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年金制度の国際比較、日本が最低ランクになったワケ 10月税収1.5%増、累計3.5%減  消費主義は信仰蝕む「ウイルス」ローマ教皇が買い物自制呼びかけ 日経平均大幅反発 大手銀行株:金利連高 ユーロ圏製造業上方修正−雇用減継続 米国債投資家−悲観論維持し改善にも備え 豪中銀、量的緩和ゆっくり トルコ成長率プラス
http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/755.html
投稿者 鰤 日時 2019 年 12 月 02 日 22:02:48: CYdJ4nBd/ys76 6dw
 

年金制度の国際比較、日本が最低ランクになったワケ
日本の年金が抱えた3つの問題とは?
2019.12.2(月)加谷 珪一
(写真はイメージ)
 各国の年金制度を比較したコンサルティング会社の調査結果が話題となっている。日本の公的年金の格付けは、韓国や中国、アルゼンチンなどと並んで世界最低ランクという位置付となったが、日本の公的年金はどこに問題があるのだろうか。(加谷 珪一:経済評論家)

日本と同じDランクは新興国ばかり

 米国のコンサルティング会社マーサーは、世界各国の年金を評価した「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数ランキング」2019年度版の結果を発表した。結果はAランクからEランクまで区分されているが、Eランクに該当する国はなかったので、事実上、A〜Dまでの4ランクとなっている。日本は最低ランクのDに分類されており、全体の順位としては37カ国中31位だった。
 Dランクの国名を見ると、点数が高い順に、韓国、中国、日本、インド、メキシコ、フィリピン、トルコ、アルゼンチン、タイとなっている。日本以外の国名を見ると、基本的に新興国に属する国ばかりであることが分かる。
 近年、韓国や中国に対して何かと敵視したりライバル視する日本人が増えているが、Dランクにカテゴライズされた国々を日本と同水準のライバルと考えるなら、妥当な結果といえるかもしれない。だが、日本を欧米並みの先進国と見なすのであれば(つまり日本は、中国や韓国、トルコなどとは違う国であると考えるのなら)、この順位に甘んじているのは大きな問題だろう。
 では日本の公的年金制度は、先進諸国と比較してどこに問題があるのだろうか。
 ランキングを決める評価項目は、「年金が十分に支払われているか」「年金制度に持続性があるか」「制度が誠実に運用されているか」の3つである。一般論として、年金をたくさん払えば年金財政が悪化し、逆に財政の健全化を優先すると給付は少なくなる。また、制度の仕組みや運用体制がしっかりしていない場合、過度なバラマキが行われたり、運用リスクが大きくなるといった理由から、安定した給付ができなくなる可能性がある。

総合経済力でランキング上位のドイツ

 今回のランキングで最高ランクのAに分類されたのはオランダとデンマークだった。Bプラスのカテゴリーにはオーストラリアが、Bにはフィンランド、カナダ、シンガポール、ドイツ、スイスといった国が入っている。Aランクの2カ国、オランダとデンマークは3項目すべてにおいて高得点を獲得しており、十分な給付と持続性を両立している。OECD(経済協力開発機構)が調査した年金の所得代替率(現役世代の年収の何%を年金としてもらえるか)の比較調査でも、両国はトップクラスだったので、給付水準は本当に高いと考えてよい。少なくともこのランキングを見る限り、給付水準と持続性の両立は可能ということになる。

給付が低水準でも高齢者の生活水準が高いドイツ

 もっとも、年金制度は各国によって異なるため、一律の比較が難しいのも事実である。例えば、オランダやデンマークは、公的年金に加えて義務的な私的年金もあり、事実上の公的年金の一部を形成していることから、日本と比較すると年金が手厚くなる。両国の所得代替率が極めて高いことにも、こうした事情が関係していると考えられる。
 一方ドイツは、私的年金は義務付けられておらず、賦課方式の公的年金をベースにするという点では日本とよく似ている。ドイツの所得代替率は38.2%と日本よりは高いものの、他の欧州各国と比較すると低い。
 また、この調査では家計収入や資産の保有状況なども考慮しているので、単純に年金制度だけを比較したものではない点にも注意が必要である。年金の給付水準が低くても、経済が豊かで家計の貯蓄や資産額が大きい国は「十分性」が高いと判定される。
 たとえば今回のランキングでドイツの十分性は高い順位となっているが、この項目は賃金や貯蓄など家計の経済力を総合したものである。日本と比べて圧倒的に豊かなドイツの場合、年金の給付が低水準であっても、現実の高齢者の生活水準は高いので、ランキングも上位になる。

「死ぬまで働く」ことが前提?

 これに対してフランスは所得代替率が60%以上もあり、給付水準という点ではドイツよりもはるかに手厚い。しかし、保険料率はかなり高く、現役時代の負担は大きいと考えた方がよいだろう。
日本は「死ぬまで働く」ことが前提?
 日本は各項目の点数が低く、残念ながらDにカテゴライズされた。特に点数が低かったのが持続性の項目だ。
 日本は諸外国と比較して、人口減少や高齢化が進んでおり、年金財政には大きな逆風が吹いている。日本と同様、各国の年金制度も税金による補填があるが、日本の政府債務は世界でも突出して高い水準にある。これらの条件を総合すると、日本の持続性が低く出てしまうのは、やむを得ないだろう。
 加えて言うと、日本は年金の所得代替率が極めて低く34.6%しかない。政府は現時点における所得代替率は61.7%と説明しているが、これは専業主婦世帯を想定していることや、現役世代の収入と年金収入で異なる基準を適用するなど、諸外国とは定義が異なっている。日本の所得代替率には多くの問題があり、OECDの調査における所得代替率の方が現実に近いと思ったほうがよい。
 そもそも日本の公的年金は、家族による扶助を補完するためのものであり、高齢者が単独で生活できるよう支援する制度になっていない。
 個人単位で相応の生活を送るには、公的年金の保険料に匹敵する金額を、毎月、私的な年金や運用に充当する必要があるが、多くの人は、公的年金だけで十分と考え、個人的な資産形成をほとんど行ってこなかった。退職後、年金だけでは暮らせない人が続出していることにはこうした背景がある。
 さらに言えば、日本の賃金水準が経済の低迷から低く推移していることも影響している。
 日本の全人口に対する就業者数の比率は50%を超えており、これは先進国としては高い数値である。しかも日本の労働者の平均的な引退年齢は70歳を突破しており、これも諸外国と比較してかなり高い。ドイツは平均65歳、フランスは62歳、英国も65歳で引退している。

日本の年金が抱えた3つの問題

 日本の労働者は現役時代に十分な賃金をもらえず、年金で老後の生活をカバーできる仕組みにもなっていないため、事実上、一生涯の労働を余儀なくされている。政府は企業に対して70歳までの雇用延長を求めているが、これも現状を追認した結果に過ぎないと解釈した方がよいだろう。

日本の年金が抱えた3つの問題

 整理すると、日本の年金制度には以下の大きな課題があると認識できる。
 1つ目は、年金の基礎的な位置付けである。
 公的年金について、個人単位で老後の生活を支える制度であるとみなすのであれば、現在の保険料水準では到底、財源が足りない。現状の水準を維持するということならば、制度本来の趣旨を徹底し、老後については家族が面倒をみるか、自助でカバーするとの割り切りが必要となる(筆者はそうは思わないが)。逆に個人単位で老後の生活を支える制度と見なすなら、保険料徴収をさらに強化する必要があるだろう。
 2つ目は、人口減少と高齢化に対する認識である。
 年金が賦課方式である以上、高齢化と少子化が進めば、給付水準は減らさざるを得ない。人口減少は数十前から予想できていたことであり、もしその影響を軽視していた、あるいは意図的に無視していたのであれば、国民が主権者である以上、国民全員の責任である(誰を政治家にするのか決めるのはほかでもない私たち自身である)。
 人口減少はすぐに効果が得られるものではなく、これを解決するには大規模に移民を受け入れるしか方法はないが、日本人は基本的に移民に否定的であり、この方策は実施できない。
 3つ目は経済の基礎体力である。ドイツのように年金制度がそれほど手厚いものではなくもて、経済が豊かで賃金が高く、国民が十分に資産形成をできる状況であれば何の問題もない。基本的に老後の生活水準はその国の経済力に比例すると考えた方がよい。
 日本人は過去20年、変化を激しく嫌い、その間に、経済力という点で他の先進国に致命的な差を付けられてしまった。日本のGDP(国内総生産)は過去20年、ほぼ横ばいだったが、諸外国は1.5倍から2倍に規模を拡大させている。今後、日本が諸外国と同じ成長率を実現したとしても、実質的に諸外国の半分になった経済格差は埋まらない。
 諸外国と同レベルの年金(あるいは老後の生活)を実現するのであれば、諸外国の2倍の成長を実現する必要があるが、これは極めて難易度が高く、しかも私たち国民には相当の覚悟が求められる。現実的には給付水準の低下と保険料の引き上げという現実を受け入れるしか方法はなさそうだ。

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パンツをはいたサルの「チバニアン」
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伊東 乾

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58415

 


 

ビジネス2019年12月2日 / 17:00 / 4時間前更新
日経平均は大幅反発、円安基調と中国経済指標を好感
Reuters Staff
2 分で読む

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反発。前週末の米国株式市場はさえなかったものの、為替の円安基調や中国の堅調な経済指標が好感され、輸出関連株中心に幅広く物色された。終値ベースでは11月12日に付けた年初来高値2万3520円01銭を上回った。商いはやや細り、東証1部の売買代金は4日連続の2兆円割れとなった。

前週末の米国株式市場は、主要3指数が軟化。米中通商協議を巡る懸念に加え、年末商戦の幕開けとなる感謝祭明けの「ブラックフライデー」での店舗の集客が例年よりも少なかったことで小売株が売られた。

一方、外為市場ではドル/円が5月30日以来の高値をつけ、109円台半ばで安定的に推移。また、中国国家統計局が発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は市場予想に反し、景況拡大と悪化の分かれ目となる50を7カ月ぶりに上回った。

日経平均はこれらを好感し寄り付きで急上昇。前場の取引時間中に財新/マークイットが11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)を発表、51.8と前月の51.7から上昇し、2016年12月以来の高水準となったことも追い風となった。後場は2万3500円台前半での膠着状態が続き、値幅は上下43円53銭にとどまった。

TOPIXも反発。東証33業種は、鉱業、石油・石炭製品を除く31業種が買われ、海運業、ガラス・土石製品、卸売業などが値上がり率上位となった。

市場からは「中国の11月製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を上回ったことで、景気敏感株により関心が集まるようになっている。円安も追い風となり、強い基調が続きそうだ」(SBI証券・シニアマーケットアドバイザーの雨宮京子氏)との声が出ていた。

また「想定以上に強く、アジア株の中でも一段高。今週は機関投資家が中間配当を再投資に回すとされていることも影響しているのではないか」(東海東京調査センター・シニアエクイティマーケットアナリストの仙石誠氏)との指摘もあった。

個別銘柄では任天堂(7974.T)、ソニー(6758.T)、村田製作所(6981.T)、キーエンス(6861.T)、NTT(9432.T)、富士通(6702.T)などの多数の銘柄が年初来高値を更新した。

東証1部の騰落数は、値上がり1515銘柄に対し、値下がりが542銘柄、変わらずが100銘柄だった。

日経平均.N225

終値      23529.50 +235.59

寄り付き    23388.63

安値/高値   23,378.40─23,562.05

TOPIX.TOPX

終値       1714.49 +15.13

寄り付き     1705.99

安値/高値    1,705.23─1,717.35

東証出来高(万株) 94696

東証売買代金(億円) 16942.62
https://jp.reuters.com/article/tokyo-stx-close-idJPKBN1Y60M7

 

 
ビジネス2019年12月2日 / 17:35 / 3時間前更新
10月税収実績は前年比1.5%増、累計で同3.5%減=財務省
Reuters Staff
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[東京 2日 ロイター] - 財務省が2日発表した10月の税収実績は、前年同月比1.5%増の3兆8826億円だった。前年同月比でのプラスは7カ月ぶり。源泉所得税の増加が税収を押し上げた。

源泉所得税は前年同月比7.6%増の1兆0279億円、消費税は同3.1%増の1兆5318億円だった。10月からは消費税率が8%から10%に引き上げられたが、「消費税引き上げ分の納付は10月にはほとんどない」(財務省)という。

10月までの累計税収実績は前年同月比3.5%減の20兆5842億円だった。進ちょく率は32.9%で、前年同月の35.3%を下回って推移している。

財務省は税収見通しについて「課税実績や経済見通しなどさまざまな要素を踏まえる必要があり、現時点で具体的な見通しを言うことは難しい」とコメントした。

麻生太郎財務相は11月19日の閣議後会見で、2019年度の税収見通しについて、当初計画の62.5兆円を「下回る可能性が十分にあり得る」と語っている。

志田義寧
https://jp.reuters.com/article/japan-october-tax-income-idJPKBN1Y60MJ

 

ワールド2019年12月2日 / 11:44 / 9時間前更新
消費主義は信仰蝕む「ウイルス」、ローマ教皇が買い物自制呼びかけ
Reuters Staff
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[バチカン市 1日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは1日、クリスマスに向けて買い物が増える時期に際し、過剰な消費主義に抵抗するよう呼びかけた。また、消費主義は信仰に挑戦し、貧しい人々を攻撃するウイルスだと批判した。

教皇はミサの講話で、「物のために暮らせば、物はけっして充分とはならない。欲望がふくらみ、他者が競争の障害となる」と指摘。今日、世界の多くの場所で「消費主義が君臨している」と述べた。

この日は米国のブラックフライデーとサイバーマンデーの間に当たった。

教皇は、「消費主義はあなたの(家の)扉を叩く兄弟を忘れさせるゆえに、信仰を蝕むウイルスだ」と述べた。

その上で、クリスマスに向けて「今月にいたるところで煌めき、目をくらませる閃光である消費主義に抵抗するように」と人々に呼びかけた。
https://jp.reuters.com/article/usa-holidayshopping-pope-idJPKBN1Y605I


 
中間決算後の大手銀行株:金利に連れ高で希少な投資機会に
金融テーマ解説
大槻 奈那 2019/11/29
大手行の中間決算は材料薄の無難な内容
• 邦銀株はますます金利依存度を高める
• 業績上のリスクは、下期の減損、与信費用増、円高だが…
• 主体性を失った銀行株。金利上昇に伴う希少な上昇相場となる可能性
・邦銀大手行の中間決算は60%の達成率と平年並み。利鞘縮小や為替要因で資金利益は全行でマイナスで、手数料も振るわなかったが、債券等売却益と費用抑制で持ちこたえ。
・決算は大きな材料とはならなかったが、このところの株価は堅調。主因は、景気回復期待等による日米金利上昇とみられる。中長期ゾーンの金利が上昇しても実は収益へのプラス影響は軽微であるが、材料難で、金利や為替に銀行株が一層敏感になっている。
・近年、下期には大手行にネガティブニュースが少ない傾向がある。大手行の配当利回りはほぼ4%台と高く、中期的には還元強化もありうる。このため大手行株は、主体性なく金利に連れ高し、極めて希少な投資機会となる可能性がある。
大手行の中間決算は材料薄の無難な内容
大手行5グループの中間決算とこれに関わる説明会が一巡した。会社計画に対する当期利益の達成率は約60%と、概ね平年並みのレベルだった(図表1-1,1-2)。
(大手行5グループは、三菱UFG FG、三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストHD, りそなHD)


決算の内容としては、利鞘は引き続き縮小し、加えてこの上期でみると円高となったことから、海外の金利収益が目減りし、資金利益は全行で前年同期比でマイナスとなった。更に、手数料も、不動産仲介等成長した項目もあるものの、みずほの横ばい以外全行で減少した。国内の店舗改革等地道な経費カットに注力し、海外やIT投資の増加をカバーし横ばいに抑えた。
外債を中心とする債券等売却益の増加で何とか持ちこたえ、地銀と異なり与信費用の増加も見られなかったことから、前述の通り、会社計画に対して60%の達成という無風で材料に乏しい決算となった。
邦銀株はますます金利依存度を高める
そんな中、株価は、決算発表後にするすると上昇している(図表2-1)。主因は、全体の株高、特に、景気回復期待による金利上昇とみられる。マイナス金利発表の2016年1月以降の不遇の時代にも、銀行株は、2016年後半、17年後半、そして今回と、3回のラリーを経験している。これらはいずれも、日米の金利上昇、特に米国の金利上昇に大きく影響を受けている(図表2-2)。


実は、中長期ゾーンの金利が上昇しても、銀行収益へのプラス影響は軽微である。貸出の大半は、短期金利に連動しているためである。しかし、銀行セクターに材料が乏しい中、金利上昇はますます銀行株上昇の“必要条件”となっている。
逆に、金利が上昇しても銀行株があまり反応しない場合もある。例えば、2018年の半ばは、金利は上昇したが、邦銀株はその前の下落分を取り戻した程度で、すぐに腰折れた。これは、当時は、海外の地政学リスクで円高に振れ、これに連れて日銀の追加緩和懸念が発生したこと等が主因とみられる。為替が円高に振れると、日銀の金融緩和懸念が高まり、銀行株が売られやすくなる。このため、近年は、銀行株の為替に対する(特に下方の)感応度が増している(図表3)。


業績上のリスクは、下期の減損、与信費用増、円高だが…
当面の大手行株のリスク要因は何か。下期の業績については、子会社株式の減損リスク(三菱UFJの米ユニオンバンク、同インドネシア・ダナモン銀行)や、与信費用の増加などが懸念材料である。しかし、前者については、既に市場では織り込まれており、後者については、利益に対するインパクトとしては軽微にとどまりそうだ。
むしろ、株価的には、再び日銀の追加緩和が囁かれ始めることの方が大きなリスクだろう。物価上昇率が弱いことは周知なので、むしろ、為替が大きく円高に振れた場合がこれに当たる。このため、地政学リスク、特に香港情勢および米中問題には注意すべきだろう。
主体性を失った銀行株。金利上昇に伴う希少な上昇相場となる可能性
近年、下期には大手行関連のネガティブ・ニュースがやや少ない傾向がある。現在の配当利回りは、3%台後半〜4%台後半と極めて高い(図表4)。銀行セクターでは、赤字決算にでもならない限り減配はまずありえないと考えてよい。昨年度、83%の大幅減益でも期初予想配当を維持したみずほの例からも、銀行の配当維持の意思の強さは明らかだ。
しかも、海外の銀行等の大きな買収も一服しており、中期的には更なる株主還元強化も期待できる。
株価水準も、PBR(株価純資産倍率)=0.5倍〜0.6倍と、多少上昇してもなお安い。前述の通り、下方リスクがないとは言えないが、材料難の中、主体性なく金利に連れ高を続け、マイナス金利導入後3度目という極めて希少は上昇相場となる可能性もあるだろう。大手5グループの中でも、特に、株主還元強化が期待できる三井住友FG(8316)や、手数料が拡大しており高齢者ビジネスにも強い三井住友トラストHD(8309)に注目したい。


大槻 奈那
マネックス証券株式会社 チーフ・アナリスト 兼 マネックス・ユニバーシティ長 マネックスクリプトバンク株式会社 マネックス仮想通貨研究所所長
東京大学卒、ロンドン・ビジネス・スクールでMBA取得。スタンダード&プアーズ、UBS、メリルリンチ等の金融機関でリサーチ業務に従事、各種メディアのアナリスト・ランキングで高い評価を得てきた。2016年1月より、マネックス証券のチーフ・アナリストとして国内外の金融市場や海外の株式市場等を分析する。現在、名古屋商科大学大学院教授、二松学舎大学国際政治経済学部の客員教授を兼務。東京都公金管理運用アドバイザリーボード委員、貯金保険機構運営委員、財政制度等審議会委員。ロンドン証券取引所アドバイザリーグループのメンバー、内閣府規制改革推進会議委員も務める。 テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」等、メディアへの出演も多数。 著書: 『本当にわかる債券と金利』(日本実業出版社)、 『1000円からできるお金のふやし方』 (ワニブックス)
大槻 奈那 の別の記事を読む
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• 2019/10/31日銀政策決定会合:フォワードガイダンス微調整のみ。銀行にはやや安心感
• 2019/10/18米大手行7-9月決算:利下げの逆風でも意外と強い。引き続き「強気」
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https://media.monex.co.jp/articles/-/12855

 

ユーロ圏製造業:PMI改定値が上方修正、不振和らぐ−雇用減は継続
竹生悠子
2019年12月2日 19:15 JST
ユーロ圏の製造業は活動状況を示す指数が11月に3カ月ぶり高水準となったものの、雇用減少が続いた。
  IHSマークイットが2日発表した11月のユーロ圏製造業購買担当者指数(PMI)改定値は46.9と、速報値の46.6から上方修正されたものの、依然として拡大と縮小の分かれ目である50を下回った。新規受注の落ち込みは和らいだが、雇用は7カ月連続で減少した。  
  IHSマークイットのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「10−12月(第4四半期)のデータはこれまでのところ、四半期で製造業が1%余りの縮小となるペースだ」とした上で、PMIは「それでも、英国の欧州連合(EU)離脱と貿易戦争などに関連して新たな悪い展開がない限り、ユーロ圏の製造業にとって最悪期は過ぎたという幾分の明るいシグナルを送った」と指摘した。

原題:Euro-Area Manufacturing Slump Eases But Job Losses Continue(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-02/Q1VNPPT0AFBC01?srnd=cojp-v2

 


 
米国債投資家は確信持てず−悲観論維持しつつ景気見通し改善にも備え
Emily Barrett
2019年12月2日 14:46 JST
• 米国債利回りは低位安定とみつつ、スティープ化見込むポジションも
• 米中貿易協議が進展し成長見通し改善ならユーロに恩恵との見方浮上
今年の感謝祭で投資家が感謝したものの1つに、昨年の今ごろと比較した金融市場の静けさがあったかもしれない。しかし、米国債市場の参加者は恐らく、次のステップに向けてもう少し確信が持てたらと望んでいる。
  米国債相場は数カ月ぶりの落ち着きを見せ、10年物利回りは1.78%前後の狭い範囲で安定している。背景には米国株の好調と経済統計の安定化の兆しがある。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は米経済成長について最近、コップは半分以上満たされているとの受け止め方を示した。
  しかし、アバディーン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジェームズ・エイシー氏は、「経済見通しに関して非常に悲観的なわれわれの見方は依然正しいと考えている」と言う。ただし、万が一のポジティブサプライズに備えて2年債を引き続き選好、イールドカーブのスティープ化を見込むポジションを取っているという。
  今週発表の米雇用統計がそうしたサプライズになる可能性もあるが、少なくとも当分の間、利回りはかなり抑えられるとエイシー氏はみている。また、米金融当局の利上げの条件である実質的かつ持続的なインフレ圧力が生じる可能性は低いと考えている。
  コロンビア・スレッドニードルの投資ストラテジスト、エド・アルハッサイニー氏も短期債利回り低下を見込んでいる。来年の積極的な米利下げの可能性がなおあるとみているためだ。ただ、米中貿易協議が進展し成長見通しが改善する可能性に備え、インフレへのヘッジを行うと同時に貿易摩擦解消の恩恵を受けそうなユーロを購入しているという。

原題:
Even Blockbuster Jobs Won’t Move the Needle for Treasury Bulls(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-02/Q1V5ATDWLU6801?srnd=cojp-v2

 
コラム2019年12月2日 / 18:00 / 3時間前更新
コラム:
豪中銀、量的緩和へのアプローチはゆっくり
Clara Ferreira-Marques
2 分で読む

[香港 2日 ロイター BREAKINGVIEWS] - オーストラリア準備銀行(豪中銀、RBA)は、金融政策対応の余地がまだある。これは他の中央銀行にとって羨ましいかぎりだろう。豪中銀のロウ総裁は、他の中銀が数年前から実施している資産買い入れに踏み切る前に、あと2回利下げして景気を支援できる。豪中銀がゆっくり対応する合理性は十分ある。

豪中銀は、6月以降3回利下げし、政策金利を過去最低の0.75%とした。しかし、その効果といえば、今のところ住宅価格の回復くらいだ。失業率は9月に低下したものの、10月は5.3%に上昇。雇用は過去3年で最大を落ち込みを記録し、消費者信頼感は低迷している。ロウ総裁は、債券買い入れなどの非伝統的措置は政策金利が0.25%まで下がらないと選択肢にならない、と述べている。経済は減速しているが、クラッシュはしていないことを踏まえると、ロウ総裁は時間をかけて緩和を進める余裕がある。

他の多くの中銀幹部と同様、ロウ総裁も政府にもっと景気支援に取り組んで欲しいと考えている。しかしモリソン首相の腰は重い。38億豪ドル(26億米ドル)の財政支出を迅速に実施する計画は歓迎できるが、今後18カ月に支出されるのはわずか18億豪ドル、国内総生産(GDP)の約0.1%にとどまる見込みだ。豪政府はなお、2019/2020年度の財政収支を黒字と想定している。

これまで財政面の対応が遅くても何とかなったのは、ひとつに豪中銀が景気支援に向け緩和をしていたからだ。ただ真の変化をもたらすことができるレバーをコントロールするのは政府だ。豪政府は、早ければ今月の予算中間評価で、給与引き上げという条件付きの法人税減税を提案するといった可能性がある。

豪中銀は、適切なタイミングで金融緩和しなければ、中銀の責務を放棄したことになると懸念しているかもしれない。しかし、ロウ総裁には、あまり伝統的でない措置の採用を強いられることを懸念するもっともな理由がある。中銀幹部、特にユーロ圏の中銀幹部は、資産買い入れは停止するより始める方が簡単だということに気づいた。彼らの経験をみれば、RBAは同じ道を急いで進むことに不安を覚えるだろう。

●背景となるニュース

*豪中銀は12月3日に理事会を開催する。同中銀は6月以降、3回利下げし、政策金利は現在、過去最低の0.75%。

*ロウ総裁は11月26日、量的緩和(QE)が必要になる段階には達していない、との認識を示すものの、必要となれば、流通市場で政府債を購入することになると発言。

*ロウ総裁は、QEは政策金利が0.25%の時点で検討対象となるとの認識を示す。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)
https://jp.reuters.com/article/australia-asset-buying-breakingviews-idJPKBN1Y60MV


 

ワールド2019年12月2日 / 18:30 / 24分前更新
トルコ成長率、第3四半期は4期ぶりにプラス 予想にほぼ一致
Reuters Staff
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[イスタンブール 2日 ロイター] - トルコ統計庁が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比0.9%増と、ロイターがまとめた市場予想(1.0%増)とほぼ一致した。前年の通貨リラ急落に伴う景気後退の影響を克服し、4期ぶりにプラス成長に転換した。

前期比(季節・日数調整後ベース)では0.4%増と、3期連続のプラスとなった。

第3・四半期は、農業の生産が3.8%増加したほか、工業部門が1.6%、サービス部門も0.6%それぞれ拡大しGDPを押し上げた。建設部門は7.8%のマイナスだった。

リラTRYTOM=D3は1ドル=5.7550リラと、発表前の5.74リラから小幅下落している。

景気回復とともにインフレも鈍化。中銀の利下げのおかげで、融資の伸びも加速している。

また第2・四半期GDPは前年比1.6%減に改定された。

トルコ中銀は経済の支援に向けて7月から積極的な金融緩和を継続、10月下旬も予想以上の大幅な利下げで政策金利を14%とした。その後、ウイサル総裁は、数カ月にわたる大幅な利下げで、利下げ余地は狭まったという認識を示している。[nL3N27G4W2]

トルコ政府は、今年の経済成長率予想を大幅に引き下げ0.5%とした。来年は5%を見込む。

同国のアルバイラク財務相はツイッターに投稿し、第4・四半期の先行指標は経済成長の勢いが増し続けていることを示していると述べた。

しかし、政府目標の達成は難しい可能性があるとエコノミストは指摘している。

ラボバンクの新興国市場担当の為替ストラテジストは「家計や企業に依然としてあまり信頼感がないことが最も気がかりだ」と述べた。

IHSマークイットとイスタンブール商工会議所が2日に発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5となり、10月の49.0から若干上昇したものの、好不況の分かれ目となる50を下回った。[nL4N28C1MD]

また、同日発表の貿易統計によると、11月の輸出は前年比でほぼ横ばいだった一方、輸入は9.2%増加し、貿易赤字は21億5000万ドルと前年同月の3倍以上に膨らんだ。

*内容を追加しました。
https://jp.reuters.com/article/turkey-economy-gdp-idJPKBN1Y60P7?il=0  

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コメント
1. 2019年12月03日 07:34:31 : syoID3ywmo : ei90ZldySjdXbi4=[286] 報告
[バチカン市 1日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは1日、クリスマスに向けて買い物が増える時期に際し、過剰な消費主義に抵抗するよう呼びかけた。また、消費主義は信仰に挑戦し、貧しい人々を攻撃するウイルスだと批判した


 そうですね、バチカンの壮大な教会の建物、財宝博物館 これはなんですか

 清貧を庶民にもとめる。 そのかわり莫大な資産を持つ大金持ちからの

 献金などで、

 カトリック教会バチカンの壮大な建築物、金銀財宝博物館があるんじゃないです

 か。 まづ教皇様あなたの足元からはじめるべきです、、壮大な建築も消費にな

 ります莫大な維持費がひつようです。

 けいざい活動が収縮したら献金はあつまりませんよ。バチカンは金銀財宝の

 山を取りくづしてやれるでしょう。


 清貧な信者は献金できません。 お金持ちを優先するんでしょう、でなければ

 壮大な建築物の維持はむりです。


 日本もどうようなんです、清貧な庶民は壮大な寺院は立てられません。

 日本の大きな佛教寺院の壮大な建築物は平安貴族(お金持ち) そして

 武士の時代なら大名(家康、秀吉ら お金持ち権力者)の寄進でできたものです

 経済活動で莫大な富を得た 富豪の寄進で キリスト教会の壮大な建築

 ができてるんでしょ。

 清貧をもとめるなら、清貧ナバラック教会に住んでから言ってください。

 伽藍ばかりででかくて、中身は伽藍洞になりがちです。

2. 2019年12月04日 19:01:22 : uOOhjYM5o6 : cWMzNDdYa3RlWGs=[107] 報告
落とさせて マッチポンプの 嘆き節

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