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トラック内の39遺体、一部はヴェトナム人か 悲しみに暮れる家族 「ママ、私は売られた」女性が少ない中国へ、国際人身売買の闇 人身取引・売買は日本の子どもたちにも起こっている?日本の法規制や対策、行われている支援とは
http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/511.html
投稿者 鰤 日時 2019 年 10 月 29 日 19:49:12: CYdJ4nBd/ys76 6dw
 

トラック内の39遺体、一部はヴェトナム人か 悲しみに暮れる家族

2019/10/28

BBC News


ジョナサン・ヘッド東南アジア特派員

レ・ヴァン・ハさんの家族は、悲嘆に暮れている。息子が、孫が、夫が、イギリス東部エセックス州でトラックの冷凍用貨物コンテナから39人の遺体が見つかった事件の犠牲者の1人だという可能性を、家族は受け入れようとしているのだ。

レ・ヴァン・ハさんの祖母は宙を見つめ、両手で顔を覆っている。妻のハさんは黙ったまま座り、何か食べた方がいいという忠告を拒否している。父親のレ・ミン・トゥアンさんは絶望して、孫を抱きしめ泣いている。

この悲惨な結末に至るまで、レ・ヴァン・ハさんの物語は、ヴェトナムの貧しい農村の若者にとってごくありふれたものだった。

30歳のレ・ヴァン・ハさんは、これまでに何千人もの若者が歩いた道をたどった。海外でよりよい働き口を見つけるため欧州へと旅立ったのは3カ月前。2人目の息子が生まれる直前だった。

一家はすでに家の建築費を借金していたが、レ・ヴァン・ハさんが欧州へ行くにはさらに2万ポンド(約280万円)を密入国あっ旋業者に支払わなくてはならなかった。そのため、父親のレ・ミン・トゥアンさんは土地の2区画を抵当に入れた。

すべてはレ・ヴァン・ハさんが良い仕事に就き、貯金してローンが返せるかどうかにかかっていた。しかし、レ・ヴァン・ハさんの世界は崩壊した。

この事件では当初、犠牲者は全員、中国人だとの見方が広がっていたが、少なくとも6人がヴェトナム人である可能性が浮上している。ヴェトナムの警察は行方不明者の家族からDNAのサンプルを採取し、犠牲者の身元の特定に協力している。

「息子は大きな借金を残していった」と、レ・ミン・トゥアンさんは話した。

「いつ支払いが終わるのか分からない。私は年寄りだし、身体も悪いし、孫たちを育てる手伝いもしなくてはならない」

レ・ミン・トゥアンさんは息子の死を確信していた。レ・ヴァン・ハさんは事件の直前、もうすぐイングランドへ向かうとフェイスブック経由で父親に伝えていた。

コンテナの中で死亡していた人たちのほとんどが、レ・ヴァン・ハさんと同じイェンタイン出身だとみられている。

近所の人たちが手伝いにやってくる。行方不明者の写真を持ってきて、家の祭壇で一緒に祈りを捧げていく。ブイ・ティ・ヌンさん(19)の家には、ほほ笑むヌンさんの大きな写真が飾られていた。家族はなお、ヌンさんがあのコンテナの中にいないよう祈っている。

姉妹のブイ・ティ・ロアンさんによると、10月21日にヌンさんとフェイスブックでやりとりした時、ヌンさんは「倉庫の中にいる」と言っていたという。

「確定した情報はない。インターネットとソーシャルメディアの情報だけなので、まだ望みはあります」とロアンさんは話した。

「当時、イングランドに向かっていたトラックは3台あった。なので魔法によって、彼女は実は別のトラックに乗っていたということになるかもしれない」

ヌンさんは4人きょうだいの中で一番頭が良く、旅のための資金作りにはたくさんの友人が手助けをしてくれたという。家族が借金をしたり何かを売る必要はなかった。

ヌンさんの家族は今、良い知らせを待っている。最悪の事態だった場合、ヌンさんの遺体をヴェトナムに戻すには、誰かの支援が必要だ。

この地域で見かける新築の家は、海外で働いた家族がお金を稼いで貯金した証拠だ。イギリスは出稼ぎ先として、人気らしい。ロシアやルーマニアで働いたという人もいるが、両国で高給の仕事はなかなか見つからないという。

出稼ぎから戻った人たちによると、フランスでは不法滞在について警察から執拗な嫌がらせを受けたという。一方、イギリスにはすでに強力なヴェトナム人コミュニティーがあり、ネイルサロンやレストラン、農業などで仕事に就くことができる。

海外に出稼ぎに行くには、世界中にネットワークを持つ裏社会の密入国斡旋業者とやり取りする必要がある。業者は大金と引き換えに、依頼者の違法な越境を手配する。金額はまちまちで、1万ポンドから3万ポンド。高いほど「VIP待遇」が受けられるとされている。

ヴェトナムから欧州へ密入国する人の多くが中国を経由する。しかし、英仏海峡を渡るための確実な手段はたったひとつ。払った金額に関わらず、コンテナの中に隠れて密入国するしかない。

エセックスでの悲劇を受け、ヴェトナムのグエン・スアン・フック首相は、人身売買ネットワークについて捜査を指示した。しかし人身売買はもうずっと前から、深刻な問題だ。多くの場合、女性や子どもが被害者になる。米国務省が今年発表した人身売買に関する報告書で、ヴェトナムは降格されている。

ヴェトナム政府がどんな方策をとったとしても、人身売買で得られる法外な金額を思えば、ヴェトナムで人身売買はビジネスとしてしぶとく成長し続けるはずだ。

(英語記事 Lorry death agony builds for Vietnamese families)

提供元:https://www.bbc.com/japanese/50204661
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/17752


 

「ママ、私は売られた」 女性が少ない中国へ、国際人身売買の闇
ニューヨークタイムズ 世界の話題
2019.10.02
Nyo, 17, an ethnic Wa girl who became a victim of human trafficking, with the baby she was forced to carry, in Mong Yal, Myanmar, March 30, 2019. With women far outnumbered by men in China, some Chinese men are importing wives from neighboring countries, and using force to do so. (Minzayar Oo/The New York Times)
人身売買の被害者で、ミャンマーの少数民族「ワ」出身のニョ(17歳)と彼女の赤ちゃん=2019年3月30日、Minzayar Oo/©2019 The New York Times
彼女は、自分がどこにいるのか分からなかった。彼女は、その言葉を話せなかった。当時16歳だった。

その男は、彼女の夫だと言った。少なくとも(スマホの)翻訳アプリにはそうあり、彼女に体を押し付けてきた。彼女の名前はニョ。ミャンマーのシャン高原にある山村出身の少女で、妊娠するとどうなるのか、確かなことは知らなかった。だが、それは起きた。

生後9日の産毛の赤ちゃんは、間違いなく中国人に見える。「父親似だ」とニョは言い、「唇が同じ」と言った。

「中国人」。ニョは悪態をつくように付け加えた。

中国の「一人っ子」政策は、マルサスの悪夢(訳注=制限されなければ人口は幾何級数的に増加するが生活資源は算術級数的にしか増加せず、生活資源は必ず不足するとの説。英の人口学者トマス・マルサス<1766〜1834>が唱えた)に向けた人口爆発を食い止めたとして指導者たちから礼賛された。ところが30年以上にわたり、中国では男子だけを持ちたいという家族がその思いを確実に実現するため、性別によって中絶などの方法を用いたことで何百万もの女子の誕生を阻んできた。

そうした男の子たちは今や大人になり、裸の枝と呼ばれる男になった。嫁不足で家系が途絶えてしまいかねないからだ。中国の人口統計によると、男女出生比の不均衡がピークに達した2004年は女子の出生100人に対し、男子は121人を数えた。

これに対処するために、中国の男性たちは近隣諸国から妻を迎え入れるようになった。時には無理やりにだ。

「花嫁売買は、ここシャン州ではとても一般的だ」とゾウミンタンは言う。シャン北部の町ラシオにある警察の人身売買阻止隊員だが、「でも、人身売買のことに本当に気づいている人はほんのわずかしかいない」と指摘する。

Ethnic Shan farmers work at a watermelon farm in a village on the outskirts of Lashio, Myanmar, March 30, 2019. With women far outnumbered by men in China, some Chinese men are importing wives from neighboring countries, and using force to do so. (Minzayar Oo/The New York Times)
ミャンマーのラシオ郊外の村で、スイカを育てるシャンの農民たち=Minzayar Oo/©2019 The New York Times。軍政時代、少数民族が中心のシャン州は分離独立などを掲げ、中央政府軍との内戦が長く続き、土地が荒廃、民情も荒れた
米ジョンズ・ホプキンス・ブルームバーグ公衆衛生大学院と(タイに拠点を置く女性人権NGOの)「タイ・カチン女性協会(KWAT)」による研究は、2013〜17年の間、ミャンマー北部から中国のある一つの省だけでも計約2万1千人の成人女性や少女が無理やり結婚させられたとみている。

ミャンマー北東部のシャン高原にあるモンガイ地区の集落は小規模な軍の駐屯地で、兵士とその家族はほこりっぽい道に設けた金属屋根の小屋で暮らしている。

学校を昨年卒業したニョと同級生のピュ――2人とも未成年のため、ニックネームで呼ぶ――は、この退屈な駐屯地で得られる以上の何かがほしいと思った。

隣人のドーサンチー(訳注=ドーは既婚の女性につける敬称)は、もう一人の村人ドーニンワイの関係を通じて、ニョらに中国との国境でのウェートレスの仕事を2人に約束した。

ニンワイは村で一番立派でどこよりもしゃれた家を持っていたから、ウェートレスの仕事の提案には重みがあった。

「私たちは彼女たちのことを信用した」と現在17歳のピュは言う。

2018年7月の、ある早朝、モンガイに一台の小型トラックが来て少女たちを乗せた。ピュは山道で車に酔った。サンチーはピュに酔い止めの薬だとする錠剤を4粒渡した。1錠はピンク色で、あとの3錠は白色だった。

その後のピュの記憶はぼんやりしている。誰かが彼女の腕にも何かを注射した、と彼女は言う。その間に彼女を撮った写真を見ると、顔が腫れていて、目はうつろだ。

「今回のことが起きる前は、ピュは幸せそうで活発だった」と母親のドーエイウーは言う。「ところが、彼女たちが娘に記憶を奪い、性欲を刺激する何かを与えた。娘を殴った。娘はめちゃくちゃにされることに気づかなかった」

同じく現在17歳のニョは錠剤を飲むのを拒んだ。彼女の記憶はもっとはっきりしているが、同じく混乱がある。中国国境沿いのゲストハウスに立ち寄り、働くことになっていたレストランが大雨で閉鎖されたという話があった。ボートに乗り、さらに何度か車にも乗った。

10日以上かけて移動した後、レストランで働くという考えは遠ざかってしまった。ニョとピュは2度、逃げようとしたが、どこへ行けばいいのか分からなかった。人身売買業者はニョたちを捕まえ、部屋に閉じ込めた。スマホにシグナルは届かなかった。

中国語を話す男たちが会いにやって来た。ある男が少女を指さし、別の男はもう一人の少女に指を向けた。

「私は売られたことに気づいたけど、逃げられなかった」とピュは振り返る。

人身売買業者の一人はピュに、お前はラッキーだと言った。彼はピュに、男たちの中から(好きな男を)選ぶのを許したのだ。ピュは、太った男や年配の男を拒否した。彼女は泣きだしたが、業者は泣くのをやめるよう告げた。将来の夫にかわいく見えるようにするためだという。

「結婚したくないと言った」とピュ。「ウチに帰りたかった」

国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」が今年発表した報告書は、ミャンマーから中国への花嫁の人身売買を勢いづかせた要因を、次のように指摘している。「抜け穴だらけの国境や双方の司法機関の対応能力の欠如が、人身売買業者がのさばる環境を生み出した」

少女たちはいずれも国境を越えたという覚えがなく、(気づいたら)突然、中国内にいた。少女たちは離ればなれにさせられ、それぞれ夫となる男とペアを組まされた。ただし、少女たちが知る限り、婚姻書類には何も記入していない。列車に長時間乗せられ、最後は北京まで来たと思った。ピュを買ったのはユアン・フォンという男で、21歳だった。

その街にはたくさんの明るい照明やエスカレーターがあった。「建物はすごく高くて、てっぺんが見えなかった」とピュは語る。

ユアンは彼のスマホの翻訳機能を使って会話しようとしたが、ピュは話すのを拒んだ。彼女はテレビがある部屋に閉じ込められた。夕方になると彼がやって来て、ピュの腕に注射をし、無理やりセックスさせられたと彼女は言う。

「私は何も感じなかった」とピュ。「彼は酸っぱい臭いがした。彼はたばこを吸った」と語った。

ピュが言うには、最終的に彼女は幸せそうなふりをし、注射を打たれなくなった。2人はショッピングセンターに出かけたが、ユアンはどこまでも付いてきて、トイレにさえ追いかけてきた。ユアンの姉妹とその小さな子どもたちも一緒に遊園地に行ったこともあった。ユアンは乗り物に乗ったが、ピュは乗らなかった。

ピュは中国語の成句をいくつか学んだ。「『ブクラー(不哭了)』は泣くなという意味だ」と彼女。

ピュは夫のスマホのパスワードを覚え、彼が酒に酔って帰宅した夜、通信アプリを使って母親に電話をかけた。

「娘の顔を見られてうれしかったけど、あの子のようには見えなかった」と母親のエイウーは振り返る。「娘は、『ママ、私は売られたの』と言っていた」

一方、ニョは中国のどこに連れていかれたのかはっきりしなかったが、その場所を特定しようと考えた。最初、夫のカオ・チーも彼女を部屋に閉じ込めた。その部屋ではインターネットができなかった。殴られた、ともニョは言う。

The father of Nyo, an ethnic Wa girl who became a victim of human trafficking, holds a picture of the accused broker Daw Hnin Wai who has been fleeing at large with a police warrant, in Mong Yal, Myanmar, March 30, 2019. With women far outnumbered by men in China, some Chinese men are importing wives from neighboring countries, and using force to do so. (Minzayar Oo/The New York Times)
人身売買業者の一人とされ、逃走中のドーニンワイの写真を持つニョの父親=Minzayar Oo/©2019 The New York Times
しかし、日が経つにつれ、彼はニョを信頼するようになり、中国版のLINE「WeChat(微信)」などソーシャルメディアを使わせてくれた。

同居しているカオの母親は、ニョが子どもを産むには痩せすぎていることにやきもきしていた。母親は、外国人である義理の娘の体力強化にコメがゆや小麦の太麺、蒸しパンなどをつくった。

「彼女はいつも食べるという意味の中国語を使って、『チー、チー(吃、吃=食べろ、食べろ)』と言っていた」とニョは振り返った。

ニョは自分が持っていたスマホを使って、その居場所がどこかを特定できる対象をひそかに写真に撮った。カオのスクーターの後部の車道、家族の車のナンバープレート、彼らが住む2階建て家屋の入り口などだ。ニョは動画や静止画にそれぞれ位置情報を記録した。

その場所は、中国中央部の平原に位置する河南省項城市だった。河南省は中国で最も人口が多い省の一つだ。ミャンマーの人口の2倍に当たる1億人を抱える。

2005年の国勢調査によると、河南省は男女比の開きも最大の省の一つで、女子100人に対し男子は142人(しかし、女の子の場合は当局に届けないケースもあるため、実際の男女比の開きはもっと小さい可能性がある。中国は現在、人口制御規制を緩めている)。

河南省項城市の周辺地域には女性の人身売買の歴史がある。河南の報道メディアによると、今年はミャンマーからの女性3人、ベトナムからの女性1人が救出された。

ピュがいた場所も、北京ではなく項城市だったことが判明した。ミャンマーの寒村出身の少女からみれば、項城市でも立派な大都市である。

住まいも大きかった、とニョは言う。カオがニョを無理やり押し倒す時に彼女が叫び声をあげても、カオの親には聞こえないほど広い家だった。

「私は、カオが金持ちだと思った」とニョ。「だって、そうでなければ、妻を買ったり、そうした大きな家を持てたりしないだろうから」

実際には、人身売買の女性を妻として買うような男は貧しい方の中国人だ。それでも、かなりのカネを払わなければならない。ニョの事件を追ったシャン州の警察幹部ミョゾウウィンによると、ニョの場合は2万6千ドルで売られた。

ミョゾウウィンは、中国に売られて性の奴隷になっていた少女たちの救出を支援するあるシャンの女性を通じ、カオのWeChatのアカウントで、ニョのきょうだいを装ってニョと連絡を取り始めた。

中国当局とも連絡を取り合ったミョゾウウィンが、動いた。カオは疑心を抱き、ミョゾウウィンに何者なのかと聞いた。ミョゾウウィンは英語で、「警察だ」と一言。

少女たちが河南省項城市に連れてこられて2カ月後、中国の警察が少女たちそれぞれの夫の家に踏み込んだ。

項城市警察の広報官ニウ・ティエンホイによると、ユアンもカオも法律に基づいて少なくとも30日間、身柄を拘束された。

「夫たちの家族はいずれも、たいそうなカネをつぎ込んだうえ、嫁を失ったと怒っている」。ニウは、そう話していた。

中国人のチャオ・モウモウが2人の少女を無理やり性的奴隷にしたとして逮捕された。

一方、ニョとピュが自分たちを誘拐したと言っている隣人のサンチーは現在、ラシオの刑務所に入っている。地元の人身売買業者とされるもう1人の女ニンワイは逃走中だ。(抄訳)

(Hannah Beech)©2019 The New York Times

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人身取引・売買は日本の子どもたちにも起こっている?日本の法規制や対策、行われている支援とは

この記事を要約すると

#人身取引 投稿日:2019.04.25 更新日:2019.08.20
人身取引は世界中で行われている忌むべき犯罪です。余り知られていませんが、日本でも人身取引は行われています。

今回の記事では、人身取引の危険性と、人身取引された子どもたちに対してどのような支援ができるのか解説していきます。

人身取引・売買問題とは?
子どもの強制労働や売春、誘拐への対策や支援について知ろう

わずか2万円で売られる少女たち、児童買春の問題を無料で支援できる方法とは?
gooddo×認定NPO法人かものはしプロジェクト目次
日本でも人身取引・売買は行われている!


日本は安全な国というイメージが強いですが、決して人身取引が行われていないわけではありません。毎年のように人身取引による検挙が行われています。まずは、過去どのくらいの検挙数なのか見ていきましょう。

平成30年までにおける人身取引事犯の検挙状況

検挙件数
平成28年(44件)、平成29年(46件)、平成30年(36件)

検挙人員
平成28年(46人)、平成29年(30人)、平成30年(40人)

被害者数
平成28年(46人)、平成29年(42人)、平成30年(25人)

(出典:警察庁「平成30年における人身売買事犯の検挙状況等について」)

子どもや若い女性だけがターゲットではない
平成30年になり被害者数は減りましたが、それでも検挙される人数は増えています。
法律などが強化され、罰則の対象となる人身取引ですが、強制的な労働や性行為のために悪質な需要があるため撲滅するのは難しいのが現状です。
さらに、人身取引のターゲットとなるのは「子どもや若い女性」だけに留まらず、最近では海外出身の日本滞在者もターゲットになっています。

日本にやってきた海外出身者は日本に慣れていないためにだまされてしまうことが多く、安い賃金で重労働や長時間の労働をさせられることが増えています。
また、臓器の売買目的などで男女関係なく人身取引のターゲットにされることも少なくありません。
人身取引は子どもや女性だけでなく、誰にでも危険が及んでいることを理解しなければなりません。

主に売春や性的搾取の目的
日本における人身取引の目的は基本的に以下のようなものになります。

売春、風俗
児童ポルノ
アダルト動画出演
いわゆる性的搾取が目的ということです。最近では、児童ポルノに関しては取り締まりが厳しくなったため検挙数は減ったものの、風俗やアダルト動画への出演強要が増えています。
人身取引・売買された女性や成熟しきっていない年齢の子どもたちは違法風俗で働かされたり、接待と称した性的交渉、裏アダルト動画への出演なども強要されます。そのようなことを強いられている被害者は劣悪な生活環境しか用意されないケースも多く、性病や感染症、栄養失調になることも珍しくありません。

先述したとおり、日本では児童ポルノに対する取り締まりは厳しくなっています。そのため、小学生などの小さい子どもは人身取引されにくくなりました。その代わり、女子中高生くらいの世代が人身取引・売買のターゲットとして狙われることが増えました。流行にもなったJKビジネスが要因の一つです。
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日本の人身取引・売買の対策とは


日本では、人身取引・売買に対する法律が定められています。

人身売買罪
人身売買を行った時点で取り締まられる刑罰です。刑法226条2項目に記載されており、人身売買を行った者に対して、以下の罰則が与えられます。

人身を購入した者は、3年〜5年以下の懲役が科される
未成年者を購入した者は、3年〜7年以下の懲役が科される
営利目的、または性奴隷、結婚、身体に危害を与える目的で、人身を購入(または売却)した者は、1年〜10年以下の懲役が科される
国外へ人を売買した者は、2年以上の有期懲役に科される
人身売買はもちろん、人身売買による性奴隷や強制的な結婚、暴力・殺人なども防ぐための法律です。

人身取引対策行動計画とは
日本はこれまで、女性や子どもの性的搾取を目的とした人身取引の大きな受入国でありながら、政府が積極的な対策を行っていなかったことに国内外から批判の声が上がっていました。
そうした背景を受けて、政府が発表したのが「人身取引対策行動計画」です。

この計画では、人身取引被害者を保護の対象とし、被害者が心身ともに過酷な状況に置かれていたことを配慮した上で被害者の状況に応じてきめ細かな対応を行うとしています。
同時に、加害者(ブローカーや雇用主)の処罰に関して刑罰法令の整備を図るとともに取締を一層強化することを明確にしています。

人身取引は人権侵害であり、早急な発見、対応が求められています。人身取引対策行動計画は、そうした認識のもとに政府が策定した人身取引に対する行動計画を記したものです。

人身取引・売買された子どもを救う支援活動

人身取引によって傷ついたサバイバー(人身売買、レイプなど過酷な状況を生き延びた人)には救いが必要です。
人身取引により精神的に苦しんでいる人、身体的に苦しんでいる人などすべてのサバイバーに対して、『シェルター』と呼ばれるものを運営している団体があります。
シェルターには、緊急および一時的施設として利用できるので、心の安寧を保つのに有効です。
シェルターには1日24時間、シフト制でマネージャーが常駐していますので、しっかりとした安全確保が行えます。
そんなシェルターでサバイバーに与えられるのは以下のようなものです。

利用者の安全
人身取引の状態から逃れたということは、加害者に発見されたら連れ戻される、最悪の場合命を奪われる危険があります。そうならないためにも、シェルターを設置する場所、監視体制、サバイバーのアフターケアなどを徹底しています。

スタッフ・組織の安全
加害者がスタッフを傷付ける可能性もあるため、サービス提供者の安全も課題の一つ。スタッフの情報などが外部に漏れないように、徹底した管理が行われます。

スタッフ・トレーニング
サバイバーの多くは、身体的なものよりも精神的なもので苦しんでいる人が多いです。安全な場所だと分かっていても、少しのことでフラッシュバックしてしまったり、精神が安定しなかったりします。
そんなときは、スタッフが寄り添ってケアしなくてはいけません。
そのため、話せる言語だけでなく、その人に合ったケアの方法を見つける必要があります。言語、文化、心理学など多くのことを学ばなくてはいけません。

支援活動をバックアップするための寄付
人身取引の被害者を救済するためのシェルターや様々な支援活動、また人身取引を未然に防ぐための活動などが行われるためには、多くの資金が必要です。
私たちにできることは、そうした活動を寄付や支援でバックアップすることです。
寄付は各団体に直接送ることができ、継続的に寄付を行う方法もあれば単発でできる寄付もあります。
金額は数千円の少額から寄付することができるため、自分の都合に合わせて選べます。

日本の人身取引・売買を防ぐために支援し、身近に潜む犯罪を食い止めよう


日本をはじめ世界にはびこる人身取引は、個人の力だけで防ぐことはできません。
しかし、一人でも多くの人が人身取引の問題を知り、意識することが大きな変化へとつながります。
人身取引の被害にあった子どもや女性を救うために、少し行動するだけでも人身取引撲滅へ近づいていくのです。

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