソ連の文書で判明した。
日ロ関係筋によると、継承国ロシアが四島のロシア主権確認を執拗に迫る背景には、国際条約で帰属が確定していないとの懸念があるようだ。
共同通信は、ソ連共産党中央委員会幹部会が1955年6月の日ソ交渉開始直前に承認した対処方針など、重要文書を入手した>(以上「共同通信」より引用)
ロシアは北方領土について「主権」がロシアにあることを認めて欲しい、という。なぜならロシアが領有しているのは「不当な居座り」に過ぎないからだ。
いかに「戦利品だ」とロシアが強弁しようと、北方領土へロシア兵が上陸したのは日本がポツダム宣言を受諾して「無条件武装解除」をした後のことだ。つまりロシアは戦争終結後に平和的に「進駐」したに過ぎない。
そのことを安倍自公政権は一度でもプーチン氏に主張したのか。「あなた方は連合軍の一員として北方領土へ進駐した」のだから、連合国と平和条約であるサンフランシスコ条約を締結したからには、進駐した日本領からロシアは撤退すべきだ、と。
それが日本が連合国と締結した「平和条約」であるサンフランシスコ条約をロシアも履行することになり、日本と平和条約を締結する環境が整うことになる。いかにロシア(旧・ソ連)がポツダム宣言にもサンフランシスコ条約にもサインしていないからロシアは別だ、と主張しても、それはロシアの独善に過ぎない。国際社会で認められる行動とはいえない。
ロシアが「戦勝国クラブ」(国連)の主要メンバーの一員として常任理事国の椅子にしがみ付いている限り、ロシアは「連合国の一員」だ。ロシアが戦勝国クラブに籍を置いているのは先の大戦で連合国の一員として戦ったからではないか。
それなら平和条約も連合国の一員としてポツダム宣言にサインすべきだ。日本の北方領土への野心があったため、その起草にスターリンも参加しているポツダム宣言へのサインを拒んで、日本と交戦状況下にあると見做してソ連軍は1945年8月28日に択捉島に上陸、9月1日には国後島、色丹島に達し、9月3日には歯舞群島にまでおよび、9月5日までにことごとく占拠した。なお、9月2日には、東京湾上の戦艦「ミズーリ」甲板で、ソ連代表も参加して降伏文書の調印式が行われた。いかにロシアが北方領土は「戦利品」だと主張しようが、歴史は「進駐」に過ぎないと物語っている。
広大な世界最大の領土を有するロシアが日本の北方四島を不法占拠したまま返還しないのはなぜだろうか。モスクワ防衛に必要だからだろうか。ウラル山脈以東の広大なシベリアがモスクワ防衛の盾としてに十分に役立っているではないか。
なぜ世界のヒールとして振舞い、悪の帝国・米国と対峙する悪魔の帝国・ロシアを演じ続けるのか。世界を滅亡の恐怖で金縛りに陥れている米ロと中、悪魔の鼎立の一角を維持するために、ロシア国民は貧弱な社会保障に甘んじさせられている。
ロシアは国家として国民に責任を果たしているだろうか。国民に最大の幸せな暮らしを送らせる責任を、ロシア政府は果しているだろうか。
戦争ごっこの魔術はそろそろ利かなくなるだろう。これほど情報化の進んだ世界で、国民を「戦争ごっこ」の恐怖で金縛りにし続けるのは困難になりつつある。安倍氏も北朝鮮のミサイルでJアラートを鳴らして国民を戦争の恐怖で金縛りにして「国難」選挙に大勝したが、同じ手は使えない。日本国民もそれほど愚かではない。マスメディアも二度と「国難」演出に協力しないだろう。「戦争ごっこ」のバカバカしさに国民は薄々気付いているからだ。
さて、ロシア国民はいつになったら「戦争ごっこ」の金縛りから解けて、自分たちの「生活権」を主張し始めるのだろうか。世界のヒール役を演じることによりロシアを支配している連中はロシア国民を「戦争」の恐怖で金縛りにし、その裏で巨万の富を仲間で分け合っている。そうした構図にロシア国民もそろそろ気付いて、等しく分かち合うべきだ、と声を上げる日が来るはずだが。
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