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セブン、セコマと真逆の利益強奪経営の限界…社員の無断発注横行、店舗利益6割吸い上げ
https://biz-journal.jp/2019/12/post_131227.html
2019.12.05 文=編集部 Business Journal
セブン-イレブンの店舗(撮影=編集部)
人手不足に伴う人件費の高騰で、コンビニエンスストアの24時間営業というビジネスモデルが崩れようとしている。
ファミリーマートは営業時間の短縮(時短)営業を原則容認する方針に転換した。午後11時から午前7時までの間に、店を閉める時間を設定。毎日短縮するのか日曜日だけとするのかなども含めて、約1万6000店ある加盟店のほぼ全店が営業時間を選択できるようにする。来年3月以降の移行を順次認めていく。時短を望む店主とは事前に話し合ったうえで、判断は委ねる。本部の同意は条件としない。
「たとえ本部の合意がなくても、どうしてもやりたいなら店主の意向にあわせる」(澤田貴司社長)
ファミマが時短営業の容認に踏み切ったのは、今年6月に加盟店向けアンケートの結果が大きかった。1万6000店のうち半数近い7000店が「時短営業を検討したい」と回答した。
「あまりの多さにファミマ幹部に衝撃が走った」(関係者)。
加盟店のオーナーの意識は明らかに変化している。これまで圧倒的な力で加盟店を支配してきた本部が、変わらざるを得なくなったということだ。背景には「市場の飽和」や「人手不足」がある。「ものすごい環境の変化が起きている。一刻も早く実行しなければならない」(澤田社長)と決断した。
コンビニ大手3社は人手不足に対応するため時短を進めているが、3社の取り組みには温度差がある。ローソンとファミマが加盟店の申し出や判断で時短が可能になるのに対し、最大手のセブン−イレブン・ジャパンは本部と加盟店両者の合意が必要となっている。主導権は本部が握っており、実際に深夜に休業しているのは、現時点ではわずか8店舗としている。
セブンが消極的なのは、「2社に比べ夜間の売り上げが多く、深夜休業への業績への影響が大きいから」(セブン関係者)だ。大阪府の加盟店が本部の了解を得ずに時短営業を始めた際、本部は契約解除をちらつかせ、強硬な姿勢を示したため社会問題へと発展した。コンビニ業界で「働き方改革」が浸透するかどうかは、セブン本部の出方次第という側面が強い。
■「休暇は27年間で1度もない」店主も
日本のコンビニの元祖であるセブンは1974年5月、東京都・江東区に第1号店の豊洲店を開業した。店名のように朝の7時から夜の11時まで営業する店だった。24時間営業もセブンが嚆矢。75年、福島県郡山市の店が24時間営業を始めた。豊洲店と郡山市の虎丸店はコンビニの歴史に必ず登場する店だ。
セブンだけでなくローソン、ファミマへと、あっという間に24時間営業が広まっていき、80年代前半にコンビニの大半が24時間営業に切り替わった。食品・日用品や物流業界ではコンビニの24時間営業を前提とした流通の仕組みができあがった。
全国のコンビニ店主を対象とした経済産業省の調査結果(11月5日発表)によると、休日が週に「1日以下」との回答が全体の85%を占めるなど、厳しい労働環境が浮き彫りになった。店主からは「深夜勤務は当たり前で休暇は27年間で1度もない」という過酷な状況を訴える声が寄せられた。
コンビニは深夜に商品が搬入され、検品や陳列、清掃をする。物流が同じままでは、営業時間を短くしても加盟店の苦しい状況は変わらない。加盟店が自主的に営業時間を決められるようにするには、商品の生産や配送などにまで踏み込んだ改革が必要不可欠になる。
閉店中、商品の配送体制をどうするのか。「年中無休」を掲げてきたコンビニのビジネスモデルを転換させるのは、とてつもない力仕事なのである。コンビニ各社の経営陣、本部の覚悟のほどが問われている。
■直営店方式で営業時間短縮を実現した北海道のセコマ
コンビニ改革で注目されている企業がある。北海道でコンビニチェーン、セイコーマートを運営するセコマ(旧商号・セイコーマート、札幌市、非上場)だ。経産省がフランチャイズ加盟店との共存共栄に向けた行動計画の策定をコンビニ各社に求めたことを受けて、今年4月、「セコマのコンビニエンスストア事業について」と題した報告書を公表した。
セコマは1181店舗(11月現在)を展開しているが、そのうち約8割が直営店舗(3月末時点)。FC店中心の大手に比べてFC店の比率が圧倒的に低い。営業時間は午前7時から午後11時までの16時間を原則としており、各店の事情に合わせて営業時間を柔軟に設定できる。24時間営業店舗は全体の22.8%にとどまる。18年からは半数以上の店舗で元日を休業にした。
価格設定はフランチャイズ契約によって定めるのでなく、加盟店の個々の裁量で値下げ販売ができるようになっている。これで店舗の廃棄ロスの負担が軽減した。加盟店にはテリトリー権がある。既存店の半径150メートル以内には原則として新店を出せない。本部に支払うロイヤリティー(加盟料)は粗利益額の10%。大手に比べて大幅に低く設定している。大手は粗利益の40〜60%をロイヤリティーとして本部に支払う仕組みになっている。ちなみにセブンは約60%を本部が取る。
丸谷智保社長(65)は慶應義塾大学法学部卒。北海道拓殖銀行、米シティバンク在日支店勤務を経て、07年セイコーマートに入社。09年に社長に就任した。「コンビニは直営化しないと成長できない」が持論。FC店を直営店に切り替えていった。直営店方式を採ったことで、ロイヤリティーの“呪縛”がなくなり、営業時間を自由に設定でき、過疎地域にも出店が可能になった。
都道府県別で、人口10万人当たりのコンビニの店舗数は北海道が57店で全国平均の45店を上回り首位。コンビニの商圏人口は3000人が標準で最低でも2000人が必要とされるが、セイコーマートは商圏人口1000人程度の過疎地にも小型店を出している。このため北海道は人口あたりの店舗数が多くなっているのだ。それでも経営が成り立つのは食品や日用品を多く揃え、小型スーパーの役割を担っているからだ。直営店だから可能な店舗戦略といえよう。
大手コンビニ3社はFC店の比重が大きい。確かにFC店がコンビニ企業の成長のアクセルとなったが、今ではこれが身動きが取れない一因となっている。コンビニ企業の硬直化したヘッドクオーター(本部)の発想の転換こそが求められている。コンビニの危機の元凶は本部にある、との厳しい指摘もある。
■セブンの危機の実態
セブンでは本部社員が店主に無断で商品を発注していたことが明らかになった。関係者によると、こうした悪癖は鈴木敏文“天皇”の時代からあったという。セブンの中央集権的な体質がモロに露呈した。
セブンの永松文彦社長は「無断発注ホットライン」と名付けたフリーダイヤルの電話窓口を設け、12月26日までの1カ月間、24時間体制で店主のクレームを受け付ける、とした。
「無断発注などやりたくないが、各店の売り上げが、我々(本部社員)の評価に直結する。生き残るための最後の手段が無断発注」(セブンの関係者)
荒涼たる実態が明らかになってきた。セブンだけではないが本部は次々と新製品を登場させ、本部社員が、「店舗の経営指導」の名目で各店のオーナーに新製品を売り込む、このシステムが見直しを求められている。中央集権的度合いの強いセブンは経営の正念場だ。時短営業だけではなく、商品政策を含めてコンビニ本部が変わらないと、コンビニの危機はますます深刻の度を増すことになる。
(文=編集部)
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